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1.ハーレム計画

 紗夜が作った料理はどれも美味しかった。

 全部食べたら満腹になった。


 冷蔵庫の中の余り物の食材からも、美味しい料理が作られた。


 すげえな、紗夜は。


 いや、今は紗夜に感心する場合じゃない。


「あのさ、紗夜。僕たちの復讐計画について早く討論しよう」

「はい」


 紗夜はちょうど食器を洗い終わり、椅子に座った。


「さっきお前が言った計画について、いくら考えても全然考えられなかった。お前に具体的な考えがある?」

「ありますよ、ご主人様」

「本当に?」

「はい!」


 紗夜の言ったことを聞いて、嬉しくなった。


「じゃ、そりゃなんだ?」

「わたくしはこの復讐計画を『ハーレム計画』と呼びます」

「ハっ、ハーレム計画?」

「そうです!」


 ハーレム計画か……ちょっと恥ずかしく思った。


「ハーレムを作らなければなりません、ご主人様」

「なぜ僕はハーレムを作らないと?」

「そうすれば、彼女にご主人様の魅力を発見させることができます」

「でも……僕には彼女がいないぞ」

「彼女がいなくても、この計画を実行しても問題はありません、ご主人様」


 しかし、この計画には違法性を感じる。

 なにしろ、現在の日本の法律は一夫一妻制だから、ハーレムを作ったら……やはりよくない。


 クズ男となるかも……。


「無理だ。ハーレムを作るのは無理だ」

「えっ?どうして、ご主人様?」

「すまん、多くの女性とハーレムを作ったりしたら、僕はクズ男になるかもしれない。だから無理」

「なるほど……では、もし法律や価値観が変わったら、ご主人様はハーレム計画に同意しますか?」


 法律や価値観が変わる?


「ハっハっハっ。そんなまさか!絶対不可能だ」


 僕は大笑いした。紗夜が言ったことは実現不可能だと感じた。


 紗夜は僕の姿を見て、怒りで膨れっ面になった。


「ご主人様は殘念なことにわたくしを信じません」

「いや、お前の言ったことが荒唐無稽(こうとうむけい)だから」

「もし本当に実現するなら、ハーレム計画に同意しますか、ご主人様?」

「ああ、かならず同意するよ」

「わかりました」

「僕は先に風呂に入るね」


 ドアを開けて風呂場に行く。


 紗夜は口もとに微笑をたたえた。



 ◇◆◇◆◇



 僕は浴槽に座って、今日のことを考えると、思わずため息をついた。


 そしてハーレム計画とは?

 紗夜はまじめに話してた。


 それに紗夜は法律や価値観を変えるなんて……。

 不可能だろう。


 いや、僕は彼女のことをまだわかっていない。

 まさか彼女は魔法少女?いや、彼女は自分を精霊と言った……。

 紗夜はやはり神祕だ。


 突然、浴室のドアが開けられた。


 紗夜はタオルで体を包んで入ってきた。

 一瞬で、僕は顔が赤くなって顔を逸らした。


 なぜ彼女が入ってきた?


「ご主人様、宜しければ、わたくしに背中をスポンジで擦らせてください」


 えええええ!?紗夜が僕の背中を擦ってくれる?!

 無理、絶対無理!だが、紗夜を断ったら決まり悪い思いをする。

 僕はどうしよう?


「もしかしてご主人様はわたくしが嫌いですか?」

「なぜそう思うか?」

「だって、ご主人様は先ほどからずっとわたくしの言葉を信じてくださりません」


 紗夜は涙を流しながら言った。


「僕はお前のことが嫌いじゃない。ただお前がさっき言った計画は現実離れしすぎているから」

「決して実現不可能ではありません、本当です」

「お前がそう言っても僕はまだ信じられない」

「……わかりました。もし本当なら約束通りに計画を実行してください」


 紗夜は非常に怒って、浴室を出ていった。


 見たところ、紗夜は本気のようだ……。


「まあ、考えないでおこう」


 浴槽から出て、タオルを持って身体を拭いた。

 普段着を着た。


 思い出すと、この屋敷には僕と紗夜二人だけ。

 待て!僕は彼女と一緒に住んでいる?


 紗夜と一つ屋根の下に住むか……恥ずかしい。


 もういい、なんとかなる。


 僕は台所に行ってミルクを一杯入れた。

 そしてリビングに行って、ソファーに座った。

 紗夜を見たら彼女はまだ怒っているように見えた。


 なんだか、心で紗夜に申し訳ない気持ちになった。


 リモコンを取って、テレビをつけてニュースを見る。

 コップを取ってミルクを飲んだ。


『中間放送です、先ほど国会で一夫多妻制の法案が可決されました』


 このニュースを見て、僕は口の中のミルクを噴き出してむせた。


「どう思いますか、ご主人様?わたくしはやりました」


 まじで、嘘。


 信じられない。彼女はなんと法律を変えた。


「……っ」

「ご主人様、わたくしを信じましたか?」

「……う、うん、信じた」

「ならば、ご主人様はハーレム計画に同意しましたか?」

「……同意した」


 彼女の計画に同意せざるを得ない。


「ハっ!楽しいです!嬉しいです!」


 僕の言葉を聞いて、紗夜は嬉しそうな顔になった。


 目の前の少女、紗夜、いったいなにものだ?


「では、ご主人様、わたくしたちの『復讐計画』について話し合いましょう」

「……う、うん」

「まずわたくしはご主人様の学校に通います」

「僕の学校へ通う?」

「はい、わたくしが身近にいた方がご主人様を助けることができます」

「……そうか」

「わたくしもまたご主人様に似合う女性を選びます。彼女たちをご主人様のハーレムの成員にするのです」

「……わっ、わかった。計画はお前の言うとおりにする」


 その後も二人で計画について話し合った。

 話し合いが終わり、計画は明日から実行することにした。

「とても面白い!」

「読み続けたい!」

「更新を期待です!」


とか思いましたら

是非下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。

面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、素直に感じた気持ちでまるで構いませんか!

よろしくお願いいたします。




                  白皇 コスノ 拝啓

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