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9話 「風の少年」

 なんとなく思うんだ。青山って結構美人だよなって。この世界来てから少し性格変わった気もするし。

 あとペルナは殴ってくんのが辛いけど中々可愛いよなぁ……見た目のせいで俺がロリコンとか言われそうだが気にしない。

 あとカルラも中々だよね。なんといってもあの体だよ。男の性的に無理があるよね。

 はいすみません、現実見ます。

 結局断る事も出来ず俺はなんかビュンビュン空飛んでるやつのところまで行くことになった。なんでだ。俺冒険者なってからまだ1ヶ月だぞ。

 ステータスとか魔力量以外はクソだし、ダッシュブレード無かったら何も出来ねぇし。

 近くまで来て改めて感じる。どんな風の魔法の使い方をすればこんな強風になるんだ。

 なるほど誰も近づけないわけだ。

 とりあえずすぐ近くに魔物がいたので先に倒すことにした。

 雑魚なので適当に斬れば終わる。

 だが無理だった。急に強い風が吹いてきたかと思えば何故か動けなくなった。

 体自体は動かせるのだが前や後ろ、横などに動くことが全く出来ない。

「ほいほい、1匹貰いますねぇ!!あと入ったやつうまく守れよー!じゃないと死ぬぞ」

 なんか魔物と俺のところ目掛けて空飛び野郎が飛んできた。というか突っ込んで来た。

 どうしようどうしよう。とりあえず受けることだけに集中するか。斬られちまったら元も子もないし。

 飛んでるやつが斬る構えをとった状態で近づいてくる。勢いやばそう。受けれなかった死ぬよねこれ。

「じゃあ行くぞー!!うまく止めてくれよ!俺は殺人者になりたくねぇんだ!ま、入ってきたお前が悪いんだけどな!!!」

 受ける受ける受ける受ける!!あかんこれ、死ぬ可能性があるせいで緊張して剣が震える。

 よぉしならば、考えるのを、止めよう。

 そして前の魔物が斬られ、そして俺は……吹っ飛ばされた。

「ゲッガッゴッゲッドフォウ!!」

 めっちゃ転がった。痛い。体中が痛い。

 何あれ、なんとか受けれたけどめっちゃ飛ばされた。火力やべぇ。

「おーい、大丈夫かー?」

 攻撃してきた張本人が下りてきた。

「まぁ、なんとかってところ……です」

「おうそうか。ならとりあえず早くあの固まりの所に戻りな。ここは俺の狩場だ」

 あっと思った。本来の目的を忘れてはいけない。

「えっと……もうちょっと風を抑えて飛べませんかね?」

 いや、ビビんなよ俺!なんで独占するのを止めさせようとしてるのに風の魔法の力抑えさせようとしてんの!?確かに弱まればまだ周りで戦いやすくなるけどコイツの自己中&縦横無尽さをさっき見ただろうが!

「あー……もしかしてあそこのヤツらに頼まれた感じか?」

 うん、バレっバレですよねそりゃ。だってわざわざ自分からコイツの風の領域内に入るとかなんかめっちゃ強いバリアとか使えない限り死ぬだろ。ただの自殺行為ですもんね、分かります。

「ビックリするぐらい全くその通りですわ」

「またかぁ……あいつら自分では言おうとしないくせに強そうなやつ見つける度にそいつに押し付けるからなぁ」

 なにそれすっげぇ迷惑。

「それで、だ。たぶん何もしてこなかったらあの集団に継続的に潰しにかかられるだろうから一戦交えるのが必須なわけだがどうする?ちなみに何も出来ずに戻ってきたやつが1週間後ぐらいに自殺した事例もある」

 なにそれこっわ。自殺したくなるほどの継続的ないじめなのか!?

 というか戦わなきゃ駄目なの!?何これ、何もせずに死ぬか戦って死ぬかのどっちかしかないの?

「せ、生存可能性はいくつぐらいで?」

「うーん……俺の場合は気分次第だな。あっちの場合はクソみたいなデタラメとかなんだとかを広められてなにもしてないのに100%社会的に死んで、生命的にはメンタルの強さ次第だな」

 昨日頑張らなきゃよかった。

 しかも戦うしか選択肢がないのがこれまた面白いなぁ、ハッハッハ。

 うん、全く笑えない!

