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可愛い魔王が生まれたもんだ。

ストックが少なくなってきました。

どこかのタイミングで毎日投稿じゃなくなるかもしれません。

「まぁ、本来なら吸血鬼は日中外に出れねぇし雨の日は低血圧なんて比べものにならねぇくらいしんどくなるし鏡を見ようものなら発狂して自害するやつまでいるくらいだが、見たところ今雨が降っているがそこまでしんどそうにも見えねぇし、あんまり気にしなくてもいいんじゃねぇか?」

「そ、そうですかね。」

「あぁ、それにもしなんかあったらわしが守ってやるから安心しな。」

「今日あったばかりなのにありがとうございます。」

「何言ってんだ。嬢ちゃんが産まれてくれたおかげで今この森の魔素が徐々に濃くなてきてるんだ。わしら魔獣にとっては魔素は生きるのに欠かせないものだから守って当然なんだ。」


そう言えばリリちゃんが魔王はものすごい量の魔素を生み出しているとか何とか言ってた気がする。


「だから安心して守られてくれ、この森に嬢ちゃんの敵は一人もいないからな。」


そういったくまさんの目は、とても優しかった。


★くまさん視点


わしは正直、めちゃくちゃ困惑していた。


今まで魔王って言ったら生意気で好戦的な小僧か、生気を全く感じられない抜け殻みたいなやつかのどちらかで、決まって男ばかりだった。

しかし、今目の前で岩の上にちょこんと座っている魔王は、今までとは全く違った。


確かに強大な力は感じる、それも今までで一番強いかもしれない。

だがそれ以上に気になるのはその容姿だ。


見た目が齢12ほどの人間の女の子の見た目をしていて、白銀の髪を肩に掛かるほどまでに伸ばし、目と眉のちょうど間くらいで揃えられた前髪から覗くその目は黄色に輝いていた。


わしは最初見た時、見た目の歳相応にわがままながきが魔王として生まれてしまったのかと思ったが、話してみると少し抜けているところはありそうだが落ち着いた印象を受けた。


そして話していくうちに、その素直な性格とわしみたいなただの獣とも対等に話をする誠実さに惹かれた。


この子は何としても人間から守らねばならない。

今までの魔王のように、人間と戦争するなんて愚かな選択をとってはいけないのだ。

ましてやこんな少女まで、そんな悲しい結末を辿ってほしくないと心から思った。


★ゆい視点


すると洞窟の中に何かがものすごいスピードではいってきた。


「なんだ、何か用か。」


くまさんがそう声をかけると


「いえ、その、私も新しい魔王様に挨拶をしようかとおもいまして。」


と、小さくて真っ黒な兎が私に挨拶をした。


「初めまして、私は魔族の中でもよわっちい兎族ですが、必ずどこかで役に立って見せますので、どうか私たちのことは見逃さないでください。よろしくです。」

「えっと、よろしくお願いします?」

「はぁ、嬢ちゃん。今までの兎族たちのこと、少しでもいいから聞いてやってはくれねぇか?」

「え?何かあったんですか?」

「何かあったってほどでもねぇんだが、少しばかり不憫でよ。少しでもいいから力を貸してやってくれ。魔王のお前ならどうにかできるかもしれねぇ。」

「はぁ。」


何だか良くわからない話に、最初は断ってしまおうかと思ったが、これからずっとこの森で住むのなら少しでも事情は把握しといた方がいいとおもったので、話を聞いてみることにした。


「えっと、うさぎさん、でいいかな?私がここに来るまでにいったいなにがあったのか教えてくれないかな?」

「えっ、、、はい、わかりました。」


そういうと、うさぎさんは少しだけ悲しそうな顔をして、ポツポツと話し始めたのだった。




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