第23話 Team formation
……どっちのほうがいいでしょうか?
いきなり質問から入ってすみません。
“どっち”というのはサブタイトルのことなのですが、
英語のほうがいいか? こんな感じがいいか?
ということです。
どちらがいいか、送ってくれるとありがたいです。
本日、月曜日。
いつも通り学院に行き、いつも通りSHRを受けていたのだが、
今日はいつも通りではないことがあった。
それはーーー
「あーー、今日から1年生依頼解禁の日だ」
そう、我ら1年生が依頼を受けることの出来るようになった日なのだ。
ま、1年生全ての班に担当の先生はつくみたいだけどね。
担当の先生の数は足りるのか?
そういう疑問もあるだろう。というか、俺にもあった。
で、先生に聞いてみたところ。
『2~3年の先生もついて行ってもらうことにしてるから大丈夫だ』と返ってきた。
確かにこの御時世、魔導士に就職なんて合ってないようなもんだけどさ。
少なくとも3年生にはついておいてあげようよ、3年生担当の先生。
1年生には悪いけど、そんなことを思ってしまった俺は悪くないだろう。
「と言っても、今日は俺達のクラスだけになるがな」
その対策もある程度固まってきたのか、
依頼を受ける日は1週間に1日だけになっていた。
1年生全体で5クラスあるので、どのクラスも1週間に1回ある。というわけだ。
「では、自分達のランクにあった仕事をしてもらう。
尚、自分達チームの評価を聞きたいやつらは俺のところまでこい」
まあ、ほとんど同じだろうけどな。ぼそっとそんなことを呟く紅先生。
“ほとんど同じ”
確かに先生はそう言った。
つまりはどこかの班は違う。そう言いたいかのような言い方だった。
……言わなくてもどこかはわかるんだけどな。
どう考えても俺達の班はランクが違うよな。
俺以外の人の魔導士ランクが凄すぎるのだから。
で、俺は……自分でいうのは何だけど、戦闘のスキルが凄かった。
なので結論だけいうと、この班だけバランスがおかしい。
そんな俺達に対する先生達の意見としては
『期待の新入生』や俺以外の場合『天才』だろうね。
ーーーま、どうでもいい話だけど。
ーー俺達の班だけランクが違うだろうな。
要するに俺が言いたいことはこういうことだ。
「紅先生、僕達のランクは何になりますか?」
ランクが気になったのか修史が聞きにいった。
まぁ、当然だわな。
あんなランクが違う人達がいるよ、って強調された言い方をされたのだから。
「お前らのランクは……Bだ」
ざわざわざわ……と、先生の言葉を聞いて教室内がざわつく。
ーー無理もない。
ランクBとは入学してきた1年生がすぐになれるようなランクではないからだ。
主にランクBになるグループは、ほとんど3年生に多い。
2年ではたまにいるらしいが、1年でBランクはあまりいないらしい。
というのも、1年生で総合Sランクって奴があまりいないからだ。
いても2~3人なのでグループになるとランクが下がるつーわけだ。
なので、俺達が初めての1年生ランクBというわけです。
「……それはなんというか」
「これから色んなやつの僻みとかを受けることになるな」
そう、俺のテンションが下がった理由はコレにある。
要するに1~2年……下手すれば3年生までの
僻みや嫉妬やらを受けなくてはいけないからだ。
そしてその僻みや嫉妬やらの真っ先に被害を受けるのは俺だろう。
ーー欠陥魔導士なんだからな。
今まで生きてきたなかで……何度、この言葉を使ったかわからない。
いや、わかりたくもないな。
本当に欠陥魔導士という肩書きのせいでーー酷い目にあっていたから。
「柊、大丈夫か?」
前に起こった出来事を振り返っていたからか、
無言になった俺を見て心配してきた紅先生。
「あ、はい。大丈夫っすよ」
ーーもう、慣れてますし。
僻みを受けるのも、嫉妬を受けるのも。
嫌がらせを受けるのも、暴力を受けるのも、ね。