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おやすみなさい。

「終わったよ。」


結界を張った私はみんなに報告に行った。


「お疲れさん、それでどんな結界を張ったんだ?」

「結界の中に入れなくて、結界とその中を認識することができなくしたよ。」

「認識できない?どう言うことだべ?」

「どんなに探しても見つからない、、、みたいな感じかな。私が仲間だと認めたら見つけることもできるし、中にも入れるけどね。」

「そんなことしなくたって、結界は元々頑丈だから大丈夫じゃないか?少なくともわしはそんなに強い人間見たことないぞ。」

「そうですね。せこい人間ならたくさん見てきましたが。」


もしかしたらうさぎさんはこの中で一番毒舌かもしれない。


「私も万が一のことがないように結界をこれ以上ないくらいに強く作ったよ。でもかつて魔族たちが作った結界を人間が破ったって話を聞いたことがあるからね。」

「聞いたことがあるって、嬢ちゃんってまだ生まれたばかりだろう。どこでそんな話聞いたんだ?」

「、、、ごめん、内緒。」


私が少し困った顔でそう言うと、みんなも何だか困った顔をしていたから少し可愛かった。


「何はともあれ、お疲れ様っす魔王様!これからどうするっすか?」

「そうだね、、、この中で戦力に自信のある種族って?」

「それなら俺たち狼族と熊族だ。ただ、熊族は親分以外根絶やしにされてしまったから数の多さなら俺たちの方が動きやすい。」

「なるほど、、、狼族は今どれくらい数がいるの?」

「ざっと三十匹くらいだろうか。」


それは一つの群れの数ではなく、この森に住むすべての狼族の数だからかなり少ないと言える。


「それじゃあおおかみさんたちで手分けして東西南北に分かれて見張ってもれえる?万が一人間がここにたどり着いてしまったらすぐに退散して森のみんなに知らせて。そしたらみんな避難ね。」

「避難だと?戦わないのか?」

「戦ったらまた犠牲者が出るかもしれないでしょ?なるべく戦わないように対処しましょう。」

「そうか、正直人間如きに尻尾巻いて逃げる真似などしたくないが、確かに現状は数も少ないし魔素もまだ完全に回復しているわけでもない、ここは一旦耐えるべきなのかもしれないな。」


私としてはこれからもできるだけ争わないようにしようと思ってただけなのだが、おおかみさんは思ったより人間に対して恨みを持っているみたいだ。


すると、


「あ、夜明けっす。」


日が出始め、りすさんが少し強張った声でそう言った。


「うちら、大丈夫っすよね。ちゃんと生きて、また魔王様に会えるっすよね。」

「大丈夫だ、もしこの作戦が失敗してもわしがお前さんたちのこと守ってやる。」

「俺たちもいる、それにこんなに簡単に結界を張れる魔王がいるんだ、きっと大丈夫。」

「おらだって戦えるだべ。みんなで頑張るだべ。」

「私も戦闘力は全然ないですが、きっと大丈夫です。」


魔獣の長のみんなが鼓舞しあっていた。


みんな私がいなくてもこうやってみんなで協力してこれまで生きてきたのだろう。なら私は魔王としてみんなの力になれるようにこれから頑張らないといけないと、そう思った。


でも


「ごめんみんな、めちゃくちゃ眠たい、、、」


今は、なるべく力を温存するために眠っていよう。


「緊急事態になったら必ず起こしてね。」

「わかった、いろいろありがとな。」

「おらたちに任せるだべ!」


くまさんの優しい声と、もぐらさんの元気な声を聞きながら、私は眠りについた。

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