「あぁ、うん。戦うしかなくてすっげぇ絶望してるのはハッキリと分かったよ。じゃあ準備頼むな。あと真面目にやらないと本当に死ぬから気を付けろよー」

 そう言いながら少し離れた位置まで歩いていった。

 仕方なく剣を抜く。そういえばこの剣、かなりの加速をしてたアイツの剣を止めたにも関わらず傷ひとつ入ってない。本当に業物だったんだなぁ……。

「じゃあ始めるぞ。3、2、1……ゴー!」

 そう言ってヤツは宙へ飛び出した。さっきの攻撃で分かったのはとりあえず止まってたら確実にやばいということ。

 俺も駆け出し始める。遠距離魔法なんてものは俺には使えないので大人しく近づくしかないのだ。まぁあっちからも勝手に近づいてくるんだけどさ。

 強い風を体が受ける。さっきと同じパターンなら何故かその場から動けなくなるのでここで、

「超必殺遠くをめがけてダーイブ!!」

 思いっきりすぐ横めがけてダイブした。うつ伏せになって倒れた状態からすぐに起き上がり後ろをみる。その瞬間ヤツは猛スピードですぐ横を通り過ぎていった。

「1発しか受けてないのによく躱したなお前」

「第六感ってやつですかねぇ!心臓バクバク言ってるわ!!」

 やっぱりそうだ。あいつは何かでその場から相手を動けなくしてそれを斬るという戦術なのだろう。

 数分が経過した。

 また強風が吹いてくる。なのでまた横にダイブで避ける。そしてまたその横を通り抜けていく。そしてまたそれをする。こんな感じでさっきから何回も避けている。

「また避けたかぁ……」

「なぁ……いつになったら終わるのこれ?なんか倒れては起きて、倒れては起きてって筋トレみたいになっててそろそろ筋力的に厳しいんだけど……」

 やはり元の世界では引きこもり気質のあった人間なので体力は貧弱なのだ。そんな筋トレとかを毎日欠かさずやってる高機能引きこもりじゃなかったからな。

「そりゃ避けてばっかりだもんな。終わるわけが無いだろぉ!?」

 そう言いながらヤツはまた同じようなパターンで攻撃してくる。

 確かにそうだ。さっきからずっと攻撃してきてそれを躱してというパターンの連続だ。このまま行けば俺が体力的に倒れるか、アイツの魔力が切れて倒れるかのどちらかしかない。

 でも、1つこの状況を変えれるものがあるかもしれないと思ってはいた。

 さっきから少し引っかかる事があった。なぜ俺が元いた位置しか通り抜けていかないのか、と。別に少しルートを変えれば俺を攻撃するなんて楽勝だろうに。なのにそれを1度もしてこない。そう、「1度も」だ。

 そもそも何故か動けなくなるやつはいったい何なのか。なぜその状態になる前に強風が吹いてくるのか。そして何故わざわざその場所だけを通り抜けていくのか。

 実のところ仮説は思いついていた。

 もしかするとあいつは「風の通り道」を作っているのかもしれない。かなり強い風で管のようなものを作りそれを対象に向けて飛ばす。そこで何かよくわからない理由でその風に飛ばされることなく対象をその風の管に入れる。その管の中でも強い風が内側に向かって吹いていてその中で宙に浮いている状態を作り出し動けなくする。あとはその管を自分を加速しながら通り対象を攻撃する。

 そんな感じなのでは無いかと俺は考えている。ただ確かめようがない。確かめようと思ったらわざとその管に入るしか無い。そうなればもう動くことも出来ない、100%当てることの出来る的になってしまう。

 全力で死にたくないのでそれだけはしたくない。

 そうこう考えている間も攻撃は続く。またダイブして躱して俺が元いた位置を通り過ぎていく。その場所であるものを見た。このだだっ広い平原に存在する数少ない木だった。それもかなり太めのだ。

