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稜戦姫の恋  作者: 三茶 久
第二章
41/84

断ち切る糸

 天幕を叩く雨の音は弱い。

 戦の間降り止む様子が無かった大粒の雨は、霧のような小雨に形を変え、未だ大地を湿らせている。


 岐冬山、同盟軍本陣。昼間の策により戦場は混乱し、この機を逃すまいと数多くの兵が出兵している。夜になった今でもそれは変わらず、夜襲をかけているようだ。この期にかなり敵軍を追い込んでいることが楊炎にも分かっていた。


 ただ、今は戦況などどうでも良い。

 李永の軍が陣を構えているのは、唐林へ続く孤林(こりん)を挟んで反対側。そこまで稜花を連れ帰ることも叶わず、楊炎は最短の本陣に戻ってきたわけだが――医師に診てはもらったものの、稜花の意識は未だ戻っていない。

 あの雨の中、僅かに一度微笑みを残しただけ。全身に打撲と擦り傷が数多く残っている。

 奇跡的に命は助かったようだが、雨に打たれ続けたせいか、これまでの疲労か……かなりの高熱に浮かされていた。


 乾いた衵服(はくふく)に身を包んだだけ。薄い上衣を掛けられているが、本来ならば楊炎が見て良いものではないのだろう。しかし、本陣と言えどもここは昭の陣。今の状態の彼女から目を放すことは、憚られる。



 ほの明るい蝋燭の灯りが稜花の肌を照らす。熱に浮かされて、額にびっちりと浮かんでいる汗を、楊炎はそっと拭った。あんなに真っ白だった頬を今は赤く染めて、目を閉じた少女。形の良い唇には赤みが戻ってきており、時々口を開いてはか細い声を漏らす。

 普段のカラカラとした様子の彼女とは打って変わって、すっかり幼さが鳴りを潜めている。

 むしろ、その熱に浮かされた様子が、扇情的にすら見えてしまい、楊炎は戸惑いを隠せなかった。


 ――床に伏せる女性を見て、こんな事を思うとは。


 何を考えているのだ、と自戒する。

 彼女が王威とどんなやりとりをしたのかは、楊炎にわかるべくもない。ただ、明らかに彼女は死線を越えた。護られるべき子どもでは、もうないのだろう。少女という言葉も、もはや相応しくない。



「……おう……い…」


 稜花の言葉に、ぴくり、と肩が反応する。

 目は覚めていないようだが――眠りの中で、彼女はまだ、戦っているのだろうか。

 表情を歪ませ、唸るように声を上げていた。無意識ながら、震える彼女の手が宙を彷徨う。堪らなくなって、楊炎もその手を取った。


「姫」


 どう声をかけて良いものかわからない。この声は、きっと届かないのだろうから。それでも、彼女に呼びかけずには居られなかった。


「もう良いのです。助かったのです、姫」


 うっ、と稜花が苦悶の表情を浮かべる。それを見るだけで心が痛んで、楊炎は握る手に力を込めた。

 額はこんなにも熱いというのに、彼女の指先は氷のように冷たい。ただただ見守ることしか出来ない身がもどかしい。せめて手だけでも、と、両手でぎゅうと、小さな彼女の手を包みこんで、温める。


「よう…え……」


 名を呼ばれてはっとする。

 目が覚めている様子ではない故、寝言なのだろうが、それにしても心臓に悪い。彼女に名前を呼ばれる。それだけで、こんなにも心が跳ねるとは思わなかった。


 ――一体、どうしたというのだ、俺は。


 ぎゅうと、目を閉じて、心に念じた。


 ――悟られてはならぬと言うのに。


 想像以上に、心というのは厄介らしい。自覚してしまうと、恐ろしい速度で蝕まれていくのが分かるからこそ、戸惑う。どうやら、目の前の彼女に相当執着しているらしい。

 護る、と誓い続けてきたが、その意思の根底には彼女への想いがあったことをようやく理解した。自分の気持ちが行動原理として成り立つだなんて、今更だが驚きを隠せない。



 ――耐えなければ、ならないのか。これを。


 実に苦行だ。

 稜花の想いは――きっと思い違いではないだろうから――わかって、いる。

 彼女も、彼女なりの葛藤はあるのだろう。しかし、あの気性の真っ直ぐな娘のこと。その想いを抱えても、正面から楊炎を見つめてくるのだろう。変わらぬ花のような笑顔を浮かべて。


 ――耐えられるというのか。これを。


 一生、彼女の影として生きる。そう誓った。だからこそ、絶対に楊炎の気持ちは悟られてはならぬと言うのに、感情の押し殺し方がわからない。

 そもそも感情というものに翻弄されたことが、なかった。全てを諦め、楊炎はただ空っぽだったのだから。そこに生まれたこの想いを、どう御していいものかわかりかねる。


 ――情けないものだ。


 あまりに途方もない。対処の仕方が全くわからない事例を目の前に掲げられ、楊炎はただただ沈黙するばかりだった。手段など、わかりようもない。しかし成さねばならないのだ。気持ちを隠し通すことを。





