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ビバ☆就活体験記  作者: マナブハジメ
第二章 『自己分析と、他己分析と、ジャイアンムービー』
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十二月七日  谷本直毅

 十二月七日  谷本直毅


 ここ二、三日で色々あったようですな。今俺が言えることと言えば、あさみんの件は俺も力貸すぞってことくらいでしょうか。この雰囲気で就活日記をするのもあれだが、就活日記こそがこの体験記を始めたきっかけである。ということで臆することなく綴るとしよう。

積友商事と二井物産のセミナー行ってきた。両方とも現役社員の話を直接聞けるやつ。少人数制で実に満足だった。積商の方では三人の社員さんの話を聞けた。まずは自動車の担当してる人の話。輸出する手続きとかそういう煩雑な作業を自動車メーカーの代わりにやってるんだって。エクセルの作業が多くて辛いとぼやいてました。働く中で、外部の人と接する時間と数字と格闘してる時間は五分五分だそうだ。もうちょっと人と接しながら働ける部門に行きたいなってのが俺の本音です。でも、仕事や取引が完了した時の達成感はハンパないって言ってました。出向して上の方の地位にいるからなおさらだそうです。責任感との格闘だそうな。二人目はメディアと流通を経て人事をやっておられる方の話。積商は映画関係もやっているという話を耳にしていたので聞いてみた。社員さんいわく、やってることはやってるらしいのだが、映画を買い付けてくるのは子会社の人たちなんだと。積商の人たちは、その管理をしているだけだから、メディアは結構地味だよ、とおっしゃってました。この人が積商に入ろうと思った理由は、オービーが素敵だったからだそうだ。他の商社からも内定もらってたそうなのだが、どうせ働くなら気が合う人が多い所がいいと思ってここを選んだんだそうな。長いこと働いてるけど、当時と印象変わらないからいい人間がたくさんいるよ、と言ってました。失敗とかしても上司が責任とってくれたりするらしい。人間的にデカイ人が多いんだと。三人目は航空宇宙の社員さんで、見るからにアメフト部って感じの人でした。航空宇宙はたまたまだが、体育会系の人が多いそうだ。毎日飲み会らしい。この人はまだ若めの人だったから、仕事の話というよりはプライベートな話が多かった。だから割愛します。誠真誠意を合言葉に、全体的に元気いい人が多かった。明るい人が多くて好印象です。

 お次は二井物産。「挑戦と創造」を頭上に掲げ、社会に新たな価値を創造しようと日々奔走しておられる方々だ。「人が仕事をつくり、仕事が人を磨く」 とも言ってたかな。ここでは二人の社員さんの話を聞けた。一人目はコンシューマ・サービス部門で働いてる人でした。この人はもともと外銀行きたくて、内定ももらってたんだが、ためしに受けてみた面接で二井物産に対して好印象を抱いたらしく、そのまま外銀蹴ってここに就職したんだと。二井物産を選んだ理由は、「人」だそうだ。商社の人はみんなこういうよな。やっぱ流行語なのかな。仕事は、繊維の担当をしていて、産業内向けのブランド力だけでなく、生活者に向けてのブランド力をつけることが今後の目標だと語っておられた。ブランド力をどの層に向けて発信するのかというブランディングの興味深い話も聞けてかなり満足だった。二人目は穀物の流通を担当してる社員さん。個人的に食料部門に興味があったから、いろいろ質問ぶつけてみた。米を使ったビジネスの話とか、今後の農業のことについても議論することができた。改めて思ったが、日本の農業は課題山積だ。しかしそこにビジネスチャンスがあるはず。俺は諦めませんよ社員さん。それにしても二井物産の人たちは議論好きだなと思った。俺みたいな何も知らない学生相手でも本気で議論してくれる。結構ケチョンケチョンにされたが、全然嫌じゃない。むしろ、満足感の方がでかい。改めていい会社だと思いました。

 ところでところで。俺としては、この辺で、毎年恒例らしい金ゼミ諸君を対象とした、「年忘れクリスマス会」の開催を提案したいとこなのだが、そんな雰囲気じゃないのかな? まあ、場所はいつもゼミやってる教室でやるつもりだから、予約とかの心配はないんだけど、なんかこう、諸君があまり乗り気でない時に開くのもどうかと思ってさ。一応、開催日は二四日を予定してます。開催の是非、あるいは、参加の有無を伝えてくれるとありがたいです。メールでもここでもいいから教えてねん。それじゃ、みなさんよろしく。


(追加)  田中麻美


 谷本君。もちろん参加するよ。みんなで楽しく盛り上がりたいです。

 二条院君、中林君。心配してくれてありがとう。でも、私一人で何とかします。そうじゃないと、私、悔しいんです。自分でもよく分からないんだけど、こういうことには負けたくないです。どうか、こんな私を理解してください。


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