もう一人?
ここで一区切りとなります。
翌日の夜、私はまたおおかみさんに起こしてもらった。
「おやすみのところ失礼する、魔王様。勇者たちなのだが、、、」
「なに!?とうとう暴れ出しちゃった!?!?!?!?気づかれちゃった!?!?!?!」
「食料が尽きたらしく、帰還した。」
「え、帰っちゃたの?」
「あぁ、帰ったぞ。」
「てことは、、、私の作戦がうまくいったってこと?怪我人も出てないよね?」
「あぁ、誰も戦闘してないからな。それにバレた様子もないぞ。」
「そっか、、、うまく行ったんだ。良かった。」
「勇者は昼頃には森を出て行った。森のみんなにはもう伝達済みだ。」
「わかった、ありがとう。お疲れ様。」
「あぁ、では俺はこれで失礼する。土竜が待っているから会いに行くといい。」
「うん、おやすみ。」
おおかみさんを見送った私は初めてみんなの役に立てた喜びを噛み締めながらもぐらさんの元へ向かった。
しばらく歩いていると、いつもの見張りの場所にもぐらさんがいた。
「おまたせー。」
「お、魔王様やっときただべな!」
「うん、勇者もういっちゃったみたいだね。」
「あぁ、勇者はもう一っちゃったんだべ、、、けど。」
「けど?」
「おらの部下が別の人間を発見しただべ。」
「え?もう一人?勇者は一人で来てたんじゃないの?」
「それはそうなんだべ。けど、まさしく今馬車で何人か人間が森のなかに入ってきて、出て行っただべ。」
「馬車で?今までもそう言うことあったの?」
「なくはないだべ。けど、今回はなんか様子がおかしいだべ。」
「様子?」
「馬車は森に入って十分ほど走らせたところで止まり、何かを捨てて行っただべ。」
「なにかを?」
「うん。おそらく、
人間を捨てていったんだと思うんだべ。」
私は絶句した。




