表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ジョブ無し転移者の技能複写  作者: カイト・レイン
第六章 レンドベル闘技大会編
74/174

乱入


レンドベル闘技大会決勝戦が開始され、辺りに緊張感が走った。

しかし、それを突き破る様に動き出したのはマスクド・ジェッターだった。


「《ジェッターナックル》!」


彼は俺に向けて、《ジェッターナックル》を放ってくる。


「《石化》…!」


右腕を石化させ、攻撃を防ぎ、バックステップで彼から距離を取る。

だが、距離を取った所にスノウが走り込んで来るのが見えた。


レイピアを突き出し、俺を貫こうとするが、エンゼッターで何とか防ぐ。

防いだ事でスノウの体制が蹌踉たのを見逃さず、彼を蹴り飛ばす。


吹き飛んだスノウに夕暮が両銃を連射する。


「オラオラァッ!」


「くっ…!」


レイピアで銃弾を弾いていくスノウ。

弾き切ったスノウは跳躍して、レイピアによる突きを夕暮に浴びせる。


しかし、夕暮は右手に持っていた銃の銃口からレーザーソードを出し、レイピアとぶつける。

ぶつけ合う二人は至近距離で睨み合う。




一方、俺も襲いかかってくるマスクド・ジェッターに向けて、ブレッターから銃弾を連射する。

それを避け続けたマスクド・ジェッターは跳躍した。


「トォッ!」


飛び蹴りを放って来たのを見て、《ストーンウォール》を出し、防ぐ。

そして、自ら《ストーンウォール》を突き破り、エンゼッターでマスクド・ジェッターを斬り飛ばした。


吹き飛んだマスクド・ジェッターから次に夕暮に視線を移す。

彼も今、スノウを蹴り飛ばしていた所だった。


俺の視線に気づいたのか、こちらを見るとニヤリ、と笑い地面を蹴って、接近して来た。

既に両手にはビームソードを展開させている両銃を持っている。


俺もエンゼッターを構え、初撃を防ぐ。

そのまま何度も武器をぶつけ合った。


「これだ!俺はお前とこういう戦いをしたかったんだよ!」


「こっちだって、負けるつもりはねえんだよ!」


口を掛け合いながらも俺達はお互いに攻撃の手を緩めない。

少しでも緩めれば、確実に攻撃を受ける…。

しかし、最後の一撃で俺達はお互いに後方へ弾き飛ぶ。


「まだまだァ!」


「私もいるぞ!」


尚も接近してくる夕暮に対し、何とマスクド・ジェッターがチョップで横から入った。


「邪魔だァ!」


今度はマスクド・ジェッターと戦闘を開始する夕暮。

俺も参加しようとしたが、レイピアを向けられて、動きを止めてしまう。


「何処へ行くんだい?」


「…そう、だな!」


スノウのレイピアを弾き、今度は彼と武器をぶつけ合う。

鋭い突き攻撃を弾いていく。


彼の攻撃は素早く正確だ…。

だが、それ故に読みやすいんだよ…!


「僕の動きは読みやすい…そう思っているんだろう?」


「ッ…⁉︎」


突然、俺の予想を多く上回り、スノウのピードが上がり、俺の頬を彼のレイピアが掠める。

それにより、俺は後方へ飛ぶ。


「レイピアは速さが売りだからね…。君が僕を予測すると言うのなら、僕はその予測の遥か先を行くよ!」


「そうか…。だったら、俺も追いついてやる!《俊足》!」


《俊足》でスピードを上げ、まるで高速の世界でスノウと激突する。

客席からは俺達の動きを捉えている者も多くはないだろう。


夕暮は俺達の動きを捉えられているのか、マスクド・ジェッターの攻撃を避けながら、俺達の戦いを見ている。

そして、何かを思いついた様にニヤリ、と笑い、マスクド・ジェッターを俺達の下まで蹴り飛ばす。


吹き飛んできたマスクド・ジェッターに気づき、俺とスノウは一度距離を取る。

だが、夕暮の次の動きに警戒する事となる。


夕暮は両銃の銃口にエネルギーを蓄積させていた。

トンデモない攻撃が来ると、俺達は身構える。


「クッ…!」


「ヤベェ…!」


「纏めてくたばりやがれェッ‼︎」


回避しようと動いたが、間に合わず二丁の銃から強力なビーム光線が放たれる。

それが俺達に直撃し、大爆発を起こした…。


辺りに立ち込める爆煙でスタジアムが見えなくなり、客達からも不安な声が漏れていく。

それはメリル達も同じく、俺の身の心配をしていた。


…だが、爆煙から一つの影が飛び出て、夕暮に向けて、斬撃を放つ。

突然の攻撃に夕暮も対応出来ず、斬撃を受けた。


「グッ…⁉︎な、何だと…⁉︎」


斬撃を受けた場所を抑えながら、斬撃を放った者を睨み付ける。

そう…俺、麻生 アルトを…。


「テメェ…俺の《バスタービーム》を受けて無事のはずが…ッ⁉︎」


俺が無事な事に驚いている夕暮は爆煙が晴れると更に目を見開く事となる。


「間一髪…だったね…!」


「まだまだ私達は無事だぞ!」


同じく《バスタービーム》を受けたはずのスノウとマスクド・ジェッターも無事だった。

彼等も装備が汚れている程度で傷を負っている様には見られない。


「何が…テメェ、何をした⁉︎」


珍しく怒号を飛ばしてくる夕暮。

その表情は何時もの余裕さは見受けられない。


「あるモンスターから頂いた技能(スキル)…。《ドレイン》の力だ!」


植物系のモンスターを倒し、技能複写(スキルコピー)で得た技能(スキル)《ドレイン》は相手の体力や威力の弱い攻撃を吸収し、かき消す事の出来る技能(スキル)だ。


「だが、《バスタービーム》の威力は…!…まさか⁉︎」


夕暮の視線は俺を飛び越え、奥にいるスノウに向けられる。

そう、《バスタービーム》の威力を下げたのはスノウの《バリア》だ。


「成る程なァ…。やはり、楽しくなって来たぜ!」


「ヘッ…!二度はその攻撃を受けるつもりはねえぞ!」


エンゼッターを両手で握り締め、夕暮を睨む。

勝負の続きを始める…。

そう思っていた時だった。


「な、何だ君達は⁉︎…グッ⁉︎」


「マスクド・ジェッター!ウッ…⁉︎」


突然、マスクド・ジェッターとスノウの悲鳴が聞こえ、俺達は声の方を向く。


そこには地面に倒れているマスクド・ジェッターと二人の男に捕らえられているスノウの姿があった。


「スノウ!マスクド・ジェッター!」


「ッ…?アイツ等は…!」


俺の後ろで夕暮が何かに気づいたが、俺はそれを気にする事が出来ず、スノウを捕らえている二人を見る。


「お前等…何者だ⁉︎」


「お初にお目にかかる…麻生 アルト」


男の内の一人は不敵な笑みを浮かべ、俺を見てきた…。




ーこの時に俺が立ち止まっていなければ、あんな事にならずに済んだかも知れない…。

そんな事…わかるはずもなかったが…。


後悔しても…もう、遅いのだから…!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