プロローグ 腐った小屋での邂逅
頑張って書きました!
なんで、こんな事になってしまったんだろう
「おぅ、ガキィ 今楽にしてやっからよぉ」
「痛くないからねェ、ちょっとチクッとするだけだから」
目の前では明らかにヤバい男、二人が俺に向かって
まるで死の宣告をするように
これからの俺の未来について語っていた
俺の手足は椅子に縛られ、その椅子さえも
この薄暗い小屋の支柱に縛られて
俺は身動きが全くできない
奥から勢いよくドアが開き
三人目の男が現れる
「何グダグダくっちゃべってんだテメェら
さっさとバラシて金にしちまうんだよ」
「でもボスゥ、あたしこの子と
もう少し遊びたいわァ」
「てめェボスに口答えしてんじゃねェよ
血管浮いてきちまってんだろうが」
確かに俺にも浮いてきているのが見える
全員ハゲたオッサンだからな
つい口元もニヤけてしまう
「おい…お前らあいつニヤニヤしてるぞ…
ムカつくからさっさと殺れ」
そう言いながらボスと呼ばれる男は
俺の眼前に詰め寄る
「おい…ガキ
お前見た感じ15歳前後ってところか
さっきから余裕ぶっこいてるみてーだが
これからあの世に行くオメーが
なんか文句でもあんのか?」
…だから俺は言ってやったんだ
「すんませんでしたああああああ
助けて下さああああい
命だけは許してええよおおお」
「は?」
男三人から一斉にキョトンとした
声が聞こえてくる
「アンタなんか企んでるわけェ?
あのねぇ、今更そんなことしても
無駄だって分かってるわよねェ?」
…
嘘だろ…今までこのイカれた世界を生き延びてきた
俺の最強の必殺技に全く動じないだと!?
「さっさとこのガキを始末しろ…」
その声と共に明らかにヤバい
注射器が俺の首筋に向けられる
ここまで良い感じだったけど
もう終わりか…
その時だった
轟音
何かが破壊され崩れる音
小屋の屋根が
上からの圧力で破壊された音だった
そして木片に潰された男3人を
更に上から踏み潰すように
ソイツは立っていた
一週間後
「ガッハッハッハァ
それでアンちゃんは今生き延びてるって訳だ」
とある街中の少し古びた酒場
その中央付近の丸いテーブルに
樽のような酒を浴びように飲む男と
痩せこけた黒髪の少年が座っていた
その少年こそ俺だ
ヤバい3人に捕まった本人だ
「で、アンちゃんは
命からがら奴らが伸びちまってる間に
小屋を抜け出して、この街までたどり着いたのか
よく道が分かったじゃねぇか」
「それもあの時助けてもらった人に教えて貰ったんだ
俺はあの人に絶対会ってみせる」
「なるほどねぇ、健気だねぇ
ていうか、なんでそこまでしてソイツに会いてえんだ?」
「当たり前だろ?
あの人は見ただけで強いって分かったんだ
俺の目に間違いはねぇ
俺はあの人に会って
一番の子分にしてもらうんだ!」
酒飲みの男はキョトンとした顔で
こちらを見ると
一度何かを仕切り直すように
酒を一口煽ってこう聞いてきた
「なんでそこまでしてソイツに会いてえんだ?」
「あ!テメー信じてねーな!?
そっちから聞いてきといて!」
「いやぁ…アンちゃん
そんな清々しく子分になるとか宣言されてもなぁ」
「何でだよ!良いだろ?子分!
こんな荒れ果てた世の中じゃ強いものに
巻かれるのが賢いやり方に決まってる!」
「あぁ成程、だからアンちゃんは
あの3人に命乞いをしたんだな?
まさかだが路地裏で急にタコ殴りにしてくる相手に
子分にしてもらう気だったんだろ?」
「当たり前だろ?」
「アンちゃんもこの世界に良く馴染んでるねぇ
確か、最初言ってた通り
1か月前より先の記憶が無いんだろ?」
そう、俺には1か月より前の記憶が無い
俺は確かに日本人で
もうすぐ開催する東京オリンピック2020を楽しみにしていた
一般人だったはずなのに
気が付いたらこの狂った世界で目覚めちまった
しかも男によるとここは…
「この荒れ果てちまった日本で
よくここまで頑張るもんだなぁ」
この荒れ果てた無法地帯の世界は
「5年前からようこそ!
とでも言っておくかぁ?」
2025年の日本そのものだった
そんな絶望に打ちひしがれている瞬間
カランカラン と
酒場の扉は開かれ
「おぉ、アンちゃん
あいつはその、ソイツじゃないのか?
いや、まさかな」
「そうだ、あの人だ…」
表れた銀髪をなびかせる初老の老人に
俺は思わず
立ち上がり
勢いよく
抱きついた
できるだけ定期的に更新します!