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稜戦姫の恋  作者: 三茶 久
第一章
9/84

埜比包囲網(3)

 楊基の話から、さらに三日経ったところでようやく上層部が動いた。攻城兵器として、(やぐら)衝車(しょうしゃ)の準備も数が揃い、ずらりと兵が整列する。稜明の軍の一部を李進が預かる形で、列の先頭に立っていた。その横に、稜花、楊炎が(くつわ)を並べる。決戦の夜が明けたのだ。




「王威でも何でも来なさいってのよ」

「そいつは、頼りになる」

「まかせといて」


 稜花は両手を強く握った。身体の底から、やる気と力が湧いてくる。今は前線と若干の距離があるが、この部隊も時期を見て攻め込むはずだ。ちらりと横の李進を見てみると、何かの訪れを待つかのように後方に視線を向けている。


「前を開けろ!」

「衝車を通せ——っ!」


 振り返ってみると、数十名がかりで押されてくるひとつの車が微かに見えた。白い雪ばかりの視界の中で、だんだんその形ははっきりしてくる。衝車。大きな木で、骨組みをたてられ、そこに大きな杭のようなものがぶら下がっている。これを振り子のように使って、門に穴を開けるのだろう。


「伝令! 衝車を守りつつ、北門を突破せよとのことです!」

「ああ、わかった」


 駆け寄ってきた伝令に一声かけ、李進は衝車の前についた。稜花、楊炎も同じようにする。

 突破口として最も兵を多く配置しているのが、この北門だ。楊基軍本体と、彼の片腕の陸由(りくゆ)。そして稜明からは李進隊。続いて、東門には李永軍本体。南門には()紫夏(しか)。そして西門に楊基軍の第二部隊が控えている。



 最も早く北門前に詰めかけたのは楊基の配下、陸由隊だったらしい。北門前を掌握し、敵兵は数少なくなっていた。門の上にかなりの弓兵が控えているのはわかるが、今はどうにもならない。少なくとも、弓兵に衝車をうち破られる事はないだろう。


 順調に衝車を北門に打ち付けた。ずんずん、と地響きのような音を立て、徐々に北門が変形してゆく。当然、相手もやすやすと門を破られるようなことはしない。火矢が射かけられ、 衝車が狙われているのが分かる。

 同時に、櫓をかけて城門の上へと兵が進軍する。叫び声が聞こえ、交戦がはじまったのが分かった。向こうからは、門の上から何名かの兵が降ってくる。捨て身で戦場に飛び込もうとでも言うのか。あまりにも無茶な様子に、稜花は目を丸くした。


「……籠城しているのに、わざわざ降りてくるなんて。何を考えているの?」

「異様だな。……これが王威か」


 普段は快活な兄李進も、この時ばかりは随分と不愉快そうに顔を歪めている。門が完全に閉ざされている今では、壁の外に出てくるなどただの捨て身でしかない。つまり、それをせよと城の中で指示を出している人間が居るということだ。

 限られた冬の食糧事情を考えると、食い扶持を減らす目的があるかもしれない。しかし、相手にとって圧倒的な敵に包囲された今、兵を一人でも多く確保しておきたいという考え方をしてもいいのではと稜花は思う。無駄に命を散らし、効果も薄そうな戦術に、疑問を抱かずにはいられない。




 北門の下で戦闘が始まった。稜花達はその少し後方で戦局を見守る。今は、完全に楊基軍が押していた。少なくとも、稜花の目にはそう映った。


 しかし、その状態はそう長くは続かなかった。かけ声と歓声が、突然悲鳴に変わった。櫓を挟んで、敵と味方がいきなり大波のように入り乱れた。

 何が起こっているのか確認するため目をこらすと、楊基軍が後ろに退いた。まるで、道を開くように。叫び声の中に、ひとつの名が聞こえた。



「王威だ——っ!!」


 ——来た。稜花はぶるりと体を震わせ、息を呑んだ。李進も僅かに眉を動かす。


「奴が、来たか」

「……!」


 武者震いだろうか。北門の隣にかけた櫓の下。そこで戟を振るう一人の男。圧倒的な武力で、敵味方かまわずひれ伏せる様子に、目を瞠った。



 ——奴は、本当に人間なのだろうか?


