8.愛乃の告白
階段を上がり、屋上に戻ってくる。
愛乃に僕のことを好きにさせるためのは、いくつかの行動をするべきだと思った。デートとか告白とか。
吉田に断られてからというもの、吉田のことをできるだけ考えないようにしている。
愛乃と付き合うか……。愛乃の顔立ちと体つきは、吉田には負けない。
愛乃の巨乳を思い出すと、思わず顔が赤くなった。
「考えるな!」
頬をたたいて、妄想を振り払った。
それでも、愛乃への想いを大事にしたい。
屋上のドアを開けようとすると、紗夜と愛乃が話す笑い声が聞こえた。楽しそうだ。
「何を話しているの?」
ドアを開けて、彼女たちに聞いた。
「それは秘密です!お兄様にもね」
「えっ?僕に言っても大丈夫だろう」
「うんん、わかりました」
紗夜は左側に座っている愛乃を見た。
「愛乃様、今です」
「今ですか?でも、私はまだ心の準備ができていません……」
「機会は人を待ちません。ですから、わたくし、今が一番いいタイミングだと思います」
「わっ、わかりました」
ちょっと理解できない、紗夜と愛乃が言ったことは。
愛乃は立ち上がり、僕のところへ歩いてきた。
とても真剣な目で僕を見ていた。けど、すぐに顔を赤らめて頭を下げてしまった。
「大丈夫?」
愛乃は拳を握り締め、頭を上げた。でも、彼女の顔はまだほんのりと赤い。
「そっ、その、実は私、颯太様に出会った時、颯太様に一目惚れしました。不良たちから、私を救ってくれました。その時から、私は颯太様が好きになってしまいました。よろしければ、わっ、私と付き合ってください」と愛乃は僕に頭を下げ告白した。
……。
………。
…………。
―――っ!?
まっ、待って!今、告白されたのか?!
「えぇぇぇぇ!?」
一瞬で、僕も顔が赤くなった。
紗夜は僕に向かってサムアップサインをした。
頭が真っ白になってしまった。
この時、計画を思い出した。
……まずは彼女の思いを受け入れよう。
「いっ、いいよ、僕は愛乃と付き合うよ」
愛乃は顔を上げて泣きそうな表情をした。
「颯太様と付き合うことができるなんて、まるで夢を見ているようです」
愛乃の頭を撫でて気分を落ち着かせた。
「これから、僕たちはカレカノだね」
「はい!」
愛乃の笑顔はすごく可愛い。
「そっ、その、颯太様、連絡先を交換してもいいですか?」
「うん、いいよ」
僕たちはスマホを取りだして、電話番号やラインを交換した。
「これでいいね」と僕は微笑んだ。
僕たち二人がカップルになったのを見て、紗夜は嬉しそうだった。
「告白成功おめでとうございます、愛乃様」
「いいえ、これは紗夜様のおかげです」
なるほど、さっき彼女たちが話していたことは告白のことだったのだ。
これは計画どおりだけど、僕は本気で愛乃が好きになったようだ。
◇◆◇◆◇
あとは五限目の授業だ。
愛乃に別れを告げてから、紗夜と教室に戻った。
正直、愛乃と恋人になって、僕はとても嬉しかった。
「颯太、お前やけに嬉しそうだけど、何かいいことでも起こったのか?」
空は僕の席のそばに来た。
「そうだよな」
「ちょっ、ちょっと待って。お前、紗夜ちゃんと一緒に昼ご飯を食べに行かなかったか?」
空の表情が暗くなった。
「そうだけど?」
「まさか一緒に食事するように装って、內緒で学校の陰へ行って紗夜ちゃんとセックスしたのか!」
「こんなことあるわけないだろ!どうしてお前の頭の中はセックスでいっぱいなんだ?」
「いいなー、俺も童貞を卒業したいよ」
「おい!僕が言うことを聞いているか?」
まったく、空はよく僕をからかう。
「で、何がお前をこんなに嬉しくさせたんだ?」
「僕に彼女ができたのさ」
「えええー」
空は驚いて叫んだ。
「うそ!お前、昨日吉田に振られたばかりじゃないのか?なぜこんなに早く彼女ができた?まさか吉田はお前のことを思い直したのか?」
「そうだったらよかったなぁ。でも、僕に告白したのは吉田じゃない」
「じゃあ、誰がお前に告白した?」
「3組の梅本 愛乃だ」
「なるほど、彼女か……」
空が愛乃を知っているなんて、意外だ。
「空は愛乃を知っているのか?」
「もう呼び捨てにした。よくやるね、颯太」
「それは置いといて。どうしてお前、愛乃が知ってるんだ?」
「もちろん知ってるさ。梅本さんも多くの男に告白されていたからな。だが、あの子は告白されると、すぐに恥ずかしがって逃げたよな。だから、みんな梅本さんを『照れる高嶺の花』と呼ぶのさ。整った顔立ちだし、巨乳だし、彼女がお前に告白したとは、思いがけないなー」
なんだ、愛乃を追い求める男がいっぱい?全然知らなかった。
愛乃と付き合うことを他の男に知られたら、多くの男から恨みを買うことになる。僕は苦笑した。
「颯太の恋愛運は急上昇だな。可愛い妹がいて、そのうえ梅本さんに告白された、幸せだよなー、颯太は。……待って、まさかお前、彼女たちと3Pしたいのか?」
「お前さ、冗談はよせよ!」
「はいはい。もうすぐ授業が始まるから、席に戻らないと」
空は自分の席に戻った。
『二年1組、松岡 颯太くん。この放送を聞き次第学園長室に来るように。もう一度繰り返す。二年1組、松岡 颯太くん。この放送を聞き次第学園長室に来るように。以上』
突然、校内放送を告げるチャイムが鳴った。
「……何だ?」と僕は首を傾げた。
学園長は僕に何の用だろう?
理由はわからないが、教室を離れて学園長室に行く。
「とても面白い!」
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「更新を期待です!」
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白皇 コスノ 拝啓