 唐突に閃いた。

 次同じようにしてきた時にこの木に向かってダッシュブレードすればいいのではないかというものだ。回避も出来るし確かめることも出来る。最高出力でやればでかい岩も壊せる技なのだ。太い木なんて簡単に折れるだろう。

「いい加減にはまれよォ!」

 少し怒りを感じさせる声で言ってくる。そろそろ我慢の限界のようだ。

 右手に持った剣を左に交差させる。

 そして強風を感じた瞬間に、

「突撃ィィィ!!」

 と叫ながら木に向かってダッシュブレードで突進する。ほぼ衝撃波のようなものなので通った部分は消えてしまう。だからうまく風の通る方に落ちてくれることを祈るしかない。まぁたぶんそっち行くけど。実は運値も俺はかなり高いのだ。

 そして思った通り木の残った上の部分は俺の元いた位置に落ちた。

「あっ、ちょっ、ストップ!やべぇ、止まれ止まれ止まドフォア!!」

 超スピードで木に向かって突進していったヤツはそのまま木にぶつかって回転しながら地面に落ちた。

 あれ?生きてるかなぁ……。

「テメェ、いてぇじゃねぇか!!何しやがる!!」

「俺は方法に気がついて普通にそれの対策をしただけなんだけどなぁ」

「あぁそうかよ!って、ん?気づいた?攻撃方法に?」

「仮説の実験みたいな感じだったけど」

「なるほどバレたかぁ……なら、ここからは本気で行くか。これを破ったやつは久しぶりなもんでな!!」

 そう言いながら今度はゆっくりと宙へ浮かんでいく。

「俺のさっきの飛び方を見破ったからって俺に勝てると思うなよ……?」

 そう言った後俺のいる所へ飛んできた。今度は風の束縛もないので普通に構える。

 そのまま突っ込んで来たので右に避ける。あっけなさ過ぎてなんとも言えなかった。

「残念だったな、右だよ」

 急に右から聞こえた声に驚き反応した瞬間宙に飛ばされた。

「今度は左だ!!」

 それを聞いた瞬間大きな打撃を受けた。

 下から、右から、左から、上からなどさまざなな方向から拳が来る。宙に浮いていることもあり何も出来ない。攻撃手段は俺を浮かした時から拳に変わっていた。どうにか抜け出したかった。痛い。体中が痛い。考えることが出来なくなってくる。そうだ、そもそも戦いってのは傷つけあうものなんだ。この世界に来てから大きなダメージを全く一切受けることなく生きてきたので考えてもいなかった。

 マンガやアニメなどでよく殴る描写などを見ていたけれどあくまで見ているだけなので受けた時の痛みなど分かるはずもなかった。さらに言うなら俺はそういう痛みとは無縁の人生を送ってきた。

