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2-10:5年間の出来事~妹の契約編

読者の皆様、おはこんばんにちは!

Nakiです( ^ω^ )


皆様のブックマーク登録&評価、そしていつも読んでいただきありがとうございます!


非常に励みになります。


もちろん登録はしていないけど、読んでるよって方もありがとうございます!

今話もぜひお読みください。

33話:5年間の出来事~妹の契約編



パタパタパタ!



ガチャッ!



「おにいさま!お母様から精霊と契約していいと言われました!」



リーンが邸の離れにあるオレの工房に勢いよく入ってきた。リーンも今年で9歳。母とオレと一緒でエメラルドグリーンの髪色でキレイな長髪だ。



母に似て、既に将来キレイになることが決まっているような端正な顔立ちだ。まぁまだキレイというよりかは可愛いという歳だが。




「母上から許しが出たのか?」



「はい!お母様からお兄様に連れて行ってもらうように伝えてきなさいと言われました!」




オレの精霊召喚の指輪で精霊は呼べるけど、やっぱりハイデルブルグ家の人間としては精霊の森に直接行く必要があるだろう。




「それじゃあ今から精霊の森に行こうか?」



「はい!今から行きましょ!すぐ行きましょう!」



リーンがオレの腕を引っ張りながら工房から出そうとする。



「リーン、まずは母上と父上に話をしなさい。それからフォードを呼んでくるように。オレはレオを呼んでくるから」



「はい!行ってきます!」ダッ!




すぐさまリーンは邸へと戻っていった。待ちに待った精霊契約だから気持ちはわかるが、もう少しお淑やかにならないだろうか・・・



さて、オレもレオを呼んでくるか。










「それで...何故父上と母上も一緒にいるのですか?」



オレはリーンとレオとフォードの4人で行こうと思ったのだが、両親までついてきていた。その護衛のトーマスもだが。



「だって、精霊の森に行くなら私も行きたいわ!」



《私も行くわよ!リーンの契約精霊に興味あるしね》



「私はハイデルブルグの領主として娘の【精霊術師】の一歩をきちんと見ておく義務が」




精霊術師の素養が無いものは森に入れないがオレがいれば問題ないから、まぁいいけどさ。



時間も勿体ないので早速精霊の森へ向かった。




「これはアレン様、それにご領主様たちまで。ご入場ですか?」



「記入するから台帳をよろしく!」



「ハッ!」




森の出入口には子爵家が雇っている警備隊が配置されている。これは近年、我が領の人口が増えていることや、精霊との仮契約をするために旅人たちが来ていることで、森が荒らされないよう、警備することになったのだ。



