第三章 明かされる能力、そこから訪れる恐怖
ーウオオオオオオオオオオオオオ!!
咆哮が鳴り響き今までうるさかった歓声が一気に静まる。
そう本気で来るのだ。
彼が、神崎 清という怪物が。
これが私の望んだこと、彼と本気で刃を交えること
私の剣、神殺しにして断罪の剣
「ロンギヌス」
愛剣の名前を叫び能力を駆使する。
ー未来予知ー
先見の力で彼の動きを予測し初撃をかわした。····はずだった。
何かが超高速接近で私の目の前に来ていた。
不意を突かれたと思い後ろに逃げる。その瞬間、腹部に激痛が走る。
そこには、彼がいた。表情のない人形のような顔と何も映していない虚ろな目
躊躇いのない素早い一撃
直後とある感情が私を飲み込む。そう
ー紛れもない、恐怖
足が震える。ガクガクと止まることなく。
でもそう簡単には、負けられない。私にもプライドがある。
「ロンギヌス」
再び愛剣の名前を叫び能力を使用する。その時、なにもかもが遅かった。
再び飛んでくる、黒い物体。その正体が明らかになる。
ー弾丸だ。
疑問が湧きだす。なぜあんなものがここに。
銃の使用は禁止されていてこの中に持って来ることは、出来ないはず
しかし、彼を見てすぐに分かった。召喚したのだ。ロンギヌスと同じように
そして額に突き付けられる銃口
彼は、無表情なまま抑揚の無い声で言い放つ
チェックメイト、と
私は負けを認めようとした。その瞬間
彼は、引き金を引いた。何の躊躇いも無く私に向けて




