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魔界転生  作者: なつのつな
3/3

師匠ミナルス

俺は驚いている、そして歓喜していた。

なんと二人から聞いた話ではこの世界には魔法や特殊能力が存在するらしい、しかも知恵を持つ種族も人間だけではなく、エルフや竜人そして鬼人など様々な種族がいるらしい。

死にかけの俺をこんな面白そうな世界に連れてきてくれた事には感謝してもしきれない。


『魔法ってのはどんなものがあるんだ?』

興味津々で聞いてみる


『そうだな、例えば何もねえところから魔力を使って火やら水やら雷を出したりできるな、まぁ俺は魔法を使えねえがなぁガッハハハ』


『全員が使えるってわけじゃないのか?』


『魔法ってのは火 水 雷 氷 風 土 の6つの属性があるのよ、それぞれに適正があってそれが無いと使えないのよね』


『ミルンさんは何か使えるのか?』


『別にさん付けしなくてもいいわよミルンで、というかあなたは名前なんていうの?』


『それは俺も気になっていたぞ』


質問に質問で返されてしまったがここは、答えた方が早そうだ。


『俺はタカヤだ、よろしくな!』

改めて挨拶をしただけなのだがかなり照れる。


『それでミルンはなんか魔法使えるのか?』


『フフ、足元を見てみなさい』

いきなりなんだろうと思いつつ足元を見た


『うわ、足元が凍ってる!』

動かそうとしても全く動かない、完全に固定されてるようだ。


『これが、私の習得してる氷魔法よ!』


ミルンが嬉しそうな顔で言うが、足元がかなり寒い


『すごいな、この一瞬で魔法を使ったのか』


『そ、そうよ!』

(本当は話を聞いてる間に準備してたけど)


『これ、結構冷たいから解除してくれないか?』


床が完璧に凍りついてるがこれは大丈夫なのだろうか


『分かったわ』


そう言った直後、氷が解けていった、溶けているのでは無いのだ、地面を張り巡らせる氷が空間から消えた。


『魔法ってのは俺でも使えるのか?』


期待を込めて聞く


『多分使えると思う、タカヤからは魔力を感じる』


話している途中で誰かのお腹が鳴った。


『お腹すいたわね』

ミルンが顔を真っ赤にしていたが俺は何もつっこまない。


『飯にするか!』


退屈そうにしていたガランが言う


『そうね、ご飯にしましょう』


そういって二人は部屋を出た


『俺の分もあるよなー?』

俺も二人についていく


この家、いや家なのか分からないが廊下がかなり広いな、普通に迷いそうだ

しばらく歩くと二人ドアの前で立ち止まる。


『ここの部屋には私の師匠がいるから礼儀正しくね』


『わかった』

ミルンの師匠ってどんな人なんだろう


ミルンがノックをしてドアを開けると、食事が3人分並んでいた。



紅い髪をした男がいた、恐らくこの男が師匠なのだろう、とても鋭い目つきをしていてちょっと怖い、顔に傷があるが戦いを経験してるのだろうか


『俺はタカヤ、よろしくお願いします』

できる限りの笑顔を作るが笑顔なんてほとんどしてこなかったので自然に笑うことができない。


『ガッハハハ、なんだその顔は』

ガランが笑い出す、ミルンも笑いをこらえている


ミルンの師匠が沈黙している、怒らせてしまったのだろうか


『クククク、なんだその顔は』


顔に手を当てて笑い出した。


『そんな笑わないでくださいよ、恥ずかしいじゃないですか!』

どんな顔をしていたのだろう、俺は


『私はミナルスだ、まぁ取り敢えず席に座ってくれ』

4人全員が席に着いた。


テーブルの上には美味しそうな料理が並んでいた


この世界ではどのようにして食べ始めるのか分からないのだが恥をかかないようにしないとな


『さて食べよう』


ミナルスがそう言うと反射的に『いただきます』と言ってしまった、どうやらこの世界では言わないらしいく全員が食べ始めていた。


全員が俺の方を見てきたので、説明することにした。

『俺がいた世界では食べる前にいただきますって言うんですよ』


『料理に話しかけてるの?』


『料理になってくれた動物に感謝してるんですよ』


『料理になってくれる動物への感謝などした事はなかったな』


どうやらこの世界では俺の考えは理解されないらしい、ガランに関しては俺の話も聞かずに夢中で料理を食べている。


『ところで、君をこの世界に連れてきた理由なのだが 』


料理を食べ終わりミナルスが喋り始める、みんな食うの早いな、俺はまだ半分も食べ終わっていない


『大変申し訳ないんだけどね、特に無いんだよ』


衝撃だった、なんか理由があると思ってたのになんもないのか流石にショックだわ

言葉も出なかった。


『私が冒険者をしていた頃にね、あるダンジョンにいったんだ、そこにはデカイ宝箱があってね、何が入ってるのかと思ったらデカイ金色の扉が入ってたんだけと、使い道分からないし放置してたらガラン君が開けてしまってね』


『ガッハハすまないな』


『どうやら、あの扉には異世界の生き物を連れてくる力があったみたいね』


『君には魔法の素質があるみたいだし、良かったら私が稽古をつけようか?』


なんていい人なのだろう、間違えて召喚してしまった異世界人を助けるなんて


『なんて呼べばいいんですか、ミナルスさん?』


『師匠に決まってるでしょ』

ミルンに肩を叩かれてしまった。


『じゃあ食べ終わったら庭に来てね』

そういって彼は部屋から出て行った。























































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