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ビバ☆就活体験記  作者: マナブハジメ
最終章 「内々定と、就職活動と、百パーセントジュース」
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五月二日  谷本直毅

 五月二日  谷本直毅


 金ゼミ四年生へ。もうすぐこの大学ノートも終わりになる。金ゼミの家宝となるべく最後に一言ずつ刻んどけ野郎ども! 目指すはレジェンド! 頂を頂け!


(追加)  田中麻美


 昨日天通の最終で、昨日の内に内定もらいました。私、泣きました。まさか就活で泣くなんて思ってなかったよ。それくらい嬉しかったというよりは、それくらい苦労したんだと思います。今思えば短い数カ月だったけど、この数カ月には本当にたくさんの思いや経験が詰まっていると思います。こんなに自分自身について考えたのは初めてだったし、こんなに自分自身の将来について考えたのも初めてでした。それ以外にもいろいろな初めてを経験して、焦ったり悩んだりしたこともあったけど、それでも今まで真っ直ぐ歩いてこれたのは、金ゼミのみんなのおかげです。本当にありがとうございました。本当に、ありがとう。みんなと一緒にいられるのもあと一年かと思うと、また泣きそうになってしまいます。内定もらって安心したからなのかなあ。私、すっごく寂しいです。すっごく空虚な気持なの。みんなと一緒にずっといたいです。社会に出てからも、みんなで集まろうね。連絡取り合おうね。その時はキム先生も一緒です。みんなみんな一緒です。金ゼミみんな一緒なの。

この日記を読んでくださっている皆さんも、私たちに負けないくらい大切な仲間を見つけてください。そうすればきっと、毎日が充実して、就活も充実するはずです。これが私の体験談。かけがえのない大学生活の、就職活動っていう時期だけを切り取った、ほんの少しの体験談。それでは、最後に。

 三木森君、今度一緒に映画を観ましょう。


(追加)  二条院


 麻美さん。内定おめでとうござります。昨日は、山井さんと、中林とともに、どんちゃん騒ぎをされたと聞きました。できれば俺も行きたかったというのが隠せぬ本音。麻美さんが心の底から喜んでおられるお顔。三秒でいいから見てみたかった。

俺はというと、相も変わらず我が教え子に付きっきり。年が明ければ受験という名の戦争が待っとるそうな。俺の手書きのテスト攻勢で何とか乗り切る所存です。当の本人はますます携帯電話と仲よしこよし。なぜだか俺が孤軍奮闘意気消沈。俺は去年と変わらぬ超絶多忙な日々を送っております。麻美さんも来週くらいにはゼミに顔を出してくれたら嬉しきかな幸せ。俺は最近携帯電話を変えました。機種変更というらしい。されども俺はネバーギブアップ。車線変更すらしません。

諦めわるし、は褒め言葉。秋降るもみじはそれ葉っぱ。夢見るわらしはワラジ履き。馬乗る弓矢は的を射る。弾ける笑いが野にあれば。始まるでしょうな我らが宴。

これだけは言わして下さい。麻美さん。交換しましょう、アドレスを。アドレス万歳! せっかくなので、いつぞやの写真群を後ろの方に張っときまする。金ゼミに幸あれ。

 以上!


(追加)  中林洋平


 まとめ的感想ね~。俺は結構早い時期に内定もらって、それで就活やめちゃったから、持ち駒なくなって焦る気持ちとか、この面接は絶対に落ちられないだとか、そういう追い込まれた状況を経験してないんだよね。うん。だから、俺から言えるアドバイスは、早い時期からいろんな業界受けてみなよっていうことかな。

所詮俺たちは、大学キャンパスの中で生きてる単なる学生で、どんなに頑張っても自分に一番合ってる業界なんて見つけることは出来ないんだよ。きっとね。だから、食わず嫌いせずに、いろんな業界に手を出すことをお勧めします。そうすることが、自分の可能性を広げることにもなると思うんだ。一社しか受けてない俺が言うのもなんだけど。(笑)

後輩に向けてのメッセージはこれくらいで許して頂戴。

さてさて。あさみん。昨日は珍しく、結構飲んでたね。(笑) よっぽど嬉しいんだろうなって思いながら見てたよ。でも、そのまま俺の家で寝ちゃうのはどうだろう。里央と二人して俺の寝る場所占領してるんだもん。なんだかいろんな意味で悲しくなりました。(笑)