 楽しげに笑みすら浮かべて、戟を振り乱すその姿は異様だ。視界は白の世界で覆われているのに、奴の周囲だけが随分と色鮮やかに見えた。独特の熱を放って、視線を虜にしてしまう。

 隣に立つ李進も。そして後ろに控える楊炎も、ごくりと息を飲み込んだようだった。あの圧倒的な武力の前に、どう立ち向かっていけば良いのか。見当がつかずに、狼狽する。


「……一般兵じゃあ、歯がたたないか」

「若君」

「俺たちがやるしかないだろう」

「しかし」


 楊炎は静かな目で、李進を咎めた。しかし、李進にその静かな忠告を聞く様子はない。


「稜花、お前は引っ込んでろ」

「でも」

「いくらお前でも、相手にならん」


 楊炎も同意見なのだろう。頷き、一度稜花を見つめる。兄と楊炎、両方を見返して、稜花は黙り込んだ。返事が、出来なかった。


「これは気合い入れてかからないとな」


 李進が、手綱に力を込めた。そして、陸由・楊基の二部隊の間を抜け、駆けてゆく。


「通せっ!」


 兵を踏みつぶす勢いで駆け、李進は手綱を放した。そして、愛馬にすべてを委ね、両手には大刀を構える。

 巨大な黒馬——夜徒(やと)に跨り、人より倍ほども大きく見える(げき)を振るう男——王威が、李進に気づいた。自分の近くにいる兵を叩き殺して、李進を迎え撃つ。


「おらあああああ!」

「ふんっ!」


 王威の振り下ろした一撃を、両手で構えた大刀で何とか抑えた。相手は戟だけあって、二人には間合いの差がある。馬上での間合いの差は、想像以上に大きいことを当然李進も知っている。仕方なく李進は軽く後退してから、再び打ち込んだ。


「雑魚が」


 吐き捨てるように言って、王威は戟を振るった。それは一打目と違って、更に勢いが増している。


「うっ……!」


 李進がうめき声を放った。金属音が辺り一帯に響き渡る。

 何とか、両手でもって王威の戟を抑えた。抑えるには抑えたが、勢いまでは殺せなかったらしい。


「兄上!」


 稜花が叫んだ時すでに、李進は馬から振り落とされ、地面にたたきつけられていた。その様子を、誰もが手を出せずに、見守っている。


「見るところによると、稜明の将か。しかし、お前には運がない」


 鋭い双眸をつり上げて、王威は言い放った。その声に、情けも何もない。


「死ね」

「くっ!」


 王威が振り落とした戟を、李進は何とか避けた。地面に転がって、再び王威を見やる。王威は無慈悲にも、再び攻撃態勢に入っている。李進はとっさに受け身をとり、防御態勢に入るが、稜花は見ていられなかった。



