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ジョブ無し転移者の技能複写  作者: カイト・レイン
第二章 技能複写編
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ジョブ無しの無双


 俺の姿を確認したモンスター達は唸り声を上げ、俺を睨んでいる。


「ア、アルト君…⁉︎ メリルちゃんまで!」


「どうして君達が此処に…⁉︎ それよりも、今まで何をしていたんだ⁉︎」


「話は後だ。…メリル、《ヒール》で他の奴等を治癒してくれ」


「わかりました!」


 ヴェイグの問いに俺は答えず、メリルに指示を送る。そして、戦闘態勢を取った。


 ざっと見た所、モンスターの数は三百ちょっとか…。


 一体一体倒してもいいが、面倒だなとすぐさま、モンスター達の上空に雷雲を形成する。


 しかし、形成完了の前にモンスター達が一斉に襲いかかって来た。

 …遅い!


「《フォトンビーム》!」


 エネルギーを蓄積させ、モンスター達の攻撃が俺に直撃させる寸前で、光線を放ち、光に包まれたモンスター達は消滅する。


 さらに雷雲が形成されたのを確認して、腕を振り下ろし、《サンダーボルト》を発動、落雷が地面のモンスター達を襲った。


 上空から襲いかかってきたモンスターには《ディメンションバレット》や《ウインドカッター》で倒す。


「な…⁉︎ 何なんだ、あの技能(スキル)…⁉︎」


「ってか、アルト君って、無職(ジョブ無し)じゃなかったの⁉︎」


 無職(ジョブ無し)では発動出来ないはずの技能(スキル)を連発する俺に驚きを隠せないヴェイグとガルナ。


 そんな二人に傷つく者に《ヒール》をかけながら、メリルは説明する。


「あるダンジョンでアルトさんが手に入れた技能(スキル)の力です!」


 一瞬、メリルに視線を向けたが、すぐに二人は俺にへと視線を戻す。騎士大隊長のルーク・ヴォルンドさんは驚きを通り越して、呆れていたが…。


 そして、俺は《ストロングコング》と対峙していた。


 コイツの豪腕は強力だが…それを利用させてもらうとするか!


「《ブレイジャック》!」


 《ブレイジャック》で《ストロングコング》を洗脳する。


 洗脳された《ストロングコング》は敵のモンスター達を薙ぎ払っていく。数が減った所で《毒突き》を発動し、操っていた《ストロングコング》を倒した。


 辺りを見渡すと、モンスターの姿は見えなくなった。…あれ?もう全部倒したのか?


 ヴェイグ達の方へ視線を向けると、この状況を飲み込めていないのか、口をポカン、と開けたままだった。


 説明が必要か…。

 そう思った刹那…俺に向けて、火球が放たれた。


 それを《バリア》で防いだ俺は火球が放たれた方向に視線を向けた。甲高い鳴き声を上げならが、降下してきたのは巨大な赤いフレイムファルコンだった。

 今の火球はアイツが放ったのか。


「《フレイムファルコン》がどうして…⁉︎」


 《フレイムファルコン》の登場に疑問を持つガルナに俺は考えを話す。


「恐らく、アイツがモンスターの軍勢の親玉なんだろうな」


 つまり、アイツでラストってワケだ。


「アルトさん!」


「心配するな。あんな鳥…《ラファエル》に比べれば雛同然だ!」


 メリルが俺の名を叫ぶが、心配はない、と《ウイング》を発動して、《フレイムファルコン》に立ち向かった。


 俺に狙いを定めた《フレイムファルコン》は火球を放ってくるが、それを《リフレクト》で反射しつつ、《光波》と《ウイングスラッシャー》を放つ。


 反射された火球と《コウハ》、《ウイングスラッシャー》は《フレイムファルコン》に直撃し、ダメージを受けた。


 しかし、今度は火炎放射を放ってくる。

 避ける必要もないと《粒子化》で回避し、《スプラッシュ》でダメージを与えた。


 何度も攻撃を受けた事に怒り、《フレイムファルコン》は急上昇し、身体に炎を纏わせ…そのまま急降下タックルを仕掛けてきた。


 差し詰め、《ファイアタックル》と言ったところか。


「へえ…強力そうな技能(スキル)だな。…だからこそ、欲しくなるってモンだ!」


 《緊急回避》で炎の突進を避け、上空を取り、《突風》で《フレイムファルコン》が纏っている炎もろとも吹き飛ばした。


 《突風》の勢いで落下していく《フレイムファルコン》に向かって、《閃光》で接近する。


「《サンダースラッシュ》! ウオオオオッ‼︎」


 そのままエンゼッターを翳し、剣身に電撃を纏わせ…落下していた《フレイムファルコン》を大きく斬り裂き、電撃が起こった。


 《サンダースラッシュ》で斬り裂かれた《フレイムファルコン》は絶命と同時に地上に音を立て、落下した…。


 それを確認した俺は地面に着地し、《ウイング》を解除した後、技能複写(スキルコピー)を発動して、頭の中に文字が刻まれる。




特殊技能(スペシャルスキル)《炎化》 《炎上無効》を獲得〉



技能(スキル)《ファイアパンチ》 《ファイアスラッシュ》 《ファイアブラスト》《ファイアボール》《火炎放射》《ファイアタックル》を獲得〉




 おぉ、炎の技能(スキル)のオンパレードだな!

 手に入れた特殊技能(スペシャルスキル)技能(スキル)を確認していると、ヴェイグとガルナ、ルーク・ヴォルンドさんとメリルが歩み寄って来た…。


「か、勝ったのか? アルト」


「おう!」


 俺の返答を聞いて、他の冒険者と騎士達も喜びの声を上げた。


「まさか…これ程までの力とは…」


 俺の力に興味を示すルーク・ヴォルンドさん。

 …うーん、面倒にならなければいいが…。


「アルト君!」


「うわあっ⁉︎」


 そんな事を考えているとガルナが勢いよく抱きついて来たので、俺は後ろに倒れてしまう。


「良かった…アルト君が生きてる…! 生きてるよぉ!」


 嗚咽混じりに何度も俺の生存を確認するガルナ。  ってか、抱きしめすぎだって…!


「ちょ、ガルナ⁉︎ 苦しいって! しかも、その…当たってはいけないモノが当たってるって!」


ガルナの当たってはいけないモノは大きいんだからよ…!


「良かった…心配したんだから!」


 あ〜、これは聞いちゃいねえ…。


「ム〜」


 しかも凄いジト目でメリルが睨んでくる始末…。

 助けを求める様にヴェイグに視線を移すが、何故か、凄い腹の立つ笑顔とサムズアップで返された。


 アイツ…! 他人事だと思って…!


 この後、ガルナを泣き止ますまでに数十分はかかった…。


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