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感知の魔法と土竜の睡眠不足

「弱い者から狙われてるって言ってたけど、うさぎさん以外にはどんな魔獣が狙われやすいの?」

「そうですね、、、羊や栗鼠、あと土竜なんかも狙われやすいです。」

「土竜?どうして?」

「ほとんどの日数を地中で過ごしており、夜行性なので、感知持ちの人間からしたら不意打ちを狙いやすく良いかもなんだとおもいます。」

「なるほどねぇ、、、」


夜行性なのは私も一緒だから気をつけないとなぁ。


「ん?ということは今土竜たちは起きてるの?」

「はい、起きてると思いますよ。」

「だったら話きいてみたいな、、、何所にいるのかな?」

「ごめんなさい、流石の私にもそこまでは、、、」


うむむとうさぎさんと二人で唸っていると。


「嬢ちゃんも感知くらいできるだろ。それで探したら良いんじゃねぇのか?」


と、熊さんが言った。


「あ、そういえばそうか。」

「やっぱ使えんじゃねぇか、まぁ自分で何でもできそうだって言ってたもんな。がはははは」

「あ、あははは、」


何となく愛想笑いしたけど、実際私ってどれくらい強いのかよくわからない。流石に弱くはなさそうだけど、まだ人間と会ったこともないし、そもそもリリちゃんがいうように人間が全員やばいやつなのかどうかもわかんないし、とにかくわかんない事だらけだ。理想は魔獣を本気で狩ろうとしているのは一部の人たちだけで戦わずにその人たちを説得して問題を解決する事なんだけど、流石にそこまで甘くはないような気がする。


まぁ、気になることはたくさんあるけれど、今は目の前の問題解決に取り組むのが先だと思い至り、試しに感知の魔法を発動してみた。すると、


「あれ?」

「どうした?やっぱ使えなかったのか?」

「いや、普通に使えたんだけど。」

「いや本当にできたのかよ。その魔法かなり上位の魔法だぞ。」

「え、そうなの。」

「まぁそんなことより、何を感知したんだ?」

「いや、真下から反応があったから。」

「真下?」


くまさんがそういった瞬間、三人(くまさんとうさぎさんは人ではないから三人って言い方が合ってるのかは疑問だが)で向かい合うように座っていたところの真ん中の地面が少しずつ盛り上がってきた。


「あ、ずっといたんですね。」

「そりゃそうだべ、何だって新しい魔王様が誕生なさったんだ。一瞬でもその姿を拝みてぇと思うのは当然だべ。」


そういいながら、目のくりくりした可愛いもぐらさんがひょこり顔を出した。


「初めまして魔王様、おいらは土竜の長だべ。よろしくな!」

「よ、よろしくね、もぐらさん。」


土竜、改めもぐらさんは元気に挨拶してくれた。その時に前足をばんざいしててすごく可愛かった。

するとうさぎさんがもぐらさんに話しかけていた。


「お久しぶりです。最近の調子はどうですか?」

「おう、久しぶりだな!!お陰様で絶好調だ!!、、、と言いてぇところだけどよぉ。流石のおらでもちょっとしんどいわ。」

「そうなんですか、、、やっぱりまだ襲われることがあるんですか。」

「あぁ、とはいえ最近は頻度は下がってきていると思うがな。だが、それでもいつ来るのかわかんねぇから警戒を怠ることが出来ねぇんだ。狼たちが護衛してくれているとはいえ、落ち着いて寝れやしない。お陰で俺たち全員寝不足なんだ。」

「人間たちは私たちのような小型の魔獣や、魔素を生み出してくれる植物を中心に狙ってきますからね。私たちも似たようなものです。」

「特に兎は逃げ足が速いとはいえ、人間どもに縄張りを荒らされたりと大変そうだもんな、、、」

「はい、それに被害にあった魔獣の数もかなり多いと聞いています。魔王様が生まれてくださったお陰でこれから魔素も安定してくると思われるので、被害の数はこれから少しずつ減ってくるとは思うんですけどね。」

「そうだなぁ。だが、魔王が生まれたら決まって人間が攻めてくるから、結局戦いになるのは避けられない気がするんだよなぁ。」



、、、何ですと??

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