「楊炎殿はおられるか?」


 もやもやとした気持ちを抱えていると、そこに天幕の外から声がかかる。何事と思い、楊炎はその場を立った。

 彼女の手を放すのが少々名残惜しい。そんな小さな事に心が動かされることにも、未だ慣れない。振り返り、うなされる彼女の表情を確認した後、楊炎は天幕の外へと顔を出した。


 顔を出すなりまばらな雨に額が濡れる。ひやりとした空気に、先ほどの浮ついた気持ちも静まる心地がした。正直、ありがたい。

 声をかけた兵の顔を確認した後、その後ろへと視線を移動させた。

 現れたのは昭の領主にして稜花の婚約者、楊基その人。彼がここに現れると言うことは、少しは戦況が落ちついたのだろう。



「楊基殿」

「姫は無事か? 入るぞ」


 問答無用で楊基が中へと入っていく。護衛兵たちを手で制していることから、どうやら単身で稜花を見舞うようだ。

 楊炎は慌てて彼の後ろを追った。いくら何でも、今の状態の彼女と二人にさせるわけにはいかない。

 遅れて天幕へ戻ると、楊基は稜花が眠る板台に視線を落とし、腰を屈めていた。上衣をめくり上げ、彼女の肌に残る傷や、内出血の痕をなぞるように手を這わせている。



「……楊基殿っ!」


 慌てて楊炎は、楊基の手を制した。めくり上げられた上衣を元に戻し、彼女の柔肌を覆い隠す。いくら何でも、衵服一枚の女性の肌を晒すなど、許して良いものではない。


「そう怒るな。こちらも彼女の身を案じているのだ。何もしまいて」

「……」

「楊炎、少し外せ」


 じいと、楊炎を見つめ返すその瞳に、いつもの笑みはない。ただ、労るように彼女の髪に触れ、優しく頭を撫でている楊基の様子に、少し違和感を覚えた。

 今まで、彼はこのような態度を見せていたのだろうか。稜花に向けた想いを自覚し始めた今、彼女に向けられる他の視線について神経質になっている節はあるからこそ、判断が難しい。

 そもそも楊基は、まるで玩具のように彼女を扱っていなかったか。その過去が思い出されると同時に心底腹立たしい気持ちが芽生える。同時に、楊基の今の労わるような態度にも不安を覚えた。

 結局のところ、楊基が彼女に触れることが許せないらしい。本当に、心というのは厄介なものだと、楊炎はため息をつく。



「致しかねます」


 楊炎が拒否するとは思っていなかったのだろうか。楊基は僅かに眉を動かし、目を細める。


「彼女の婚約者として言っているのだ。たとえ護衛と言えども、衵服一枚の稜花姫の姿を、他の男に見せるのは憚られる」

「……いくら婚約したとはいえ、楊基殿は未だ他領の者。我が主をひとりには出来ますまい」


 じり、とにらみ合う。

 両者が意見を譲ることはない。楊基が不愉快そうに表情を歪めるが、知ったことではない。この状態の彼女と楊基を二人きりにするなど、考えるだけで心が拒否する。

 そうやって見つめ合ってしばし。観念したように、楊基がふと笑みを漏らした。



「まあいい。今はお前の意見を尊重してやろう。……奴の首は」

「持ち帰りました」

「そうか」


 楊基は短く言葉を切った。

 すでに報告を受けているのだろう。瀕死になりながらも、稜花が王威を討ったことを。


 周囲の目が一切無かったあの状況。稜花の言が真であることを証明するためには、首級(しゅきゅう)を持ち帰るしかなかった。

 強者らしく、苦悶の表情を浮かべることのなかったあの潔い亡骸。元々、首級にこだわりなど無かったが、彼女がこんな状態になってまで討ち取った事実、そして楊基とのある種の賭に勝った証として絶対に必要なものだった。

