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ジョブ無し転移者の技能複写  作者: カイト・レイン
第五章 新銃作成編
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ブレッター


洞窟から戻ってきた俺達はすぐにイズルリの街の鍛冶屋に向かった…。

道中は特にモンスターが襲ってくる事もなかったので案外、すぐに戻れた。


クレアの鍛冶屋に入った俺達。

相変わらず、俺達以外の客はいない為、店の中にはクレアしかいなかった。


「あら、取ってきたの?案外、早かったわね」


早いって…俺は危うく死にかけたんだぜ…?

…それにしても、カイリはどうやって俺に秘水を飲ませたんだ…?


その事を聞くと妙に彼女が落ち着かなくなりるし…。

うーん、謎だ…。


「あれ?カイリじゃない。アンタもいたの?」


「ええ。アルトとお姉ちゃんを手伝っていたんだ」


「そうなの。アンタの小型ダガーのメンテナンスはいいの?」


「大丈夫よ。ありがと!」


何だ、カイリとクレアも知り合いだったのか。


「それよりもクレア。これがパール鉱石だ」


俺はクレアにパール鉱石を手渡すと、彼女はそれを眺める。


「無事に取って来れたわね…。じゃあ、私も腕によりをかけて銃を作るわ!ちょっと、待っていて!」


パール鉱石を抱え、工房の奥にへと走って行った。

すると少しして、カンカン、とハンマーを撃つ音が聞こえてきた。


待っている間も暇なので俺はガルナとカイリとトランプで遊ぶ事にする。


現在、ババを持っているのは恐らく、カイリだ。

顔に思いっきり出ている…面白いぐらいに。


俺は一番上がりで次にガルナが二番上がり…。

その後も十戦程ババ抜きを続けたが、全てカイリの負けだった。


「な、何で勝てないのよ…!」


「お前、顔に出過ぎているんだよ。面白いぐらいにな」


「む〜!」


恨めしそうに俺を睨みつつ、頬を膨らませる。


そんな話をしていると、一丁の銃を片手に持ったクレアが工房の奥から現れた。


「出来た…って、アンタ達、人が必死に仕事していた時に何しているのよ?」


店内でトランプをしていた俺達をクレアはジト目で睨んできた。


「おー、やっと出来たか!」


立ち上がった俺はクレアの下に歩み寄った。

すると、彼女は手に持っていた銃を俺に見せる


「一応、耐久値は少しだけエンゼッター以上に仕上げてみたわ。威力は高めに、銃身の発泡衝撃は抑えたわ」


俺は銃を手に取り、構えたり、クルクル、と回し、銃の重さを確認した。


「うん。銃も軽すぎず、重すぎでもない。扱い易い銃だ!ありがとな、クレア!」


俺はクレアに感謝の言葉を口にすると同時にお代を払った。


「どういたしまして!…それで、その銃に何という名前をつけてあげるの?」


「名前か…じゃあ、ブレッター…コイツの名前はブレッターだ!」


銃の名前をブレッターと名付けるが、俺以外の三人はポカン、となった。


「ブレッター…?」


「どういう意味?」


ブレッターの名付け理由がわからず、ガルナとカイリは首を傾げ、尋ねてくる。


だが、クレアが呆れた様に溜息を吐いて、口を開いた。


「ブラストとバレットとシューターを合わせただけでしょう…?」


見事に当てられて、それを聞いたガルナとカイリも呆れた様にジト目で見てきた。


「アルト君…」


「センスないね」


「煩えな!」


ネーミンズセンスの無さは自分自身でも理解してるっての!

ブレッターを懐に閉まい、俺は店の外に出ようとする。


「じゃあ、本当にありがとな、クレア!また来るぜ!」


「お願いだから、大事に使ってよ?」


「わかってるって!」


別れの挨拶を済ませ、俺はガルナとカイリを連れて、鍛冶屋から出た。


「それじゃあ、俺は仲間の所に戻るぜ」


「ええ。今日は楽しかったわ。ありがとね」


「こっちこそ、手伝ってくれてありがとな。カイリも!」


「うん!」


ガルナとカイリとも別れの挨拶を済ませ、冒険者支援施設へ向かおうとした。

だが、俺は足を止める。


そう言えば、カイリに聞き忘れた事があったな…。


「カイリ。お前に聞きたい事があったんだ」


「何?」


「俺のギルドに入らないか?」


「え…?」


唐突な誘いにカイリは目を見開いて驚いた。

まさか、ギルドに誘われると思っても見なかったのだろう…。


ちなみに以前、ガルナも誘ってみたが、どうやら、情報屋として平等にやりたい様なので、断られた。


「カイリなら、大歓迎なんだが…どうだ?」


「…ごめんなさい」


カイリにも断られた為、首を傾げる。


「いや、謝らなくていいんだ。…でも、何かやりたい事があるのか?」


「うん。…私、お姉ちゃんと一緒に情報屋をやろうと思っているの」


姉妹二人で情報屋か…。

まあ、知らない奴といるよりかは安心できるな。


「二人で?」


「…私、お姉ちゃんにはいっぱいお世話になった。だから、少しでもお姉ちゃんの助けになりたいし…困っている人達にもいい情報を教えてあげたいから…」


成る程、そういう事か…。

それなら、無理に引き入れる事は出来ないな。


「そうか。…無理言って悪かったな!」


「ううん!でも、誘ってくれてありがとうね!」


「おう!ガルナと二人で、頑張れよ!」


「うん!アルトも頑張ってね!」


俺とカイリは拳をぶつけ合い、笑い合った。

それを見たガルナも微笑む。

その後、歩き去る二人を見送った俺も冒険者支援施設に向かう。


歩きながら、カイリとぶつけた拳を見る。


「為すべき事を見つけたカイリに負けない様に…俺も頑張らないとな!」


フッ、と笑い、俺は冒険者支援施設の前まで来たので、扉を開いた…。






俺と別れた後、ガルナとカイリは歩きながら、話し合っていた。


「アルト君の誘い、断っても良かったの?」


「良いの!それに、今の私じゃ、また彼に甘えちゃうかも知れないしね!…だから、先輩!ご指導お願いします!」


「もう、調子いいんだから。…それじゃあ、貴方に情報屋の真髄を叩き込んでやるわ!」


姉妹二人は笑い合い、ガルナの仕事場へ向かった…。


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