プロローグ
初投稿で初連載です…!
頑張って連載するので、温かい目で読んでいただけると幸いです!
「ねぇ!知ってる?」
「あ?なにが?」
「隣のクラスに深山百合って子いたじゃん?」
「あぁ、あの根暗な女子な。不登校じゃなかったっけ?」
「そーそー!佐藤さんにいじめられてて不登校だったらしいんだけどさー」
「それが?」
「先週の金曜日に自殺スポットで飛び降り自殺しちゃったらしいよ」
「は?自殺スポットって今立ち入り禁止じゃなかったか?」
「え、そーだっけ?」
「そう聞いたけど。てか佐藤って深山のこといじめてたんだな。仲良いと思ってたんだけど」
「だいぶやばいことしてたらしいよ〜?」
私がいるところでありもしない噂を大きな声で広めていく。
いじめたことなんてない。百合とは親友で、仲が良かった。
誰も事実かどうかなんて私に確認してこない。
いじめて自殺に追いやった、最低な殺人犯。
そういうレッテルを貼られている。
SHRで先生に前で「佐藤百合、放課後に職員室に来い」と呼び出される。
また教室の中がザワザワとし始めた。
こっちを見て蔑む目。コソコソと私の悪口を言う声。
今この空間全てが、私を不快にする。
先生達ですら、私がやったと決めつける。
(ふざけんな…!私と百合がいじめられてたの!アンタらに!)
本当にいじめていたのは、嘘の噂を広めている彼女達なのだ。
彼女達はニヤニヤ意地の悪い笑みをこぼしながら私をみる。
私はいなくなってしまった百合の事を思い出した。