寝顔の写メ取っておけばよかったな~。ちょっと後悔。でも、そんなあさみんの寝顔見てたら、俺たちの関係はずっとこのまま変わらないんだろうなって思ったよ。きっと、ずっと金ゼミです。

変わることが大切、なんていう日記をちらほら見たような気がするけど、俺は、変わらないことの方が大切だと思う。だって、変わらないことって、案外難しいじゃん。いろんなものが変わっていく世界の中で、変わらないっていうのは簡単なことじゃないはずだよ。俺たちってまだまだ周りに流されやすいから。何がいいことで何が悪いことなのかもまだ分かってないだろうから。だから、変わらないことって大切なんだよ。少なくとも、俺にとってはね。

就活終わって、あと一年で大学卒業して、みんなばらばらの企業に就職して。やっぱり変わりたくないよ。色々なものが変わって欲しくない。だから、俺、思うんだ。変わらないように、刻んでみるのもありかもしれないなって。

里央、結婚しよう。


(追加)  山井里央


 里央だよ~。うちなりに就活を振り返ってみて思うのは、やっぱし就活は楽しんだもの勝ちっていうことです。最初の内定もらうまでは、なんか、就活全体の流れに乗っていただけのように思うんだけど、一個内定もらえると、今度は落ち着いて自分のペースで就活や進路のことを考えられるようになるの。だから、誰かさんが言うように、いろんな企業を受けて見て、まず一個内定もらうことが、結構大切なことだと思います。やっぱり面接とかで大事なのは自信だと思うのぉ。資生紡を受けた時にそう思いました。あと、冷静に振り返ると、やっぱり英語ができるのは有利だったかなあって思います。有利っていうか、選択肢が広がるの。そういう意味で、英語ができるにこしたことはないと思います。繰り返しになるけど、それより大事なのは自信だよ。自信。自分のこと、信じてあげようね。

 麻美ぃ~。昨日は楽しかったね。また一緒にご飯食べて、お酒も飲もうね~。そして、新たな金ゼミの乙女も交えて、新規の金ゼミ女子会開こうね~。うちらには、専属シェフ兼専属後片付け係がいるから、また働かせてあげようね。(笑) 変わりながらも変わらない時間は、きっと、絶対、素敵だよ。変わらずに変わりたいと思う里央でした。ゴディバさん。

 いーよ。(照)


(追加)  笠井


 まったく。お前らは甘いなあもう。書き辛いよ! お前らの後は書き辛いよ! そして、世知辛い今日この頃。はてさて。

就活しとらん俺から言えるのはただ一つ。己に正直であれ! これに尽きる。流れに乗るな。社会を疑え。自分自身を問い詰めろ。後悔するなら自分で決めて後悔した方がいいに決まってる。自己責任だよ、自己責任。いいわけできん状況作ってみろ。そしたらきっと一皮剥ける。

未来の俺はいい男。もう大根とは言わせない! 行けるとこまで行ってやる! いや、行けんとこまで行ってやる! 不可能を可能にする男。その名は、ハジメカサイ。

ほな、さいなら。


(追加)  谷本直毅


 後輩諸君。就活はみなさんにとって厳しいものであるかもしれんし、楽しいものでもあるかもしれん。そんなの俺には分かりません。わかりませんが、時には身を委ねてみるのもありかと思う。そうせにゃやっとれんこともあると思う。いや、現実にある。

俺自身、納得したような気もするし、そうでない気もするという不安定さ。「なんとかなるし、なるようになるでしょう」というキム先生のお言葉だけが、最後の砦。まあ、とりあえずやってみる、の精神で頑張るつもり。ベンチャー行ってみようと思います。

俺自身の経験から言える就活ってのは、準備すればいいってものじゃないってことかな。それだけじゃ全然だめ。これは俺の失敗談。いろんなこと経験して、いろいろ失敗して、いろいろ学んでください。そして、学生時代にやり残したことがないような、百パーセントの自分に出来るだけ近づけてから進路と向き合ってみてください。そうすればきっと、自分が思い描いていたような進路に近づけるのではないかと思います。うん。いいこと言った!

人生山ありゃ谷がある。金星ヴィーナス夢がある。夢見る蝶は胡蝶之夢で。梅見るゼミ長日記帳。思ったようにいかないならば。思ったように動けばいい。適度に悩んで適度に楽しめ!

以上、金ゼミ元幹事からでした。バイチャラバイ!

ビバ☆金ゼミ新学期!


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