森を荒らすような者たちは契約すらできないし、目に余る行為は上級精霊たちが撃退するから問題ないんだけど。



といっても、滅多な事では上級精霊が人間を傷つけることはない。方向感覚を狂わして気づいたら精霊の森の出入口に戻るよう仕向けてはいる。



だからこの森を通る場合は、この出入口で入退場の記録をしておくのだ。入りと出でそれぞれ自分の名前を書いてもらうのだ。



俗に筆跡鑑定というものだ。そして記録自体が無いものが出入口に戻ってきた場合は、即刻、領から追放処分となる。



この森は精霊との親和性が高い人が精霊に呼ばれてやってくるのだ、そんな人物は年に数えるほども来ないけど、無断で入って出入口に戻ってくる連中は日に何人もいるのだ。





そんなこんなで、精霊の森へと着いた。先祖代々の契約のしきたりは既にない。だからリーン一人だけを向かわせることもなくなった。



目的の場所には今日はノームがいた。



《あら、今日は団体さんじゃな》



「ノーム、こんにちわ。今日はリーンの精霊契約のために来たんだ」



《ついにリーンも契約するのじゃな。ここに来たということは人精霊ということかの?》




「リーンなら親和性も問題ないからね。それにハイデルブルグ家の人間としては正式にこの森でやるべきだと思ってね」




《フフッ、そうか》




「今日は王様とサラたちはどうしたの?」



いつもは王様もサラたち上級精霊もいるのに今日はその気配がしない。



《王様は仕事じゃ。それにシルたちが手伝っておる。王様が最近遊び惚けてて書類が溜まっていたのをシルが見つけてのぅ。もうカンカンなのじゃ。で、我はササっとな》




シルに手伝わされると思って、隙を見て逃げたってことね。だから一人なのか。



でもノームはうまく逃げたと思ってるんだろうけど、これあとでシルから怒られるんだろうな。まぁ言わないけどさ。





「それじゃあリーン、自分の感覚に従って精霊を呼ぶんだ」



「はい、おにいさま!.........精霊様、精霊様、わたしのパートナーになってください」



リーンが地面に両ひざをつけて両手を組んで祈り始めた。




すると、たくさんの下級精霊がリーンの周りを飛び回る。それが少し続くとその中から茶髪の男の子精霊がリーンの前に現れた。




きっとさっきの精霊たちが飛び回っている間に、精霊たちによる壮絶な戦いが繰り広げられていたのだろう。そしてその戦いに勝利したのがこの男の子精霊ということなんだろう。




「えっと、君がわたしのパートナーになってくれるの?」




《うん!ぼくは【風】の下級精霊。ぼくが君のパートナーになる!》




「リーン、自己紹介して名前を付けて上げな」




「はい、おにいさま!私の名前はリーン。えっと、君の名前は...アウラ!どうかな?」




《あ・・う・・・ら。アウラ!ぼくのなまえはアウラ!よろしくリーン!》ギュッ!




アウラは名前を気に入ったようだ。そのままリーンに抱き着いてる。癒されるし和むなぁ。



すると、母の契約精霊であるマリンがリーンとアウラに近づいていく。



《アウラ、リーンの母親と契約している中級精霊のマリンよ。これからよろしくね》



マリンがアウラに自己紹介した。



《うん!よろしくおねぇちゃん!》



《!?......おねぇ...ちゃん?》



アウラからお姉ちゃんと呼ばれたマリンが固まった。なんだ?どうしたんだマリンは?アウラからしたらマリンはお姉ちゃんに見えるのだろう。



同じ家族と契約しているから何ら不思議ではない。



《あれ?ダメなの?》



アウラが、悲しそうに聞いてくる。



《うううん!ダメじゃないわ!何か困ったことがあったらお姉ちゃんに言うのよ!?》



《うん!わかった!》



それを見たマリンが焦りながら訂正する。あぁ、これはマリン。あいつ、お姉ちゃんと呼ばれたことが嬉しいんだな。



わかるぞマリン!オレもリーンからお兄ちゃんと初めて呼ばれた時は嬉しかったからな。リーンの場合は、おにいさまだったけど。



「なぁエレン、リーンの精霊との契約は終わったのか?」



今まで黙っていた父が母にどうなったのか聞いていた。そうだった、父は見えていなかったんだった。



それは護衛できているレオ達もだけど。



「えぇ、アル。無事に終わって【精霊術師】としての生活が始まるわよ」



「そうかそうか!それは良かった。良かったなリーン!これからはパートナーと一緒に頑張るんだぞ」



そう言って、父はリーンの頭を撫でて、抱き寄せた。



「はい!おとうさま!アウラと一緒にがんばります!」グッ!



《がんばる!》グッ!




リーンとアウラがそれぞれ自分の小さい手を握って胸の前でガッツポーズして答える。可愛いなぁ!これもあと1か月でとりあえずの見納めかぁ。




「ついでだからこのままハウゼン領の様子を見に行こうか?」




そう父が提案しそれにみんなが了承したので、ハウゼン領へと向かうことになった。



「それじゃあ、ノーム。オレたちはハウゼン領に行ってくる」



《おっ、そうか。それなら、我も暇だから着いていくとするかのぉ》



そう言ってノームもついて来ようとした時、ノームの背後から違う女性の声が...




《あらノーム、暇なのね。そ・れ・な・ら、こちらを手伝ってくれるわよね?》



《!?》



《そうだぜノーム。何一人逃げてるんだ?》



《そうですわよノーム!あなただけ遊ぼうとするのはフェアじゃないわ》



《え、えっとな...我はなにも逃げようなんて...邪魔しちゃ悪いかなって思っただけじゃ》



《邪魔なんてとんでもないわ。手伝ってくれると助かるわ》



《そうだぜ》



《逝きますわよ》



《ちょ、なにか字が違うのじゃ!?アレーン!助けたもー!》



「ごめん!無理!!」



《のぉぉぉぉぉぉ!!》




「「精霊の世界も大変なのね/なんですね、おにいさま」」



母とリーンの声が重なる。そうだね二人とも。

本話を最後まで読んでいただきありがとうございます。


「面白い」「次話も楽しみ」など思っていただけたら、とても励みになるので、

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