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作者: ももりあ

永遠にこない朝



ずっと夜

永い夜がいつまでも続く

鬱々とした空がどこまでも続く

結ばれたいと思った

叶うことのない願い

私の頑張りがいつになっても実ることなく

疫病神が私を笑うのです

呪われた脳が癌を患った

その色に憧れて泣きじゃくる

私はこの部屋から出られない



悪夢だけはみたくない

薬を飲む

薬は体の害

薬は体の一部となって

蝕み

萎縮した脳は言葉を生み出せない


少しだけ動こう

体を持ち上げて

息を吸った


噎せ返るような空気の中で

熱い気を帯びた部屋で

匂いも音もなくただ在るだけの腕や足や胴

鳴るだけの心臓が

静かに静かに音をひそめていく


生き返りたい、生まれ変わりたい、

私はここにいていいんだと

あなたに言って欲しい

私を欲していると

あなたに言って欲しい


願望は失くすことを知らず

言葉も知らない

甘えた赤子のような

泣き声があなたの胸をつんざく


悪夢のようなリアルが

妄想を食べて膨らんだ部屋が

明日を迎える用意のない部屋が


時間を示す時計の針で

我に返ろうとする


あの色が羨ましくて

泣いてることが悲しくて

嬉しい色を知った人の顔を

ぐしゃぐしゃに崩して

壊して


私の醜いものが叫ぶ

憎い



壊れたら

元には戻らない

かたちないものは

直せない


私は夢をみてきた


とても居心地のいい夢だった


目が覚めたら

眩しい光が

外から漏れて

朝がきたことを知って

絶望しようか

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