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2-8:人たらし?

読者の皆様、おはこんばんにちは!

Nakiです( ^ω^ )


皆様のブックマーク登録&評価をして頂き、お陰様で800pt到着!!


いつも読んでいただきありがとうございます!


非常に励みになります。


もちろん登録はしていないけど、読んでるよって方もありがとうございます!

今話もぜひお読みください。


31話:人たらし?



~ハイデルブルグ領、子爵邸執務室~



コンコン...



「アレン様がお越しになりました」



「入れ」



ガチャ



「ニーナは下がっていい」



「はい。失礼します」



「ただいま戻りました父上、母上」



部屋には父と母の二人がいた。



「そちらの二人が?」



オレはレクサスとナナに頷いた。



「この度は子爵様のご子息で在られますアレン様に慈悲をいただき、エボルヴ商会で雇っていただくことになりましたレクサスと申します。今後は領の代表として警備と管理を任されました。宜しくお願い致します」



「同じく、アレン様に商会で雇っていただくことになりましたナナと申します。同じ村の者たちの纏め役として副代表を任されました。宜しくお願い致します」



二人とも父と母へ挨拶をしお辞儀をする。それに対して父上が話始めた。



「アレン、お前は席を外せ。この二人には私たちからいくつか話をする。この者たちは商会の人間になったとはいえ、お前はまだ成人前だ。人となりを知る必要がある。それにリーンが寂しがってるから、相手をしてやってくれ」



「わかりました。それじゃあ、話が終わったら知らせてください。では」




オレに不利益になるようなことは両親ともにしないから、オレが直接いたんじゃ話しにくいオレ自身の事を話すのだろう。オレは部屋から出て、リーンの元へと向かった。






ガチャ...パタン...タッタッタッ




「さて、レクサス殿、ナナ殿」



「ハッ!」



「は、はい!」



ナナという女性は緊張しているようだな。まぁ普通は貴族の邸など来ることもないだろうしな。それも他国の貴族だ。緊張しないほうがおかしいか。



レクサスの方はやや緊張はしているものの問題なさそうだな。腐っても軍人ということか。若いのに小隊長を任せられていただけあるということか。




「緊張せずとも言い、と言ったところで仕方ないか。まぁ肩の力を抜いてくれ。二人をどうこうするなんて考えは持っていないからな。息子のアレンが君たちを保護し商会で雇うと言うなら、私も妻のエレンも反対はしない」



「そうよ」




この言葉に二人の緊張がやや緩んだようだ。



「ありがとうございます」



「あ、ありがとうございます」




「事情はアレンの手紙で聞いている。大変だったようだな。まさかシルフィード帝国が...という思いもあるが、私たちでは他国の事情を知ることはできないし、その件について助けになることもできない」



「ハッ!それは重々理解しております」



「国に未練はあるか?」



「いえ!私は...私たちは国を出ることを決めた人間です。それに間違ったことをしているとは思っていませんし、未練などありません!」




力強い返事だ。この青年は正義感が強いのだろう。それ故に立ち回りがうまくいかないのであろうな。



「そちらのナナ殿といったな。盗賊に村を焼かれたということで、辛い思いをされただろう。それでもいつかは村に戻りたい。そういう未練はあるのではないか?」



「......確かに辛い思いをしました。あの村も無くなりました。ですが、亡くなった父や母、村の皆が守ってくれた命を大事にして新たな道を歩もうと皆と決めました。だから未練はありません!」



強いな。エレンの方も問題なさそうだから、人となりは問題なしということで先に進むか。



「今回君たちを呼んだのは、いくつか注意点があるからだ。アレンからも説明を受けたところもあるかもしれないが、これはハイデルブルグ領とハウゼン領を統治している子爵からの言ということで覚えておいて欲しい。いいかな?」




「「はい!」」




「まず君たちはハイデルブルグならびにハウゼン領の領民という位置づけではない。立場は商会の商会員という位置づけだ。そのため、君たちになにかあっても領民ではないため、我が子爵家が君たちを守ることは一切ない」




「「はい!」」




「君たちを守るのは商会だ。君たちに関するお金も全て商会が出す。そしてその商会の本拠地は今後ハウゼン領へと移ることになる。現在、君たちが住む場所であるハウゼン領という場所だが、あそこは長年の戦争で不毛な土地と化した場所だ」




「「!?」」




「不思議に思うだろう。その地に小さいとはいえ開拓されている場所があるのだから。あれは全てアレンが作ったといって過言ではないからな。そして名目上、今現在あそこはエボルヴ商会が我が子爵家から借上げている土地だ。土地内に関しては、商会が全て取り仕切ることになっている」




