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ビバ☆就活体験記  作者: マナブハジメ
第三章「単位取得と、エントリーシートと、チョコレート」
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二月八日  谷本直毅

 二月八日  谷本直毅


 さながら弾丸ツアーな一日だった。朝一でテレビ旭の面接受けてその後ちょっくら観光して帰りは新幹線使って帰宅し今に至ると。結論から言おう。テレビ旭一次面接通過しました! いやあ、仕事が早いとはこのことだ。即日結果出るとか最高にスリリング。しかし、三分程度の短い面接でどうやって合否つけてんのかちょっと疑問。やっぱ第一印象なのかね。よく分からんが通ったから何でもいいか。面接が一対二の個人面接だったのは好印象だが、並んで待ってる時間はさながら動物園。スーツの列をなす俺たちに向けられる好奇の視線は六本木的厳しさがあったりなかったり。要するに俺はアウェーの雰囲気に呑まれ気味だったということだ。そういう時はおしゃべりに限るなまったく。隣の女の子が優しい人でよかったよかった。帰りにお茶すりゃよかったと後悔が走るのは煩悩本能。二次面接で再び会えることを神様に願うのみですな。ああ。こんな下心を就活に持ち込んでいいのだろうか。我迷う、故に我あり。

 質問内容はブシテレビの時と大して変わらなかったから夜行バスの中で一人反省会したかいがありました。だから、みんなにも面接後の一人反省会を激しくお勧めします。備えあれば患えなし。世の中努力が勝つようにできてんだよきっと。あと、お土産のことですが、緊張してたのと観光楽しかったのとで忘却の彼方へと遊覧飛行してしまったので謝ります。手ぶらだ手ぶら。しかし、十二日にまた東京行くんでそれまでにメールか前日までにここに書き込んでくれれば対応できるんで落ち込むな野郎ども。ちなみに今のところ東京バナナとなめらかプリンは買ってくつもり。それ以外でよろしく。んじゃ、こんな所で。バイ。


(追加)  田中麻美


 谷本君。テレビ局の選考進んでるなんてすごいです。ES通るのも難しいくらい倍率がすごく高いって聞きました。どんどん進んでどんどんアドバイスしてください。お願いします。

 ちなみにお土産なんですが。(笑) チョコレートがいいなぁなんて思ったりしてます。あっ、もちろんお金は私が払います。東京にしか売ってないチョコがあるらしくて、食べてみたいなぁと。最近の雑誌はチョコレートばかりで、すごくおいしそうなんだもん。個人的なお土産でごめんなさい。もし時間があればでいいので、ちょっと気にしてくれたらうれしいです。就活で東京行くのに、なんだか私だけ観光気分でごめんね。とにかく、テレビ旭、頑張ってね。応援してます。じゃあね。バイバイ。


(追加)  二条院


 谷本。東京バナナじゃない。東京ばな奈、だ馬鹿もん。こんなことも知らんとよくテレビ局の面接通ったもんだ。マスコミの眼力も大したことないなまったく。

 ところであさみさんはチョコレートがお好きなのでしょうか。俺は好物です。しかし、自分では買いません。近頃スーパーやお菓子会社なんぞが文化的スケールでチョコレート販売の策略を展開しておりますが、俺はその手には引っ掛かりません。べつにチョコ嫌いなわけではありませんぞ。商業的香りがぷんぷんするので手を出さんだけです。ご存じとは思いますが俺は甘いものが好きですからな。糖分補給なくして頭は働かんのです。

最近はチョコを食べておりませんが、チョコの話をしていたら急にチョコレートが食べたくなってきました。まさしく雑誌を見た時の麻美さんと同じ状況。ああ、チョコの話せんけりゃよかったと、ビターな後悔が渦巻いておりますが、だからと言って俺がチョコ嫌いになる筈もなく。結局のところ、俺は、チョコが大好きであるという結論に到達するわけです。麻美さんがチョコを欲するお気持ちよく分かります。

 以上です。


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