「兄上!」


 稜花が叫んだ。先に身体が反応して。後から心がついてきた。ちらりと視界の端に楊炎がうつる。

 稜花が前に出てしまったことに、楊炎ははっとして、視線が合うのがわかる。驚いたような狼狽するかのような様子を横目に、稜花はもう彼の前方にいた。



「姫っ!」


 聞いたことのない、楊炎の叫び声が届く。その声だけが思いの外冷静に聞くことができ、稜花は笑った。



 ——なんだ、感情を前に出すことだって、出来るんじゃない。


 しかし、もう遅い。地面に這い蹲る李進を守るかたちで、稜花は王威の前に立った。そして気がついた頃には、王威の一撃を何とか、双剣で流した。

 流しただけなのに、体全体に衝撃が響く。腕から胸へと振動が伝わり、よろけた。


「うぐっ……」

「やめろ稜花! 無茶だ!」


 李進は間一髪入れず立ち上がったが、もう遅かった。次の瞬間王威の戟が旋回し、李進は後ろに飛んだ。だからこそ、反応が遅れた。




「う、やめ……て」


 李進の代わりに、稜花の体の自由が奪われていた。気がつけば、稜花は梓白からもはなされ、王威を見上げる形で宙に浮いていたのである。

 大きな王威の手が首に食い込み、息が出来ない。

 李進が退いた一瞬のうちに、稜花が捕らえられたのだ。


「女、何故戦場に来た?」

「う……」


 声が出なくて、答えられない。頭が朦朧としてきて、それでも無理をして王威を睨んだ。


「俺は、女とて容赦はしない」


 恐ろしい双眸に見つめられて、稜花は体が震えた。逃げ出したいくらいに、いや、その場に立ちすくんでしまいたいくらいに、恐ろしくて。それでも負けたくなくて。

 誰もが、稜花に目をやった。各々、助けたいという気持ちはあるものの、足がすくんで動けないらしい。



「どけ!」


 そんな時だ。猛々しい男の声が聞こえて、皆、はっとした。同時に、黒い影が三つ動いた。見えた瞬間、身体が旋回し投げ飛ばされる。


「……!」


 あまりの勢いに衝撃が走ったが、覚悟していたよりも痛みはない。誰かが無造作に自分を抱きかかえている事に気がついたが、頭が朦朧として、それどころではない。


「うっ……」

「大事ありませんか」


 低い声が聞こえて我に返った。すぐさま顔を上げ、稜花は瞬く。そして、今自分がどんな状態であるのかを、改めて実感した。



 雪。見上げたその先には白い空が広がっていて。そしてその手前には、対照的な鈍色の鎧を着込んだ男がいた。

 ちらりと覗く無数の傷。特に左目から頬にかけて、眼帯では隠しきれない大きな古傷。冷たい片眸に見つめられ、稜花は完全に固まった。


「……楊炎?」

「怪我などは」

「う、うん。大丈夫……」



 痛みは、すぐにひいた。大事はない。ゆるゆるとやってくるのは戸惑いと驚きだ。気がつけば彼の馬上で強く抱き締められているようで、稜花は狼狽えた。

 想像以上に太い腕と、逞しい胸板。細身の体かと思っていたのに、しっかりと抱えられるとその安定感に戸惑う。見つめると、すぐそこに楊炎の顔があって目を離せなくなった。同じように楊炎もじいと稜花を見つめたまま、しばし。


「楊炎が、助けてくれたの?」

「はい」


 楊炎が頷いたところで、梓白が駆け寄ってきた。すぐに楊炎の腕を離れようとしたが、そうはさせてくれないらしい。がっちりと抱え込まれて、身動きをとらせてくれなかった。

 主が乗らないと気がついた梓白は、一瞬ひるんだように見せたが、すぐさま楊炎たちに並ぶようにして併走をはじめた。



「姫、一旦、退きましょう」

「でも」

「その状態で、どうやって戦うおつもりか」


 言われて初めて、稜花はその両手を見た。愛用の双剣は、もうそこにはない。

 驚いて稜花は、王威のいる方を見た。けれど、どこに飛ばされたのかわからない。王威たちを取り囲むようにして固唾を呑んでいる兵があふれかえっており、双剣がどこに転がっているのか見つけられなかった。


 しかし、代わりに二人の男が目に入った。楊基。それから、彼の片腕の陸由。二人でもってようやく、王威の豪腕をおさえているらしい。


「殿!」

「ああ!」


 短い言葉を交わすだけで、お互いの動きが読み取れるのだろう。うまく連携をとって攻撃を続ける。それは王威をも僅かに押す形になっていた。


「稜花! 大丈夫か!?」

「兄上!」


 二人に見とれている稜花たちのもとへ、李進が駆け寄る。彼はすぐに体勢を立て直し、大刀を構えているようだ。


「稜花、もうお前は退け」

「兄上まで」

「いいから、退くんだ」


 いつになく強い口調で言われて、稜花はたじろいた。ふと、楊炎と目が合う。刃のような鋭い片眸が、じいと自分を見つめている。抱えられてしまい、前にも進めそうにない。見つめ合ってしばらく、先に口を開いたのは楊炎だった。



「姫、今は敵が押してきています。ここは若君に任せて一旦退くべきです」

「でも」

「御身をお守りするのが私の仕事。李公季様の命令は絶対です」


 相変わらずの攻防は続いている。楊基は、自分の代わりに王威と交戦することとなった。


 ——そう。自分の代わり。

 自分が受け止めきれなかったからだ。なのに、人に押しつけたまま、自分だけのこのこ逃げるのは嫌だった。

 しかし、楊炎の腕に絡め取られてしまい、稜花は戸惑った。こんな状況なのに、真っ直ぐに自分を見つめてくるのが苦しい。彼の気持ちには答えたいが、同時に、この場を離れたくないという強い想いに悩まされる。


 悔しい。

 稜花は唇をかんだ。兄と楊炎が言うことはもっともだ。この兵の入り乱れている状況で、自分の双剣を探すのは愚か。だからといって、慣れない剣や槍を奪って戦闘に参加するのも、けして良いとは言えない。退くのが一番良い。それはわかってるのだが。



 ちらりと、王威の方に視線を向ける。相変わらず一歩も引かぬ戦いが押し進められている。

 戟と剣がぶつかり合う。火花が散る。金属音が響き、生死の境を駆け引きと技で均衡に保っている。そのぎりぎりの攻防を稜花は見入った。自然と何も握られていない両手に力が入る。そしてちらりと李進を見た。