 その大業を成し遂げた稜花。熱で真っ赤に染まった頬を満足そうに見つめつつ、楊基はしみじみと呟いた。


「本当に、とんでもない姫だ」

「貴方がそれをおっしゃるか」

「……責めの言葉は、稜明の者たちから、もう散々聞いたのだが」

「では、私からも何度でも申し上げましょう。姫をあのように配置するなど、一体何を考えていらっしゃるのか」


 ここで退くつもりはない。この男の興味本位で、稜花をあのような死地に追いやることなど許してはならない。稜花を楊基の手駒にする気など、さらさらないのだ。

 ぎろりと、楊炎は楊基を睨め付けた。

 その真っ直ぐな視線を感じてか、楊基はほう、と口の端を上げる。


「どうした、楊炎。感情を隠せていないぞ。お前らしくないな」

「話を逸らさないで頂きたい」

「ふむ。私の言に一歩退いてきたお前と、同一人物とは思えんな」


 考え込むように、楊基は顎に手を当てる。そして次の瞬間、実に楽しげに口の端を上げた。


「姫に懸想でもしているのか?」


 楊基の言葉に、楊炎は目を瞠らせた。言い当てられた、という確かな事実。狼狽えながらも、どうにか感情を保つ。眉が引きつるが、これはあくまで、あまりに馬鹿馬鹿しい物言いに対する反応である、と自分に言い聞かせた。


「……ご冗談を」

「ふむ、そうか」


 絞り出した言葉に対して、楊基は益々楽しげに目を細めた。

 楊炎は、背にひやりとした空気を感じる。あくまでも、稜花との関係は姫君と従者。実際に二人は、それ以上でもそれ以下でもない。にもかかわらず、楊基には全てを見透かされている心地がして、落ち着かなかった。



「お前も知っているだろう。姫の豪運は並ではない。望もうとも得られぬ、貴重な才だ」


 楊炎の心配をよそに、楊基は話を切り替える。単に、楊炎の反応を見て楽しんだだけなのだろう。


「運などと。そのような言葉で、戦場へ――しかも、最前へ投げ出されるというのか」

「しかし、姫は成したではないか」

「このような状態を見て、それを仰るか」


 良心の呵責というものはないのだろうか。目の前の男は。

 全身傷だらけで、未だ意識が戻っていない稜花に対して、恍惚としたような視線を向けている。運命を切り開く、その豪運と行動力。彼女の本質に対して実に興味深く見ている事が、楊炎にだってわかった。

