第24話 The scarlet starting point
私事ですが、こちらでも宣伝させていただきます。
第8回 MF文庫J新人賞にこの作品を投稿します!!
……といっても、改変はしているんですけどねww
まぁ、応援してやってくれるとありがたいです。
「ああ、そうだ。チームを組終えたら
この用紙にメンバー、チーム名、リーダーなどなどを書いて提出しろ。以上だ」
あ、この用紙は前に置いておくからな。
とだけ、言い捨てて紅先生はさっさと教室からいなくなってしまう。
俺達のチームのウチ、一人も教卓に紙を取りにいかないので取りに行く。
その用紙には、【チーム名】・【メンバー】・【リーダー】・【副リーダー】と
それぞれ記述するスペースがあった。
(こんなに埋めないとダメなのかよ……)
と、思いながら肩を落とす。
ーーーそれにしても、
「ふむ……チーム名ですか」
「おわっ!?」
真後ろで呟かれたので、ビックリして飛び跳ねる。
「お前な……、ビックリするじゃねぇかよ」
耳元で呟いてきたのは修史だった。
後ろーー肩の辺りから顔を覗かせこの用紙を見ていたらしい。
「……なんでそんなに驚かれてるんですか?」
「いや、別に」
「まぁ、それならいいとして。
チーム名ですか……リーダーや副リーダーなら
決まってますけどチーム名は決まってなかったですね」
え、ちょっと待て。
リーダーや副リーダーが決まってるなんて、一回も聞いてないんだけど。
「え、そうだったの?」
「初めてしったぞ」
「初耳ね」
いつの間にか集まっていた皆もそんな言葉を言っていた。
つーーことは、決まってても誰にも言ってなかったってことかよ。
「あれ、言ってませんでしたっけ?」
「「「「言ってない(な)」」」」
一言もそんな話は聞いてない。
「じゃあ言いますけど、リーダーは彩葉です」
「ええーーーっ!!」
唯一、彩葉だけ驚愕の声をあげるが、他の人は何も言わなかった。
理由としては一つ。
ーー絶対にリーダーをやるとしたら彩葉だろうな。
そう全員が全員、考えていたからだ。(彩葉以外)
「ちょ、私にはリーダーなんて無理だって」
「大丈夫です。そのための副リーダーですから」
無理無理、と首を横に振って否定する彩葉を説得するかのように修史は話す。
まぁ、副ってつく仕事は大抵……ってか、全てにおいてサポートだからな。
副リーダーが良かったら、彩葉も納得するだろう。
「……で、あなたがそこまでオススメする副リーダーは誰なの?」
「そりゃあ勿論……」
ニヤッと口角をあげる修史
(あれ、なんか嫌な予感が……)
「隼人に決まってるでしょう」
「はぁぁぁぁーーーっ!?」
いきなり副リーダーに任命され驚く俺。
正直に言って……もしかして俺かも、とは思ったよ。
だけど、欠陥魔導士だから無いと思ってたのによ。
「さぁ、隼人が副リーダーですよ?
つまりリーダーの補佐をしてくれるんですよ?リーダーをやってくれませんか?」
彩葉に向かってそんなことを言う。
(……こいつ、俺を餌にしやがって。
俺にはそんなチームを纏めるような仕事も、リーダーの補佐も出来ないっつーの)
「リーダーの補佐………うん!! それならリーダーになってもいいよ」
頬を若干、赤くしながら元気よく返事する。
ーーおいおい、何か意見を聞かれるまえに決まりそうな勢いだな。
「だから、一言も俺はやるとは……」
「なら、決まりですね。
あと、決めないとイケナイのは……っと」
用紙のリーダーと副リーダーのところに、修史は俺と彩葉の名前を書いていく。
「チーム名だね」
ーーダメだ、こいつら。
全然、人の話を聞いてくれないや。
「はぁ…………」
体の奥底から出したのか?
どれだけストレスが溜まってるんだよ。
そう言われそうなぐらい深いため息をつく。
(……もういいや。好きにしてくれ)
目の前で楽しそうに会話する二人を見て、
抵抗する気もなくなり、何も言う気がなくなった。
そんな様子を見てアイリスと悠里は、同情したような目線を送ってきた。
……やめろ、そんな目で見るな。泣いちゃうから。
とまぁ、こんな感じにはしゃぎながら全ての項目を埋めていった。
それと同時に今、この場で完成したチームがあった。
チーム名は【緋色】、少なくとも3年間は一緒であろう俺達のチームの名前だ。
ちなみに余談であるが、この名前をつけた理由を彩葉に聞いてみたところ。
『えっ? 名前の由来?そんなの適当だよ。
アイシスって、このクラス唯一の外国人なんだよ。
だから目立たせたかったんだけど、イケナイ?』
ーーーだそうだ。
友人を大切に思っているのはわかったんだけどさ、
その友人の家名をチーム名にするのはどうかと……。
ああ、でも……だからこそ緋色ってつけて
読むときにはスカーレットって呼べって言ってたのか。
ちなみに投稿してみる理由は、自分の実力を試したいからです!!