2-2:水源
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25話:水源
「「地下水?」」
昔ここには池も川もあったと書いてあった。それにこの領の隣は自然豊かなハイデルブルグ。恐らく地下には今も水が流れているはずだ。
周辺の山に雨や雪が降ると、長い時間をかけて地下水となる。
「でもどうやって?開拓団も探したけど見つからなかったと書いてありましたよ」
「水精霊なら100m先の水の気配を感じることができる。それが地下でもね。その性質を利用する。ソラ、おいで!」
にゃん!
「ソラ、ここら辺の地中深くに水があると思うんだ。それを探すことはできる?」
にゃ~~ん?にゃう...トタトタ...にゃ!...タタッ!......にゃお!
辺りを見て、歩きながらウロウロしていたら、見つけたようでその場所へ走っていって、ある場所で止まった。
「ソラ、ここかい?」
にゃ!カリカリ
ソラが地面をかいていた。穴掘れにゃんにゃんだな。ソラが反応したということは、100m以内に水があるということだ。
セナの契約精霊であるコウにお願いして、そこに穴を掘ってもらう。もちろん掘った後に戻れなくならないよう、滑車を錬金術で作って、それをセナの腰にロープを結んでおく。
長さは倍の200mあれば十分だ。これで穴を掘ってもいつでも引き上げられる。セナには穴を掘る際、崩れてこないよう壁部分を固めながら掘るように指示を出した。
レオにはセナを引き上げるための重りを作るために土を土嚢袋に入れる作業をしてもらう。セナの体重と同じ重さになるよういくつか土嚢袋を用意する。あとは1キロずつの袋を用意すれば、簡易型滑車式エレベーターの出来上がりだ。
土台は木材、滑車部分には鉄を使って、錬金術で作成......と。これがあれば問題ないだろう。数日かかる作業も、錬金術があれば簡単だ。
準備ができ次第、穴掘りだ。精霊術で穴を掘ると言っても、もちろん魔力も消費するが、セナは魔力量も高いから問題ない。
それと土精霊と意思疎通が出来なければできない芸当だ。それに複雑な作業はできないから、結局は人間の手も必要になってくる。
例えば、穴を掘る場合も、どこにどの程度の大きさでどの程度の深さの穴を掘るというのも目安を教えないといけない。
今のセナとコウの技量だと、そこまで深い穴を掘るのは一度では無理だ。だから数回~数十回と繰り返し掘っては地上と行き帰りして土を移動してもらうことになる。
これも精霊術の鍛錬になるから一石二鳥だ。ここで精霊術の鍛錬をしていけば、今は下級精霊だけど中級精霊に上がるのもそうかからないかもしれない。
さて、セナたちが掘ってる間にオレは、掘った穴の壁を補強するために錬金術で石材パイプを作っていく。材料は掘って出た砂や土、あとはそこら辺の岩を利用する。
石は鉱物粒子が結合し圧縮されたものだ。簡単に言えば砂や土が固まってできた物だ。
材料はここに腐るほどあるから、ついでに石ブロックも大量に作っていく。補強以外にも区画整理に使うものだからどうせ大量に使う。あって困ることはないのだから。
さて、錬金術で大量生産のお時間だ。
それから数時間後。
セナから掘ってた穴から水が出てきたという報告を受けた。
セナに変わって今度はオレが掘った穴へ入ったが、かなり深い。大体70mほどの深さだ。だいたいビル20階以上ぐらいの高さだ。
地下水の目安として約20~30m程度よりも浅い地下水を浅層地下水、50~60mよりも深い地下水を深層地下水と呼ばれる。
浅層地下水が出てこなかったということは涸れてしまったと考えられるが、それでも深層地下水は存在したということだ。
水が出ている部分の土は細かい砂と言った具合だ。だからそこに小さい石を引き詰めたあと、大きい石も引き詰めるのも忘れない。これで少しは一応簡易濾過もしていこうと思ってる。
地上に戻ったオレにセナが質問してきた。
