第5話魅力
ソファー、そう、ここは俺が寝ていたソファーのはずだ。俺が一人で寝ているソファーのはずだったのに・・・。なぜ、なぜここに中学生が!
「ん、おはよう」
「おおお、おい!お前にはベッドを貸しているはずだろ!なんで俺のソファーで寝てるんだ!」
「だって、寝心地悪かったんだもん」
クソッ。コイツめ!ジト目で俺を見やがって!何もしてないのに、何か悪いことをしたみたいじゃないか。
「ふむ。私の豊満で美しい肉体が目の前にあるのに何もしないとは、・・・もしやあなた、ホモですか?」
「ちげぇよ!」
そもそもお前は豊満ではない!どちらかというと痩せてるし、胸ないだろ!詐称をするな!チェンジするぞ!
「ていうか、ホモはお前だろ!なんで、男の俺にこんな体を売るような真似をするんだ?」
「単に私の魅力がないだけなのか、私が女だからか知りたかったから。・・・ねえ、答えてよ。私って魅力ないの?」
「・・・香菜」
「お願い。答えて」
「魅力的だよ」
「・・・そう」
綺麗な黒髪。華奢な身体。少しだけ開いている目の奥に隠れた、その真っ直ぐな性根。キラキラとした笑顔。誰が見ても、同じことを言うだろう。いや、もし誰も香菜は魅力的だと言わなくても、俺は間違えなく言うだろう。香菜は魅力的で、とてもいい子だ。
「確かに、悟さんはホモじゃないね。ホモじゃなくてロリコンだ」
香菜はケラケラと笑っていた。コイツ。発言撤回してやろうか。いや、男として一度言ったことは変えられないしな。お仕置きするしかあるまい。
「ふーん。そういうこと言っちゃうんだ。これは、お仕置きが必要だね」
胸を揉む時のような、ムニュムニュとした手つきをしながら近く。ゲヘヘヘへと言う下品な笑いもセットでだ。
「え、待って。嘘でしょ。私にそっちの気は・・・。あはははははははは!」
香菜の脇腹、お腹、首など、満遍なくコチョコチョする。もちろん、手加減は無しだ。慈悲などない。そのまま笑い死ぬが良い。
「あははははは!待って!やめて!死ぬ!本当に死んじゃうから!悪かったから!私が悪かったから!」
「反省はしたか」
「した!したからぁ!」
コチョコチョの手を止める。香菜が安堵の声をもらす。息もあがっているし、汗もたくさんかいていて、顔も赤い。なんていうか、とてもエッチだ。香菜なんかに劣情を抱いたのがとても悔しかったから、もう一回コチョコチョすることにした。
「なんで!なんでー!」
香菜の笑い声が家全体に響き渡った。
その後、無事香菜からは、警戒されることとなり、少し手を動かすだけで、ピクッと反応するようになった。
良し!書きあがった!GW中に二本は投稿したいと思っていましたが、できて良かったです。残り少ないですが、みなさん良いGWを!