十月一日 谷本直毅
十月一日 谷本直毅
なんだかよく分からんが、この体験記が賑わっていることは結構結構。笠井と二条院の結末は書いてくれなくてよろしい。お前ら二人とも携帯番号知ってるんだから、いちいち日記上で喧嘩をするな。山井さんがいなければ、今頃ここは不毛な大地と化していたぞ。
ところで、今週末にも学内説明会が開かれますね。どこが主催で開いてくれているのかは知らんが、ありがたいことだ。しかし、こんなありがたいことにもかかわらず、俺は今週末は用事があっていけません。べつにいやらしい予定が入っているわけではないから説明すると、ちょっくら台湾に行ってくる。どうだ、羨ましいだろう。いろいろ食べてくるつもりだから、阿呆面さげて、ヨダレでもたらしておれ。俺はお腹がぽんぽんになるまで台湾を食いつくしてくるつもりだ。夜店の屋台がすごいらしい。同行する俺の友達は、ガイドさん並に予定を立てるのがうまいから、無駄な時間を一秒も過ごさず楽しむことができるだろうよ。心配しなくても、お土産なんぞ買ってこんから期待するな。期待するから落胆が生まれる。田中さんと山井さんのお願いだったら聞きますので、俺に直接メールください。ということで、今週末の報告は頼んだぞ。
(追加) 二条院
田中さん。やはりサークルだったのですね。俺には田中さんがサークルで後輩たちと和気あいあいと活動している姿が鮮明に浮かんできます。もし暑さで二進も三進もいかぬようでしたらば、俺が扇風機でも持って参上いたしますぞ。たまたま我が家には、誰も使用しておらん扇風機があるのです。新品同様箱に入れて保管してありますから、ピカピカです。タイマーなんかもついております。お腹を壊さなくても済みますよ。アイス食べ過ぎにご用心。
田中さんの日記を読解したところ、学園祭で、何やら発表会らしきものを開くらしいですね。いったい何をするのでしょうか。あと、場所はどこなのでしょうか。もしその日予定が空いていたら、見に行こうかな、なんて思ってます。でも俺は、なかなか多忙なので、スケジュールを空けられる保証はできませんぞ。三木森のように、授業にも出席せんと、どこぞをほっつき歩いておる阿呆とは違うのです。俺のスケジュール帳は、余白を見つけるのが難しいくらい埋まっておるので。
手書きの試験問題のこと、褒めてくれてありがとう。最近はパソコンだのメールだの、何でも手を抜く事ばかり覚えてしまいがちな中坊に、手作業の素晴らしさを教えてやっておるのです。この前、中坊が、「漢字なんて変換できるから、覚える意味ないじゃん」なんぞとぬかしておりましたので、説教をしてやりました。書かねば覚えられんし、使わねば忘れてしまいますからな。携帯で変換できても、頭の中で変換できなくなったら、お終いお終い。漢字の切れ目はアジアの切れ目。あやつが欧米で暮らすには少々鼻が低すぎます。
練習大変そうなので、もしよかったら差し入れでもしますがいかがか?
ところで谷本。鳳梨ケーキを買ってこい。
以上。