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平凡に生きようっ!  作者: ポン汰
日常?
9/24

お気に入り登録感謝です!!


誤字・脱字などがありましたら教えて頂けると幸いです。



主人公のキャラがぁぁぁぁぁぁ!!


_________痛い。





体中が痛い。




「・・・けて。」



小さな神恵さんの声が聞こえる。



助けなきゃ。



動け。



体が言う事を聞かない。



頼むから動いてくれ。



もう・・・・誰かを目の前で失うのはこりごりだ・・・・・・。



「助けて・・・・如月さん!!」



その言葉に反応して体が動く。



手元に転がっていた鉄パイプを持って駆け出す。


私の唯一自慢できるのは無駄な運動神経だ。


私は奴の鳩尾を鉄パイプで力の限り殴る。


奴は私と同じように吹っ飛ぶ。


仕返しだ馬鹿野郎。



私は神恵さんを庇うように奴を睨みながら仁王立ちで立つ。


「躾のなってない犬っころだ。躾し直してやる。」


私は心底。


ジャージで良かったと思った。


え?何でって?制服高いし。届くの遅いし。動きづらいし。


「・・・・如月・・・・さん・・・?」


神恵さんが不思議そうに問う。


「ん?あー・・・・平気?」


「え・・・・あ、うん。・・・あの?」


「話は後にして。そこから動かないでね。」


奴が不機嫌そうに私を睨む。


OH、よせやい。睨むなって。怖い顔がもっと怖く見えるぜぇ?


モテねーよ。そんなんじゃ。


「なに?折角のお食事を邪魔スンナってか?」


「グルルルルルルルッグウォアああァァアああ!!」


はい。分かります。ご立腹ですね。


奴は私に襲いかかる。


でもね、気付いてるんだ。


「グウォアアアアアアアアアアア!!」


あんたが腕を振り降ろそうとするとき、一瞬止まる事。


私は奴の顔面に鉄パイプを食らわせてやった。


「ッギャァン!」


犬みたいな声あげんなよ。


・・・・・・あっ犬か。


顔を押えて蹲る。


「ひとーつ、」私は棒読みで言う。

「餌を求めるのはご主人さまだけにしなさい。」


そう言って奴の頭を殴る。


「キャンっ」


・・・・え?あんまりだって??

しらねぇなっ私はもっと痛いんだよ。・・・・・多分。


「ふたーつ、ご主人様の目の届かないところで暴れるのはご法度。」


次は奴の腹を殴る。


「みっつ、犬こっろは犬っころらしくご主人様に構ってもらいなよ。」


最後に奴の後頭部を殴る。


散々殴られ戦意消失か?


私を見て震える犬っころ。・・・・・可愛くない。


てか、見ててイライラする。


殴って良いかな?良いよね?


私が殴りたくてうずうずしてると・・・・


「如月さん・・・・やりすぎじゃ・・・・・」


神恵さんの声が聞こえる。


「えっ、今も殴りたいけど我慢してるのを褒めてもらいたいんだけど。」


「え!!?まだ、殴るの!!」


・・・・・しゃべった。


「・・・喋れたんだ。」


うん。思うよね。犬っころ喋った。


「僕人間だもん!!たか、散々殴ったよね!?もういいよね!!?」


やべぇ・・・・殴りてぇ・・・・・・


「あんたのせいで・・・・・生死の境迷ったんですけど?

・・・・三途の川渡りかけたんですけど・・・・・・?てか、眼鏡弁償しろよ。」


私がレンズに皹の入った眼鏡を持ち上げて睨んで言うと

「ひっ!!ゴメンナサイ!!ぜひ、弁償させてください!!」


「・・・・ぷっあははははははははは!!」


ん?この場にそぐわぬ笑い声だな。


私達三人?二人と一匹?が其方を向くと金パッキンの前髪が丁髷になっているイケめんが爆笑しながら

こっちを指差している。


「タケ!!助けてよぉ!!」


犬っころが叫ぶ。


「・・・・え?何?コレの飼い主?躾がなってませんけど。」


「あっはははっははっはははははは!!」


今だ爆笑中。


「あー面白すぎ!!大丈夫、飼い主は僕じゃなくてッそっち。」


ひーひーっている・・・・・残念なイケめんが親指で刺した方向を見ると・・・・

「桜庭先生!!」


神恵さんが言った通りそこには、桜庭先生と後ろに数名の男子生徒。


・・・・・ん?どっかで見た事あるような・・・・・・?

気のせいか?


「・・・・笑いすぎだ。」


「だってさぁ!!」


今だ笑いが収まらない男を桜庭先生が起きれた顔で見る。


「・・・・意外です。先生はペットに躾をしない方なんですか。軽蔑します。」


「おい。如月。真に受けるな。何気引いてんじゃねぇよ。」


はぁぁ、と先生は溜息を吐く。いや、こっちだよ溜息したいのは・・・・・


「怪我はないかって・・・・・・・・はぁ。」


「あぁ、良かった。これを見て『怪我はないか』って心配なさる様でしたら

一生、軽蔑視してやるところでした。」


私は全身ボロボロだ。


左腕は青く腫れあがっている。・・・・・骨折してるかなぁ。

足も吹っ飛ばされたときだろうが切れて赤い血が滴っている。


他にも・・・・兎に角全身傷だらけなのだ。


本当を言えば立っているのがやっとである。


「よかったねぇ。一人の女子生徒からの一生の軽蔑視は免れたみたいだよぉ?」


と可愛らしくのほ~んとした声が聞こえてきた。


「そういう問題じゃないだろう」


可愛らしい声の持ち主はこれまた可愛らしかった。


・・・・・・ん?


知ってるぞ・・・・・・。


あの人ってさ・・・・・副会長じゃね?


・・・・・・・・・・嫌な予感。


そう、例えば・・・・・・私の平凡な人生を歩むという夢を打ち砕かれる。


そんな予感。


・・・・・逃げよう。


私は彼の顔を見たとたん踵を返した。


生徒会にかかわるな。これ基本。


そうして逃げようとした。


したんだけど・・・・・


あずさ、確保。」


そんな、桜庭先生の声が聞こえた瞬間、犬っころが私の足を掴んだ。


丁度、絶妙に、怪我の上を、鋭い爪で。


「~~~~~~っ!!」


声にならない悲鳴。


私は犬っころの顔面を思わずもう一本の足で踏みつけた。


「ギャンっ!!」


足から手を離した瞬間に距離を取って私はしゃがみ込んだ。


声が出ないくらい痛かった。


すごく痛かった。


犬っころめぇ!!


「如月さん!!」


神恵さんが寄ってくる。


「大丈夫?」


私は涙目でコクコクと頷く。


大丈夫じゃねぇ!


私は深呼吸を繰り返しす。


「何処行くつもりだ?」


桜庭先生がいつの間にか傍らに立っていた。


「・・・健全なる女子高生ですから授業に出ないと。」


私は少し睨みがちに言う。


「ほう?その怪我で?」


「問題ありません。」


人に弱みを見せるな。これ教訓。


「・・・・そうか。」


先生はにっこり笑って私に手を差し出す。


何だ?子の手はなんだ。


先生はその手で私の手を掴む。


左手を。


青く腫れあがった手を。


少しの力なんだろう。


「~~~~~~~~~~~~~っぅ!!」


それでも声にならない悲鳴を上げるくらい激痛だった。









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