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 * * * * * *


 翌日。グレンの絶叫で宿屋が震える。



「おい、おい、おい、おいっ! お前! コラテメェ変なおじさん、なにやってんだコラ!」



 身の危険を感じるように両手で身体を覆い、グレンはベッドに居座る人物を睨んだ。先ほどまでグースカと彼が寝ていたベッド。そこに、上半身裸で入り込んできていたらしい。やたらと巻き舌のコラが多いのは気にしないであげよう。



「ど、どうしたのですか?」



 隣部屋のなっちゅが駆け込んできた。



「いや、それがなぜグレンが怒っているのか、私にはまったく分からないのだ。私はただ、寒かったから添い寝させてもらっただけなのだが」


「そっ、沿い」



 ぶぷっ、と鼻血を撒き散らしてなっちゅが何故かダメージをくらっている。



「や、やるな、貴様。まさか、我に真昼間からそんな精神的な攻撃を与えてくるとは。グレンとエディの……。はぁ、はぁ」


「い、いや、いやいやいやいや、ちょ、ちょっと待て。普通は主人公補正とかそういうのがあるんだったら、美少女だろうが! なにが悲しくて三十代のオッサンと――」


「グレン? 起きてるんだったら、復元の館まで一緒に――」



 かじっていたリンゴをゴトッと落とし、マリエッタの顔が固まった。



「……一晩でそういう関係になったの……?」


「ご、誤解だ!」


「五回もやったのだな、貴様。わ、わわわ、我は負けん。そういうダメージは我は慣れているが……はぁ、はぁ、……あはぁ。ふふ、変態だな、貴様」


「あぁ、もう! お前は黙ってろなっちゅ! ていうか、誰かエディの格好にツッコめよ!」



 エディは、なぜか女性物のブラジャーを頭に被っていた。顎にホックをかけ、グレンの顔を見つめてくる。


「どうした。なにか変か?」


「『なにか変か』じゃねぇだろ! どうしたんだよ、こんな下着!」



 グレンは下着を引きちぎり、床へ叩きつけた。



「あぁこれか。なぜか胸に着けていたから、頭に装備してみただけだ」


「いや胸で合ってるぞ!? 合ってるけど違うだろ!」


「二本角を守るための装備品ではないのか?」


「違ぇわ!」


「……そうか。では、こうか?」


「聞けよ! 胸だっつってんだろうが!」



 拾って海賊の船長風に、眼帯っぽくスタイリッシュに被っている。



「正直に言え。誰のだ、これ」



 失神して倒れているマリエッタの隣で、なっちゅが床に倒れてはぁはぁと悶絶している。



「私のだ」



 だめだコイツ。ただの変態オヤジだ。


 伝説のアマチュアプレイヤーは、伝説の変態だという事が判明した。


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