 早く終わんねぇかな。はよ気絶なりなんなりしてくれないかな。

 瞬間、何かが光ったような気がした。

 黒の髪留めのピン。睡眠、風呂、起きてからすぐ以外の時間はいつだって身につけているもの。

 それはいつの間にか宙に舞っていて、特に何も考えていないのにそれに向けて手を伸ばす。

 それが手に触れたとほぼ同時に俺は上からの拳で地面に落とされた。

「あぁ……やっちまったかなこれは」

 目を開け左を見る。

「すぐカッとなっちまうのは本当に悪い癖だよな……治さねぇと」

 左手にはしっかりとピンが握られている。

「しっかしなぁ……骨のありそうな奴かと思ったんだけどな……ん?」

 外部からの攻撃に悲鳴をあげる体を無理やり起こしピンでいつものように髪を留める。

「いきてたのか……よかったぁ。それでどうするよー?もう充分やったと思うが」

 立ち上がりたくないが体が勝手に立ち上がる。そして何も考えれない頭から言葉を出す。

「………ねぇよ」

「……へっ、やっぱり面白いなお前」

「終わらねぇ……」

 もう限界のはずだった。

 ただ何故かここで終わる事を俺が許さなかった。なんとなくだが後悔する気がしたんだ。

 だから、

「こんな程度で止まらねぇよ!!」

 声を絞り出して体を動かすんだ。


「アッ……」

 膝が折れる。大口叩いておいてこのざまとか草しか生えないなぁ。

 またハイエンチャントオールを掛け直す。使った回数は既に10回。普通の魔力量だとギリギリ5回が限界らしいが未だなお魔力が尽きる感覚がしない。

 そうしてまた無理やり立ち上がる。

「なぁ、本当に大丈夫かお前」

 少し息を切らしながらそんなことを聞いてきた。

「知らん……なんかよくわからん義務感で動いてんだ。どうすりゃ止まるかも分からんよ」

 限界であろう体を動かし始めてから既に10分。ひたすら攻撃を受け止めながらなんとかしていた。

「あー、うん。気絶すりゃ流石に止まるよな……?」

「流石に止まるだろ……気絶しながら動けるとかなってたら俺怖すぎるわ」

「じゃあちょっと大人しくしてろ……」

 やつは少し体をふらつかせながらも何かを始めた。

 強い風を感じる。きっとあの動けなくなるやつだろう。

 あれなら勢いで攻撃できるしとっくに限界迎えてる俺の体からすれば受ければ1発KOってところか。

 ……なんか悔しいなぁ。よく分からん原理でどうにかここまで戦ってきたのにそれが呆気なく終わるとは。

 上から風の管を通って加速しながら向かってくる。

 まぁ、疲れたしこれで終われるなら楽だよな。たぶん耐えたらまだ無理やり動くのだろうし。

「……ありゃ?」

 あと5秒ぐらいで来るというところだった。

 俺も驚愕せざるを得なかった。

 正直に言おう。これは俺が考えてそうした。

 ダッシュブレードの体制を取っていたのだ。

 魔力の力で前へ飛び出す技であるがためにこの風の管でも前に進めた。

「まぁ、そうなる気はしてた!!行くぞ、1回勝負だ!!」

「アアアア!!」

 自ら突っ込んでいった。

 1秒後。

 鉄のぶつかり合う音と強い衝撃を感じて意識が落ちた。



「フオォ!!?」

「何その目覚め方!?」

 隣の青山がそんなことを言ってきた。知らん。

 一昨日見た景色がそこには広がっていた。青山とカルラを連れてきた場所だ。

「あー、目覚めたか」

 めんどくさそうな声が聞こえる。

 振り向くと一昨日と全く同じ人がそこに居た。

「えーと、原因を言いに来た感じですかね?」

「隣のやつが起きてからの方が一気に出来ていいんだがお前の場合少し面倒だからな」

 隣?横を見るとそこには戦っていた相手が。まさかの相打ちっすか?

「さて、今回のお前の気絶原因。まずは体を全体の打撲。普通ここで気絶してもいいんだがさらに追加だ。魔力の使いすぎ」

「はい!?魔力切れ!?そんな感じは全然しなかったんだがなぁ……」

「違う」

 一昨日見た怠そうな顔ではなく真剣な顔で言ってきた。

「魔術回路の使い過ぎだ」

「………魔術回路ってなんすか?」

「ま、こんな気絶の仕方したんだから知らないんだろうな。魔力の通る管。そのままだ」

 まぁそうだよな。しかしなんだってそんな理由で。

「普段魔力を使わない人間が急に短い時間で大量に使うと回路が耐えれなくなって強制的に気絶するんだよ」

「なんだそのめんどくさいルール……」

「次からはなるべく気をつけろ。魔術回路が慣れて今回よりは魔力を一気に消費できるはずだがそれでも起こる。限度を考えて魔力を使え」

「何その筋肉痛になった人が言われそうなやつ」

「返事は?」

 めっちゃ顔を近づけて言ってきた。女性なのに顔がやたら怖いんだが!?