 しかし、そのまま放って置くわけにいかない。

 彼の興味本位で、これから先、彼女を戦場に送り出し続ける。そんな未来を思い描いてしまい、必死で否定した。


 ただでさえ、稜花は一軍が欲しいと楊基に宣った。

 放っておけば、今後も稜花本人が進んで出陣しかねない。“戦場へ向かう”この一点のみを見ると、楊基と稜花の希望は一致しているのだ。誰かが、止めなければならない。

 このように、生死の境を彷徨う彼女など、もう二度と見たくはないのだから。



「あの土砂に巻き込まれてなお、生きていられる豪運よ。並の娘ではあるまい」

「自分の妻になる方でさえ、命を秤にかけ続ける生き様をお望みになるか、と伺っているのです」


 じろりと、楊炎を捕らえる目が鋭くなる。このように、楊基に正面から意見することなど今まで無かった。

 しかし、この機会を逃しては、彼と二人で話すこともないだろう。だからこそ、聞かねばならない。これから先、稜花を護り続けるためにも。



「何を今更。私と生きると言うことは、そういうことだ。……お前が一番よく知っているだろう、(えん)よ」


 ぴくりと肩が震えた。

 楊炎、でなく、焔、と呼んだ。確かに呼んだ。

 ざらりと、心が渇く心地がして、表情が固まる。そうして残るのは、無の感情。かつて、楊炎が心に抱き続けた、渇望することを諦めた想いが蘇る。

 夢の中の少年。

 声も立場もすっかりと変わってしまったが、かつてのように向き合う心地がして、楊炎はただ、彼を見た。

 畏怖とも、驚きともとれぬ、ただの、無表情。心の奥の奥――暗くて深い何かに引きずられるような心地がする。



「そうだろう? 焔よ。……この傷。かつてあの方がつけたものと、同じだ」


 しっかりとした大きな手が、楊炎の左瞼に触れる。眼帯はなく、むき出しになったその古傷をなぞるようにして、楊基は指を這わせた。


「私は、お前をも見殺しにした男だぞ」

「――何を仰っているのか、理解しかねます。楊基殿」

「恍けるな、焔よ」


 肯定するわけにはいかない。ぎゅっと拳を握りしめ、素知らぬふりをする。

 視線を外して、稜花の方に向けた。未だ苦悶の表情を浮かべる彼女は、目を覚ます様子がない。額いっぱいに浮かべた汗を拭い、首を横に振った。


「仰る意味が、よく。ただ、貴方と生きる意味の重さは、よく分かりました」

「……あくまで否定をするか」

「貴方は、危険だ。必要とあらば、私が動きます。もう姫に、このような役回りをあてがう事だけはお止め下さい」

「心配はせずとも、お前は使うつもりでいる。姫のことは別にして、だがな」


 くつくつと笑みを漏らしながら、楊基も稜花に視線を向けた。


「……まさかあの王威を本当に落とすとは。実に、良い。美しい娘だ」


 ちらりとのぞく彼女の腕。痛々しい傷跡をそっと撫でながら、楊基は恍惚とした表情で続ける。


「このような娘、他にいようか? お前が心配せずとも大切にするさ」

「……」

「ふっ、そう睨むな」




 満足そうに笑みを残し、楊基は背を向ける。入り口の方へ足を進めたかと思うと、ふと何かを思い出したかのように立ち止まった。


「そうだ、楊炎。この戦が終われば――私は独立をする。稜花姫には私の妃として、昭へ迎えることになるだろう」

「……」

「姦通した女の末路、知らぬお前ではないだろう?」


 あの方のように、と。言葉を足された気がした。

 楊基も楊炎の返事を待つ気は無いのだろう。ちらりと視線を寄越しただけで、そのまま外へ退出してしまう。

 楊炎だけが取り残された空間。薄暗い蝋燭の灯りだけが揺らめいていて、周囲に静寂が漂う。




 ――雨は、止んだのだろうか。

 音の聞こえぬ空間が、恐ろしい。

 深い闇。ただただ光を求めて手を伸ばす。あの渇望が叶えられなくて、藻掻くことすら諦めた過去。

 楊基の――あの少年の瞳に、自分は未だ、捕らわれたままでいるのだろうか。


 ぞわりとした感覚が、楊炎の体を通り抜ける。

 楊基の言葉はいつもそうだ。幼いあの日から、ずっと。楊炎を縛りつけて、自由を奪う。稜花を護ると決意した今でさえ。

 しかし、楊炎は今度こそ、と思う。楊基の縛る糸を。闇へと引きずり込むあの手を。今度こそ、断ち切らねばならぬと。 



「……んっ……」


 そして、彼の抱える闇にすら届くような、声が聞こえた。宙を泳いだ細い手が、楊炎の手首をとらえる。その冷たい感触に、たちまち楊炎の思考は現実へと立ち戻った。


「ようえ……ん……?」


 虚ろな瞳で天井を見つめながら、彼女が呟いた。未だ、夢か現か、はっきりしていない世界をこの人は見つめている。それでも、動いた瞼に目を奪われ、のぞいた大きな瞳に心が騒ぐ。


「姫?」

「……楊炎」


 その瞳に楊炎の姿が映り込む。ぼんやりと、憔悴しきった表情で、稜花は前を見つめていた。

 あの時見せたような、夢か現か分からぬ笑みでは無い。何かを悟ったかのような、憂いを帯びた表情。そんな彼女にも目を奪われながら、楊炎は手を握りかえす。


「おう……い、は?」

「姫のお力により」

「……」


 稜花と王威との間に、何があったのかはわからない。しかし彼女は感情を押し殺したように、喜びも、悲しみも見せなかった。

 ただ意識ははっきりとしてきたようで、目に幾ばくか精気が戻る。そして、表情一つ変えず、彼女は更に問うた。


「……梓白は?」


 彼女の愛馬。それを問われて、楊炎は押し黙った。

 梓白が土砂とともに流されていったのを、楊炎も見ている。稜花が倒れていた近くでは発見できなかったし、無事だったという情報も入っていない。


「……おそらくは」


 どう言葉にして良いか分からず、楊炎は首を横に振った。

 それだけで、稜花は全て悟ったのだろう。眉を僅かに動かすが、そう、と彼女は短く言葉を切った。



 何も感情を表さぬその表情。しかし彼女の瞳から、しとり、と涙が流れ落ちる。

 以前見たものとは明らかに意味の異なる涙。表情を変えずにただ溢れるそれを見つめるのが痛々しくて、楊炎は片手で稜花の瞳を覆った。


「――どうか、今はお眠り下さいませ」


 こんな時に、彼女にかける言葉が見つからぬ。

 心も体も憔悴しきった彼女。これまで、人と接することに興味を持てなかった自分には、持て余してしまう。

 何をしていたのだろうか、と、自身に問いかける。

 剣の腕を磨くばかりで、大切な人ひとり癒やす言葉を持っていない。そればかりか、これから先、彼女の想いに応えることは出来なくなるのだろう。

 大切な人。彼女との糸をも断ち切らねばならぬのだ。


「――眠っている間に、すべて終わっておりましょう」



 瞼を押さえる手。そこから、彼女の流した涙がこぼれ落ちていく。嗚咽一つ漏らさず、彼女はただ静かに泣いた。


 全てを忘れて、眠ればいいだろう。今は何も考えず、ただ――。

 次に起きた時には、いつも通り。ただ、彼女に変わらぬ忠誠だけを誓って、生きていこうと心に決める。


 このような表情、彼女に相応しくなどないのだから。

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