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世界最強魔術師セロの最後  作者: だいひと
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歴史


「今から約300年前。資源、食料、土地をめぐって始まった小国同士の小さな争いは周辺各国の思惑によりみるみるうちに広がり、やがて世界中を巻き込む大戦争へと発展してしまいました。土地は荒れ果て、食料が枯渇した国々では、盗み、暴力、殺戮が蔓延し人々は絶望に暮れていました。

そんな中突如として現れた5人の魔術師”五英帝”はその圧倒的な魔力を武器に次々に各国を制圧し、ついには世界統一を成し遂げたのでした。世界を5つにわけ、各々が一つの国を統治することにした彼らは民を思い、争いのない平和な世界をつくりあげようとしました。」


そう言うと歴史担当の先生、タルクは手についたチョークを振り払った後、教壇の上に置いてある教科書をめくった。


「じゃあなんで今は平和じゃないんですか?」


一人の生徒がそれとなく質問をする。


「五英帝は平和な世界をつくり”あげよう”としたんだよ。最初のころは崇高な考えをもっていたらしく、非人道的な魔術兵器の放棄や、食料生産技術の共有などに取り組んだらしいがそれらも10年後には無意味なものになったそうだ。彼らもそれまでの支配者と同様、結局は欲や権力におぼれ、争いに手を染めていったんだよ・・・・おっと、今の言葉は聞かなかったことにしてくれよ。豚箱に入るのはごめんだからな」


そういうとタルクは再び教科書よみはじめた。


「おい、ローズ。放課後、隣町の魔道具店に行こうぜ!聞いた話によると時速100キロで飛べる魔法の羽とやらを入荷したそうなんだ!」


ローズの幼馴染であるケイプは後ろの席からそっとささやいた


「うーん。ボクはやめとくよ。今週試験だし。」


「なんだよつれねーな。まあいいですよっと。一人でも行くもんね。」


「ケイプは試験大丈夫なの?」


「まあ、俺は大丈夫だぜ!俺には神様がついているからな!」


ケイプは満面の笑みでそう言い放った。それは前を向いたままのローズにもわかるほどだった。








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