「アレン様、水は出ましたけど、ここからどうやって水を取るんですか?さすがに深すぎますよ」
「精霊術で水を創り出して、それを溜めて水位を上げる。ただ、まずは自然に水位が上がるかを確かめたいから、とりあえず数日様子を見よう。それと、この水は飲めるのかどうかだな。飲めなくても生活用水として使えればいいんだけど、これもある程度溜まってから確認しよう」
さすがにセナもコウも疲れたようだから今日の所はここまでだな。
~翌日~
水の様子を見に行ってみると、まだ1日しか経っていないにも関わらず、水位が数メートル上がっているようだ。深層地下水は豊富なようだ。
今日はとりあえず、掘った穴の壁に昨日作った石材パイプを詰めていく作業だ。収納袋から取り出して置いていく。
隙間が出ないよう、補強もしていく。
途中作っておいたのだけじゃ足りなかったため、地上に戻って、パイプを増産したりもしたが、なんとか終わった。
パイプの外側にはまだ隙間があるから掘り起こした土を入れて埋めていく。
次は、区画整理だ。水場を中心として東西南北に1区画20m四方で深さは1mの大きさを4区画分枠組みをした。ちょうど田んぼの田の字の形だ。その田の字の上に貯水槽を2区画分の大きさで作る。
その時注意しないといけないのは、先人たちの二の舞にならないよう、農耕地として耕土とこの大地の土を一緒にしないようにすることだ。だから掘った後に底には石ブロックを詰める。
ただし、全部の底に石ブロックを引き詰めると水の逃げ場がなくなるからある程度隙間を作りながら詰めていく。
引き詰め終わったら、今度は掘った土と隣の領から持ってきた土を混ぜながら耕していく。この時、肥料になる腐葉土や石灰などを混ぜて耕す。
とりあえず今日は区画整理のところまでだ。耕土に関しては区画整理が終わってからだな。
レオもセナもコウも働きづめだ。マンパワーが足りない。オレも土属性の精霊がいればもっと効率的になるから欲しいと思ってしまう。
他の精霊と契約できないか一度聞いてみるのもありかもしれない。
そう思ったら、善は急げだ。レオたちにここでの作業を任せて、素材集めのついでに精霊の森に行って聞いてみたが、なんとすんなりOKと言われた。
セナとの契約の際にも言われたが、オレは魔力量が桁外れだから最低2匹は必要だったというだけで他にも契約したければ契約すればいいということだ。
ただあくまでもオレが規格外というだけで、本来は1匹と契約すれば十分なのだ。
そういうことなので、オレは残りの「風」と「土」属性の動物精霊と契約することにした。
風属性は大鷹だ。凛々しくも可愛い鳥だ。オレの知ってる大鷲よりもデフォルメされてる気がするけど。
土属性はシマリスに決めた。土と言えば実り。実りと言えば食欲。食欲と言えば頬の食糧を貯めこむリスが目についたのだ。シマリスの名前は目の色が琥珀色だったので、コハクとした。
大鷹の名前は飛ぶ鳥でアスカに決めた。2匹とも気に入ってくれたようで正式に契約精霊となった。
アスカとコハクも格としては中級精霊だ。これで4属性の精霊が揃ったから、開発の手段も多くなる。
そして、アスカにオレを連れて空を飛ぶことはできるか確認してみたが、できないという返答だ。
残念。もし空を飛ぶことができれば移動も楽になると思ったんだけど、そう簡単にはいかないらしい。
精霊の森にいた上級精霊であるシルさんが言うには、上級精霊になれば空を飛ぶこともできるようになるらしい。
シルさんから契約する?と言われたが、今契約している精霊たちが成長するのを待つことにすると言い、断った。
ただ、何かあれば力を借りることも出てくるかもしれないと前置きはしておいた。
その日はコハクとアスカの精霊術を把握するために素材採取に勤しんだ。
アスカの精霊術で森の間伐をし、適度な大きさにカットする。
コハクの精霊術で良さげな土を拝借していった。
素材採取も上々だ。
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