ここまで話すと疑問も出てくるのだろう。レクサスが何か言いたそうにしている。



「なにか質問かな。レクサス殿?」



「すいません。アレン様から土地は今後広げていくと言われています。そこも商会の土地と認められるのでしょうか?」



「もちろんだ。あくまでも名目上は子爵家が貸し与えているが、実質、ハウゼン領はアレンの物なのだよ。あの子の功績が認められてあの領を王国から下賜されたのでな」



これにはレクサスもナナも驚いているようだ。無理もない10歳の子供に不毛とはいえ、領を一つ渡しているのだからな。




「といっても、名目上の貸し借りにしたのは、君たちの存在があったからだ。それがなぜかわかるかな?」



私のこの問いに対して二人ともわかっているようだな。



「それは私たちが国から追われている身だからということですよね?」



レクサスが答えた内容にナナが頷く。



「そうだ。いくら商会であっても、人を大量に雇うには住む場所が必要になる。普通であれば領内に住み、税金などを払う必要があるが、それでは領民として扱わなければならない。領民として扱えば、万が一帝国から追手が来た場合、引き渡しだ。拒めば国家間に軋轢を生み、最悪戦争になる。そこで土地を商会の物にして、そこに住まわせることにすれば、あくまでも商会対帝国という図式になり国同士の争いにはならないということだ」



「ご迷惑おかけしてしまい申し訳ございません」


「も、申し訳ございません」


「二人とも勘違いをしているようだから教えておくが、これを考えたのは私ではない。息子のアレンだ」



「「!?」」



「私がやったのは、この内容の契約書を作り今日付けであそこの土地をそういうことにしただけだ。感謝ならアレンにしてやってくれ」



またまた驚いているようだ。私たちはもう慣れたが、これからこの者たちはアレンに驚かされる日常が当たり前になるのであろうな。



「す、すみません。あの...アレン様は一体何者なのでしょうか?」



ナナの言葉にレクサスが眼を見開き固まった。辺りに沈黙が流れる。



「.........」



ナナが慌てふためきながら話し出した。



「す、すみません!!10歳の子供が考えられることじゃないと思ってしまって!それに、レクサスさん達、軍人さんでも戦って勝てないって言ってたので。本当に10歳なのかなって。す、すみません!」




「「......プッ、ハハハハハッ!」」



沈黙に耐え切れず、オレもエレンも盛大に笑ってしまった。それを見るレクサスとナナは固まったままだ。




「ハハハハッ、...ゴホンッ、いや笑ってすまなかったな。そうだよな。普通はあり得ないものな」



「そうね。私たちはもう慣れているし、そういうものだと思っていますからね」



「えっと...」



ナナが何を言えばいいのか悩んでいるとエレンが話を切り出した。



「レクサス殿、あなた方は何度か我が領の街には食糧の売買の為にきたと聞いていますが、その時、アレンについての噂は聞きませんでしたか?」



「聞いております。『神童』と呼ばれていると」



「そうです。ですが、そんな生易しいものではありませんよ。そうですね、あなた方は今後アレンの部下として働くものたちで、いずれ知ることになるでしょうからお話しておきます。アレンは精霊の最高位である精霊王様から祝福を受けたものであり、その実力は我が王国騎士団でも勝てない程の実力の持ち主です。さらに類まれなる知識も持っていて、史上初の職業である【精錬術師】として活躍しているのが息子のアレンです」



「傍から聞いただけなら親馬鹿と思うかもしれないが、これは事実だ。まぁ遅かれ早かれ、君たちもわかるようになるだろう。だからこそ、君たちにアドバイスをしよう。決してアレンを裏切るな!アレはエレンに似て、信用には信用を、信頼には信頼を持って返すが、敵対には敵対を持って返す。一度敵対すれば容赦はしないだろう。私たちもまだそういうアレンを見ていないが、その実力は十二分にあるからな」



私とエレンが言った言葉に対して二人は真剣な面持ちで聞き、頷く。



「あら?当たり前じゃない。敵となるのであれば容赦はしないわよ。まぁアレンも私も立場を理解していますから今は大人しくしておりますけど」



「大人しくしていてくれると助かる。せめて上級貴族になるまでは。そしたら君に爵位を渡すことができるのだから」



「そうね。まぁまだまだ先の話でしょうから、頑張ってね。あ・な・た♪」



その反応を見たエレンが私の言葉におちゃらけたように笑いながら返すのだった。



「ご、ご忠告ありがとうございます。ご安心ください。決して裏切ることなどしません。全身全霊を持ってアレン様に忠誠を誓います」



「私も!いえ、私たちもアレン様に救われました。もちろんレクサスさんたちにも恩義を感じています。一緒にアレン様に忠誠を誓います」




「忠誠なんて...そこまでアレンは求めてないわよ。普通に働いて裏切らなければいいのよ」



「いえ、ここまでしてくれた方に忠誠を誓えないのは軍人として恥ずべき行為だと考えます」



「私もです」




まぁ二人がそれでいいならいいだろう。このレクサスたちと軽く戦闘行為があったというが、たった1日で忠誠を誓わせるとは、うちの息子は人たらしなのかもしれないな。


本話を最後まで読んでいただきありがとうございます。


「面白い」「次話も楽しみ」など思っていただけたら、とても励みになるので、

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