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ビバ☆就活体験記  作者: マナブハジメ
第四章「面接と、リクルーターと、魔法の言葉」
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三月三日  谷本直毅

 三月三日  谷本直毅


 黒報堂試験突破しました。まだ選考が始まったばかりだというこたあわかっとる。わかっとるけど嬉しいもんは嬉しいさ。はっきり言って、激しく嬉しい。テレビ局の時に味わった悔しい思いを一次面接に思い切りぶつけてやろう。これは俺の決意なり。

連絡してみたら、あさみんも通過してるって。二人揃って内定もらえるのがベスト。そのためにも頑張らにゃ。決戦は一二日!

 ところで笠井。冗談書くならもっと笑える内容で頼む。一ミリたりとも笑えんぞ。嘘っぱちこくなら四月一日まで待っとくれ。エイプリルフールは今日じゃない。今日は単なるひな祭りだ。どっかから内定もらったんならちゃんとそう書け。おめでとうメールくらいは送ったる。というわけで、書きなおせ。


(追加)  笠井


 冗談じゃないし、嘘じゃないし、内定もらったわけでもない。書いたまんま、就活終わる。そういうことだ。だから、書き直すまでもない。これが俺の出口だったわけだ。いやあ、太陽は明るいねえおい。最近は空気がうまくてかなわんわ。娑婆はいいよね、シャバダバダー。雛祭りが俺を祝ってくれてる気さえする。進路決めるってたぶんこういうことをいうんだな。迷って、迷って、迷って、迷って。でも今はめちゃくちゃ気持ちいい。めちゃくちゃ清々しい。スッキリしたぞこの野郎! 悩みまくってた俺、お疲れさん。悩みまくってた俺、ありがとう。きっと世界は好転するはず。目下の俺は、素敵に無敵。怖いんだけど、怖くない。後悔しそうで、後悔しない。嗚呼、偉大なる二律背反。アンチノミーに、コッチノミー。言いたいことはただ一つ。自分自身と対話する機会を与えてくれた就活よ、ありがとう。

じゃあ、そういうことで。バイチノミー。


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