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吸血鬼だってさ。

「うわぁ、、、、」


私は自分の鑑定結果に正直ドン引きした。


「どうしたんだ?鑑定結果がそんなに悪かったのか?」

「いや、なんていうかその、私何でも出来過ぎっていうか、なんか魔力とか無限にあるっていうか、とにかくあり得ないんですけど。」

「何でもできるって、例えばどんなことができるんだ?」

「創造魔法でなんでも作れて全属性の魔法が全て使えるからどんな相手でも相性とか関係なく倒せそうな感じですね。」

「何でもできそうだな。」


くまさんもドン引きした。


「つってもよ。流石に聖女の魔法や勇者の魔法は使えねえだろ?何てったって聖女はどんな怪我や病気でも治せる完治の魔法が使えて、勇者はどんなに強大な敵が現れても必ず打ち勝つ神の加護って不思議な魔法をつかうんだ。そんなものまであったら嬢ちゃんが化け物になっちまうよ、わっはっはっは。」

「、、、使えますね。」

「は?」

「完治の魔法も、神の加護も両方使えます。」


二人でドン引きした。


「あ、あの、こ、ここここここれってどどっどっどどっどどどどうすれば」

「お、おおおおおちつけや、一旦冷静になろう。」


二人で一緒に胸に手を当てて深呼吸をした。そとは少し雨が降ってきていた。


「よし、お嬢ちゃんがとんでもない強さをもっていることはよくわかった。だが、まだ確認できていないことがある。」

「確認できていないこと、、、ですか?」

「それは、嬢ちゃんの種族だ、魔王だって言っても、わしら魔獣みたいに種族は色々あるんだ。まぁ、嬢ちゃんは見た目で何となくわかるがな。」

「そうなんですか?」

「で、さっき鑑定した時に一緒にわかっただろう。何だったんだ?」

「、、、吸血鬼です。」

「だろうな。」


くまさんは納得したような仕草をした。


「どうしてそうだと思ったんですか?」

「それは目だよ目。」

「目?」

「あぁ、吸血鬼はどんなやつでも目が黄色なんだ。それでいて、嬢ちゃんはこんな真夜中だってのに森の中を歩いてきたんだろ?それはその目がどんな暗闇の中にいても日中とほぼ変わらないレベルでものが見えるからなんだ。」

「な、なるほど。」

「だからわしは嬢ちゃんのことを吸血鬼だと思ったわけだ。とは言っても、実際の姿を目にしたのは百年以上前だから自信はなかったがな。」

「くまさん長生きなんですね。」

「あぁ、こう見えてもこの森で一番強いからな。」


くまさんはそう言って少しドヤ顔をしてみせた。


「だが、吸血鬼だとすると弱点もかなり多いから、その点は気をつけねぇとダメだ。」

「弱点というと、日光とか?」

「あぁ、日光もダメだ。とは言っても嬢ちゃんは魔王だから浴びても力が半減する程度で済むだろうがな。」

「もし魔王じゃなかったらどうなってたんですか?」

「即死だな。」


おう、、、、


「あとは、流水とニンニク。鏡と銀もダメなんでしたっけ?」

「流水は確かにダメだな。でも銀とニンニクは大丈夫だと思うぞ。」

「そうなんですか?」

「あぁ、ニンニクは吸血鬼は嗅覚が鋭いからその対策で匂いの強いものを身につけておけばいい。みたいな迷信があったような気がするが、そもそも吸血鬼はそこまで嗅覚が鋭くない。銀はかつて銀のナイフを使って吸血鬼を拷問した人間がいたからそう言われてるんだろうが、銀だろうが普通のナイフだろうが痛いのには変わりねぇからこれも迷信だ。ただ流水に関しては気をつけろ、日光と同じで雨の中だと力が半分になっちまう。まぁ屋内や日傘をさしているとその限りではないがな。」

「鏡はどうなんですか?」

「鏡には映らないだけで別に弱点でも何でもないぞ?」


映らないから弱点じゃないの?

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