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肝試し。  作者: ハル
2/6

探索。


 ギギギという音とともにこの廃墟の玄関扉が開かれた。

 そうして、みんなが見えなくなった。

 私はB男と一緒にこの廃墟を回ることになったのだが・・・

「B男ちょっと動きづらい・・・」

「いや・・・だってな・・・ほら、お前が怖いといけないだろ!」

 ガタガタと震えながら、私の腕をぎゅぅっと握りしめている。

「痛いからね!普通逆じゃない!?男女!?服の裾持ってよ・・・腕はやめて、痛いから、本当に」

 私だってか弱い乙女・・・腕を男に握りしめられれば、当然痛い。

「ていうか、B男・・・A子の話は怖がってなかったじゃん・・・」

「いや、あれは別にな・・・うん、全然怖くないし、断然こっちの出るって雰囲気のほうが怖い」

 そう言っているB男だが、私の服の裾を摘まみながら、ついてくる・・・・どうしてこうなってる・・・

 そうしているうちにB男は私に懐中電灯を渡してくる・・・オイ

 私が明かりをつけて玄関扉から入った入り口の玄関ホール?みたいなところを見渡していると・・・

「廃墟だね・・・私これが初めての廃墟だけど・・・」

 辺りに動物のフンなどがあり、その匂いだろうか・・・鼻にツーンと来る匂いがある。いや・・・私の・・・いや、なんでもない。

「・・・」

 B男は何も言わずにきょろきょろと挙動不審気味に辺りを見渡す・・・・私が何か言ってるんだから、何か言おうとしろよ・・・いや、うん、余裕のなさそうな相手に求めてるものが違うんだろうな・・・もっと怖がらない男性と一緒に来て私が怖がるふりをしてきゃーっていうのを期待してたのに・・・あれ?私が悲鳴を上げる姿が想像できない。おかしいな。

「じゃあ・・・手前の部屋にでも入ってみようか・・・」

 そう私が言うと・・・

「もうさ・・・2階いって花とってこねぇ?」

 オイ・・・・

「時間とかでバレるかもしれないから、2部屋ぐらいは回ろうよ・・・ね?」

 なんで私が男をなだめてるんだろ・・・逆だろ・・・逆。そうして渋々ながらもB男は私の服の袖をつかみながらついてくる・・・お前がヒロインか・・・



 手前の部屋に入ると・・・すぐに照らされてわかったのは暖炉だった。それの横を照らしてみると、ボロボロの一人用のソファや私には縁がなさそうな元は高そうだったんだろう家具などが数点壁際に寄せられ、ボロボロになっていたりしていた。

 大きな窓が割れており、そのあたりにはガラスの破片なんてのも懐中電灯の明かりに照らされて把握することができたんだけど・・・普通なら私がわーとか言いながら、部屋の中を見ようとして、そこでガラスの破片気づいた男が「おい!あぶねぇぞ!」とかいう場面じゃないでしょうか?今男はって?私の後ろでガタガタ震えてますよ・・・

「おい、もう見ただろ?早く行こうぜ・・・」

 早いよ・・・肝試しってこんなすぐに行こうとするものじゃないよね?もっとそういう怖い雰囲気を楽しむものですよね?なんて言っても本当に怖がってる人に効果なんてないか・・・本当は少しC男が言っていたいいものなんかを探してみたかったりしてたんだけどな・・・この相方じゃねぇ・・・

「ちょっと引っ張らないでよ・・・」

 伸びるから・・・って・・・なんで私に対しては震えながらも強気で言うんだろう・・・あとでここでのことあんたのことを研究所で噂として流してやる。

 そうして彼が扉のドアノブに手をかけて開けようとするのだが・・・

 ガタッガタッ

「・・・あれ?」

 ガタッガタッガタッ・・・開かない。

「おい・・・なんで開かないんだよ・・・」

 ドンドンと強くそのドアを叩いていた。

「だれか!だれか!!!」

 そう言ってはドンドンとドアを叩いていく、だが、次第に疲れてきたのかその勢いは弱まり、その声は若干の涙声に変わっていた。

 そうして、ちょっとB男の勢いが弱まってガチ泣きしそうなときに録画していたスマホを終了して、C男に見えないようにしまってから、私は何事もなくそのドアノブの上のほうにあるのを摘まみまわしてからドアを開けると、簡単に開いた。

