3.入学
「君、大丈夫?」
床に跪いている少女に聞いた。
彼女は僕のハーレムの成員か。
よく見ると、目の前の少女はとてもきれいだ。
綺麗なピンクのセミロング、三つ編みにして、ライトサイドポニー、ぱっちりとしたピンクの瞳をしている。
彼女は両頬を真っ赤にして、きまり悪そうな顔つきだ。
彼女の名前は梅本 愛乃。
梅本の胸を見てかなり大きいと思った。
こりゃFカップだろう。
彼女の服のボタンが2つほど外されていたのでブラジャーが見えた。黒だ。
僕は顔を赤らめた。
目の保養になりすぎる。
「だいっ、大丈夫です……」
梅本が言った。
「大丈夫なら、良いんだ。けど君の服はちょっと……」
梅本は自分の服のボタンが外されているのを見て、顔がさらに赤くなった。
彼女は急いでボタンをとめて立ち上がった。
「ありがとうございます」
彼女はあいかわらず顔を赤らめている。
「君、これからは注意した方がいいよ。僕がここに来なかったら、君は彼らの毒牙にかかっていた」
「……はい。あなたのお名前を教えていただけますか?」
梅本は慌てて僕に聞いた。
「僕の名前は松岡 颯太だ」
「松岡 颯太様……ですか?」
梅本はにっこりとほほえんだ。
この時紗夜が近づいてきた。
「ごっ、いいえ、お兄様はすごいですわ。不良たちを懲らしめましたのよね」
紗夜は僕をお兄様と呼んだ。
紗夜は僕の妹として学校に通うことにしたので、僕をお兄様と呼ぶのは当然だ。
「すみません、松岡様、こちらの方は?」
「僕の妹、紗夜……」
ちょっと苦笑した。
「おはようございます、紗夜様」
「おはようございます……えっと、あなたはなんと呼べばいいの?」
「あっ!すみません、自己紹介を忘れました。私の名前は梅本 愛乃です。愛乃と呼んで……うぅぅ」
梅本は舌を噛んだ。
「大丈夫?」
「大丈夫で……うぅぅ」
「……っ」
また舌を噛んだ。
「さあ、早く学校へ行かないと、遅刻するぞ」
「そっ、そうですね」
「わたくしたち一緒に学校に行きましょう」
それから僕たちは一緒に歩いて学校に向かった。
◇◆◇◆◇
学校に着くと、僕は紗夜を職員室に連れて行った。
その後自分のクラスに行った。
僕のクラスは二年1組だ。
自分の席に座った。
空が歩いてきて僕の肩に手をかけた。
「知ってるか、颯太?」
「なに?」
「今日、一人の可愛い女の子が俺たちのクラスに転校してくるようだな」
可愛い女の子?
「転校生?」
「そう。俺は先週職員室で彼女に会った。美しく黒い長い髮、綺麗な白い肌、琥珀色のような瞳。飛び切りの美人だ!」
たぶん空が話している女の子は紗夜だろう。
僕の学校へ通うにも僕のクラスに入るのも計画の内だ。
ますます紗夜の能力はすごいと思った。
みんなの記憶が改竄された。
「なんか颯太はこのことを聞いても、あまり嬉しくなさそうだな」
「いいや、嬉しいよ」
少し苦笑した。
昨夜は奇妙なことに遭遇して、今朝は霧嶋先輩らを殴った。
嬉しくなれるわけないでしょ!
鐘が鳴ったので空は自分の席に座った。
教室のドアが開けられて担任が入ってきた。
僕たちクラスの担任は背が低いが、とても優しい女性だ。
栗色の短い髪と瞳、そしてカチューシャをつけている。
歩く姿が可愛い。
彼女は教卓の方に行った。
「みんな、おはよう。今日は新しいクラスメートが私たちのクラスに入るから、彼女と仲良くしなさいね」
突然、クラスの男子たちが騒然となった。
「では、どうぞ」
ドアが開けられて入ってきた少女はやはり紗夜だ。
クラスの男子たちは紗夜を見て、さらに騒ぎ始めた。
紗夜はチョークを取り、黒板に松岡 紗夜と書いた。
「松岡 紗夜と申します。よろしくお願いします」
紗夜が言い終わると、歓声が上げた
「データによると、あなたは松岡さんの妹さんですね?」
「はい」
次の瞬間、歓声がやんだ。
クラスの男子が一斉に僕を見た。
「ちょうど松岡さんの隣の席が空いているから、そこに座って」
「はい」
紗夜は僕の隣の席に座った。
「お兄様、これからもよろしくお願いしますね」
「う、うん、よろしく……」
なぜか、男子たちの目付きがますます凶悪になった。
◇◆◇◆◇
「バーン」と、空は僕の机を強くたたいた。
「お前は可愛い妹がいることを俺に隠していたのか!」
空は泣きながら言った。
……っ。
「実は彼女は僕の妹じゃないんだ」なんて言えるわけない。
「まっ、まあ、紗夜は今まで遠い親戚の家に世話になっていたんだ。先週、突然僕の家に引っ越してきた。僕に妹がいることを知った時、僕も驚いたよ」
ごめん、空、僕は嘘をついた。
「なあ、お前たちもうやったのか?」
「やった?なにを?」
「セックス」
「そんなことするはずがないだろ!」
僕たちは兄妹だよ!
それに彼女は人間じゃねえ、精霊だよ!
紗夜を見てみると、彼女はクラスの女子たちと話している。とても楽しそうに見える。
これを見て安心した。
でも、心の中にまだ不安感がある。
それは霧嶋先輩らのこと。
彼らは僕に復讐するかもしれない。
「実はね、僕は今朝霧嶋先輩らを殴った」
「えー?まじで?」
「本当だ」
僕はとても真顏で言った。
「それはやばいって感じるな」
「だろう?だから怖いよ、彼らが僕に復讐したら」
ちょうど、噂をすれば影だ。
霧嶋先輩らは教室の入り口に立っている。
「松岡 颯太、出て来い!」
霧嶋先輩は大声で叫んだ。
「とても面白い!」
「読み続けたい!」
「更新を期待です!」
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白皇 コスノ 拝啓