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第一・五章 彼女の求めているもの
私は望まれて生まれてきた。
だからこそ、人間という生物に失望している。
自分の感情を押し潰し利益を得ようとする。
ましてや利益を得れば積もり積もった感情を解放し、
より傲慢になっていく。
友人関係でもそれが適応される。
どうせ転校先でもそんなものだと思っていた。
しかし彼は、神崎 清は、違っていた。
進歩を求めていない感情のない人形のような目、
何も感じない無感情な言葉達、
しかし、それらには、裏を全く感じない。
とても不思議な感じだった。
それゆえに、私は、彼に関心を持つようになったのかもしれない
そして彼と友人になりたいと思った。
そこで彼のことを調べた。
しかし何も見当たらない。
なにをさがしても不明、この言葉が出てくる。
他の人に聞いても帰ってくる言葉は、
わからない、と言われて終わった
そこで私はある仕掛けをした。見事に彼は引っ掛かり
この学園伝統の"決闘"の約束をさせて貰った。
そして、今日は決闘の日
彼のことを少しでも知り絶対に友人になりたいと思っている。
さあ、行こう。彼を理解するために
そして私、エリナ=アルフレッドと彼、神崎 清との決闘が幕をあけた