 李進も同じように、大刀を握って震えていた。唇をかみしめて、食い入るような表情をして。

 加勢しようとも、あの間に入るのは不可能に思われた。それだけ、洗練された動き、意志疎通しきった動きだった。



 ——自分たちは何も出来ないのか。

 何もしないのは、嫌だ。悔しい。辛い。役に、立ちたいのに。

 稜花は目を見開いた。そして握りしめたのは、併走する梓白に背負わせていた細身の弓。


 稜花の自由を許すまいと、ぐっと抱きしめる楊炎の腕に力がこもる。しかし、稜花は彼の瞳を見つめ、首を横に振った。止めるな、と、視線で言葉を交わす。

 楊炎は僅かに目を瞠り、眉間に皺を寄せた後、力を緩めた。

 目を細め、前を向く。腕を押さえるかわりに、腰に手を回し、足場を安定させてくれた。


 楊炎が背中を押してくれる心地がして、稜花は笑った。心強い。大丈夫。いける、と思い、矢をつがえる。




「稜花、やめろ」

「外さないわ」

「稜花! 楊基殿に当たったら……」

「外さないから」


 横から李進が呼びかけるが、稜花に止まる気はない。楊炎の馬が駆ける。数多くの兵の合間を抜けるようにして、矢の軌道が見えたその瞬間。狙いを定めた手を、離した。



「せいっ!」


 王威が楊基達二人の攻撃をそれぞれに受け止めて、後ろに退いた瞬間だった。その一瞬だったからこそ、王威の反応が遅れた。



 ——ばすんっ!


 重い、肉を貫く音が聞こえた。直後、王威の叫びにも似たうめき声が聞こえた。


「ううっ、ば、ばかなっ……!」


 王威は矢の飛んできた先を睨みつけた。稜花と目が合い、信じられないような顔つきをする。


「女かっ……!」


 その隙が出来た瞬間を、楊基達は見逃さなかった。二人同時に、武器を振るう。

 王威は痛みに顔を歪めて、それでも二人の攻撃を受け止める。稜花の放った矢は、未だ王威の身体を貫いたままである。もう一撃、と、稜花は新たな矢をつがえた。

 三方からの鋭い攻撃に、王威は耐えきれなかったのだろう。ついに後ろに退いた。そして楊基達、それから稜花を睨みつけ、咆哮する。


「女にまんまと騙されたわ!」


 王威は稜花を見やったまま、右肩に刺さっている矢を引き抜いた。そこから勢いよく血が噴き出す。しかし、王威はそれを気にとめる様子も見せなかった。そしてそのまま、踵を返す。


「次はこうはさせん。今は、退くぞ!」


 吐き捨てるように言ってから、王威はそのまま駆け出す。それについて王威の麾下兵も後退しはじめた。





「李稜花様!」

「姫様——!!」


 周囲でどっと歓声が沸き起こる。楊基軍と李進隊が入り交じるこの地では、勲功の取り合いのようになっているようだ。楊基達の実力に息を呑むしかなかった李進隊は、ここぞとばかりに声を張り上げた。稜花をたたえ、持ち上げることで士気を高めていく。


 矢をつがえたまま、稜花はただ呆然としていた。呼吸が、激しい。自分の一撃により、王威を撃退することに成功したことは、理解は出来ていた。しかし、心が一向についてこない。

 フワフワとした感情に飲み込まれて、王威と、彼を追う味方の兵たちの背中を見つめていた。



「姫」


 ぽん、と楊炎に手を触れられてようやく、正気に戻った。まだ、弓を引いたままだったらしい。ほっと息をついて、稜花は腕を下ろした。

 熱狂的な歓声が耳に入ってきて、少し、頬が緩む。少しは、役に立てたらしい。


 一方で、楊炎は安心したような咎めるかのような複雑な感情を瞳に映していた。しかし、彼の考えなど稜花にわかるはずがない。ただ、支えてくれた感謝をポツリとのべる。


「ありがとう、楊炎」


「……よく、成された」


 呟くようにして楊炎は述べた。

 彼に褒められたことなど、過去どれだけ遡っても一度も無い。

 稜花は目を丸くして、じわじわと喜びの感情に満たされていく。目を丸くしたまま彼を見つめ返すと、楊炎はばつの悪そうな顔をしてそっぽ向いた。


「しかし、あまりにも無茶がすぎます」


 二言目にはお小言になるものだからいただけない。

 もう少し褒めてくれても良いだろうにと、稜花は頬を膨らませたが、完全に流されてしまった。


 しかし、彼以外の者たちは熱狂的に声をあげている。周囲を見渡すと、尊敬するかのようなまなざしで稜花の方を見てくるものだから、少しこそばゆい気がした。だが、こうやって注目を集める場で、自分が成さねばなるまい仕事がある。稜花は楊炎と同じ馬上で、片腕を高く突き上げた。



「よし、行くわよっ!」


 彼女の声に呼応するかのように、周囲が揺れる。おおお、と、北門周辺に鬨の声が上がり、熱気に包みこまれた。


 向こうを見ると、楊基も破顔し、こちらに目を向けているのがわかる。




「姫、よくなされた! 全軍、追撃する!」


 熱気の渦を取り逃がさぬよう、楊基は天に剣をかざして、号令をかけた。その後、にい、と力強い微笑みを投げかけられる。

 しかしそれは一瞬の出来事だった。勢い勝った周囲の声とともに、楊基は敵の追撃に乗り出した。皆一斉に、前方へ向かって駆けて行った。

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