 さっきB男が私の裾を離して、暖炉に写真を撮っていた時にその音に合わせて私は入るときに扉の鍵穴があったのを見つけて、シャッター音のその隙に鍵穴があった付近のを回してドアを閉めていたのだ。

 もちろん、B男が開けようとした時も私は扉を照らさずにドアの不自然なものを見つけにくいようにしていたけどね・・・ふふふ。

「さぁ・・行こう」

 そう私は自分では凄くむかつような顔をできるだけして、たぶん笑ったようなにやけたような顔をしながら言ったんだろう。B男はそれに唖然としていて、一瞬怒りそうになったが、今怒ったら、こいつはまたこんなことを俺に仕掛けてくるかもしれないと直感で思ったのか、何も言わずにC奈の服の裾を掴んで2人はこの部屋を後にした。

 そのあと私達は埃のかぶったトイレ。をみてから、2階にあがった。



 2階のほうに私達は上がると・・・奥のほうで明かりが見えたような気がした。

「おい・・・なんか今光ってなかったか?」

 そうちょっと怖がり気味にいっているB男が言ってはいるが・・・

「ん~そうだね、反対側のほうからいこうか」

 多分B男の泣き声とかドンドンって音で私の後に来たB美がA男を急かしたんだろうなと私は思っていた。

 そうして、私は奥の部屋に入ると・・・洋館?だと思っていた壁に襖があった。床を照らしてはみるが、見えるのは畳が全部とられたのか、目に映るのは冷たそうな床板だけだった。

 ちょっと好奇心に駆られてその襖を開けてみると・・・B男がおいとか言っていたような気もするけど・・・その中からは空っぽの仏壇だった。

「な~んだ、ちょっと期待してたのに・・・」

 その時に私の袖を離して、じっとドアの前に張り付いていたB男のところに戻ってから、次の部屋に行くことにした。

 次の部屋に行くと、そこには・・・こちらを見るようにして人間の頭骸骨が置いてあった。

「きゃぁぁぁぁぁ」

 とB男がお前は女かよと突っ込みたくなるような悲鳴を上げていた。

 錯乱しているB男にこれ以上服の袖を引っ張られたらたまらないと・・・頬にビンタした。そして、一言。

「落ち着け」 

 ここでB男はビンタによる痛みで呆然として、私の言葉をしっかりと聞いて、深呼吸をしてから、落ち着きを取り戻した。

「ちょっとここで待ってて」

 そう私が言うと一旦は私の服を袖を離したけど、まだ怖いのか・・・私のほうを不安そうに見ている。

 ・・・私もそんなふうに怖がって乙女アピールしたかったな、と思わずにはいられなかったが、その頭蓋骨の様子を観察した。そして手にもってみてみると頭蓋骨の裏に5000円分のグー〇ルカードが貼ってあった。無言で私の懐に仕舞ってから、B男に一言。

「これC男が置いていった偽物だよ」

 うん、こんなものが貼ってあったんだ。偽物だな(確信)。そう自信の満ち溢れた言葉を聞くと、少し不安そうな表情が和らいだ。

「これは・・・C男質が悪い・・・あとで文句言うか」

 そんなことを言えるぐらいには落ち着きを取り戻していた。

 そうして私達は3階の奥に行って、まだ3本あった造花の中から赤い造花をとってきてから、そこから何があるわけでもなく車まで戻ってきた。

「車の中のほうが涼しいから車で待っていようか」

 車の鍵が刺さったままということを私は車から出るときに確認していたので、エンジンをかけてから、エアコンをつけて涼みながらみんなの帰りを待っていた。だけど、30分たってもみんなは戻ってこなかった。次第になんだか眠くなり、私は眠りに落ちた。

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