「き、気をつけさせていただきます……」

「よろしい」

 そう言うと元の位置に戻っていく。

 なんだ、真面目な人なんじゃないか。

「フオォ!?」

「そっちも!?」

「気絶理由魔力枯渇!!支度してはよ出ろ!!魔術回路酷使野郎もだ!!」

 やっぱりあれが平常運転か。

「山中くん、行くよー?」

「あっ、お前先行ってんじゃねぇ!襲うぞ!」

「つっ、遂に本性を現したわね!」

 マジで引かれた。

「あの、冗談なんで真面目に引くのやめてくれます?」

「おーい、衝撃波突進野郎ー」

「なんかすごい呼ばれ方だなぁ!?」

「仲間にしてくれや」

「おー仲間ねはいはい、はい?」

「だってお前面白いし何よりなんかお前といればなんか変なことになりそうな気がするしな」

「へ、変なことってなんだよ……まさかお前ホモなのか!?やめろよ!?俺は普通の男子だからな!?」

「そんなんじゃねーよ……変なとこに巻き込まれそうな気がして楽しそうだからな」

 ただ確かに攻撃型前衛を増やすことに異議はない。俺しかまともな前衛いなかったことを考えればいいかも……

「はぁ、わかったよ……」

「マジか。普通の殺し合いレベルの戦いした相手を仲間にするか!?」

「昨日の敵は今日の友とか言うしな。それに俺のパーティ女三人に対して男一人でなかなか辛かったんだよ……女の力が強すぎる……」

「そんなに女いるの?なんだ、ハーレムか?」

「やめろ、あいつらとハーレムとか俺が嫌だ」

「私も含まれてるの!?」

 すごい勢いで仲間が増えたな。うん、展開とかもっとこう、なんか友情とか深めながら仲間って増えるものじゃないのかと思ったがうちのメンバーにそんな仲間のなり方したやついないし気にしたら負けだな。

「そういやお前名前は?俺は山中雄人」

「俺はグラン・バニルだ。これから宜しく」

「おう、じゃあ荷物まとめてこの紙のところまで来い」

「お前家持ちかよォ!」

 あまりにも唐突で変な仲間のなり方だが、いいかなって思えた。







「………ねぇ、さっきからなに隠れてんの?」

「えっ、バレてたの!?」

 私、ベンナ・トラハルはさっきから気配を消していたやつを呼ぶ。

「なにやってんのこんな所で。見つかったら大騒ぎになるだろうに」

「いやぁ、だって気になるじゃない、自分が送り出した子達がどうなってるか」

 ふざけた考えをしてるなこいつ。

「まぁ、ちょうど良かったわ。聞きたいことがあったの。幸運の女神ヘレスさん?」

 そう、今私の目の前にいるのは幸運の女神そのもの。本来いるはずのない存在だ。

「そんな呼び方やめてよー。私もやり返しちゃう!見通す女神ベンナちゃん」

「そんなことはどうでもいいの。山中雄人と青山藍奈。彼らに何をしたの?本来科学技術世界に生きるものに魔法の潜在能力なんて魔術師の家系でも存在しない。なのにあの二人はそれがあった。そもそもあれは」

「それ以上言わないで。私にだって出来ないこともある。私も上の言葉には逆らえないの」

 上とはなんだ。お前自身階級を見れば女神の中ではほぼ一番上だろ。

「そもそもこれじゃ世界干渉のルールを破っちまう。あっちじゃ今大騒ぎなんじゃないか!?」

「だからこそのあの二人なの。大きく広がりすぎることも無い。あとで偽物を置いておけばなんにでもなる」

「だからってお前、いくらなんでも召喚を使うのはあんまりだろうが!!お前なら本気出せば人の運命も変えれるだろうが!」

「…………」

 ヘレスは俯き黙る。なんだよ、なんだってそんなことをさせられてるんだよ。上ってのはいったいなんなんだよ。

 異世界に連れてこられる人間にはあるカウントがつく。死のカウントだ。理由としては何かの理由で蘇生できる可能性があるからだ。

 山中雄人と青山藍奈。

 彼らのそれは━━━━



 ━━━0だった━━━━

こんにちは。私です。

一応序章的なもの終わり。

なに?展開がよく分からんし何を伝えたいのか分からんって?

やめろ、結構気にしてる。

というわけでここらで。

次回はこれの続きか別のやつの続きかのどちらかです。

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