頭良くてもバカはバカ。
教室に入ると先程と同じ席順で席に着いた。
私は席に着こうとして・・・・
「うわぁ・・・・」
思わず(小声だけど)声が出た。
席に着くのは嫌だったけど如何せん座らないと始まらない。
私は静かに席に着いた。
暫くすると担任の有り難いお言葉が始まった。
このクラスは上位クラスなせいか静かだ。
それでも周りの視線は私の前の席に集まっている。
私が座るのに躊躇した理由だ。
この学校の高等部からの外部受験者は少なくほとんどが中学からの持ち上がりだろう。
まぁ、ヒソヒソと前後でお話しなさる子もいらっしゃることで
私の前の子を見ながらだけど。
担任の話が終わり一人ずつ自己紹介をするらしい。
面倒くさい。
適当に聞き流していると、私の前の子の番だ。
その子が前に出ると少しだけ教室の空気が変わった。
そしてふっくらとした可愛らしい唇か開かれ
鈴の音のような軽やかな声が聞こえる
「初めまして。神恵 舞鈴です。
今年からこの学院に通うのでまだ、友達もいません。
なので、仲良くしてくださると嬉しいです。これから一年間どうぞ宜しくお願いします。」
にこっりと可愛らしく微笑む彼女に男子諸君はうっとりと見惚れていた。
神に恵まれる舞う鈴。
すごい名前だな。おい。
これが私の素直な感想。
うん。関わらないでおこう。絶対に。
神恵さんは栗色のふわふわとした気持ちウェーブの付いたを耳の上あたりで二つに結っていて、
同色のくりくりとした大きな瞳がまた、愛らしい。
先ほども言ったようにふっくらと可愛らしい唇は桜色。
スレンダーな体系で、もうどんだけ恵まれてんだあんた。
って感じ。
ソンナことをぼーっと考えていると質問コーナーが始まっていた。
「好きな男性のタイプは?」
「優しくて明るい人です。」
「付き合ってる人いますか?」
「いません。」
「好きな人は居ますか?」
「いません。」
「俺と付き合って下さい!!」
「えぇ!?すみません・・あのっよくしらないので・・・・・」
と顔を赤く染める神恵さん。
頭いいクラスでも馬鹿は居るんだなぁ・・・と思った。
「そこまでだ。」
このクラス担当の先生・・・・えっと・・・あぁ、そうだ。
桜庭 直人だっけ?
が強制終了させた。
おぉ、ナイス先生。
私の中のあなたの尊敬度が上がったよ。
神恵さんが席に着いたので次は私の番だ。
私は前に出たくなかったけど出た。
はぁ、すみまsんねぇ。
見目麗しゅう神恵さんの次がこんな、平凡女で。
まぁ、いいんだけどね。
私はただ淡々と言う。
「初めまして。如月 叶架と言います。
宜しくお願いします。」
私は軽く頭を下げる。
そして席に戻る。
え?短い?こんなもんでしょ。
私は席に着く。
そして、このクラスの皆さんもその後自己紹介をした。