鬼ごっこ。よん。
頑張って進めます><
時すでに遅し。
私が階段を降りたその先には、先程神恵さんを追いかけていたはずの副会長の姿。
うそん。
これ挟み撃ちじゃね?え?ずるくね?神恵さんは?
これ以上、下の階に逃げるのは無理そうだ。
私は降りようとしていた体をくるっと方向転換し、廊下に向かって走る。
「うわぁ。」
廊下の先には桜庭先生。
「よぉ。もっと嬉しそうな顔しろや。」
「これが最大級の綻んだ顔です。」
私は無表情で言う。うん。
「嘘つけ。」
「嘘つきました。」
どうしよう。
後ろは副会長と黒髪の人。
前には桜庭先生。
やべぇ・・・・・・
遂にこの時が来てしまった・・・・・
でも・・・・・
今なら・・・・・・!!
今なら出来る!!
私なら!!
「________fly away!」
私は窓から飛んだ。・・・・否、跳んだ。
二階だし。大丈夫だ。うん。
「っおい!!」
上から桜庭先生の焦った声が聞こえる。
★ ★ ★ ★ ★
「________fly away!」
俺の目の前で如月は窓から飛び降りた。
「っおい!!」
俺は止めようと手を伸ばす。
だが、届かない!!
俺はすぐに窓の下を見た。
最悪の想像をしていた。
だが、奴は羽根でも生えているようにふわっと地面に降り立った。
「嘘だろ・・・・」
あろうことか、此方を振り返り子供のように「べーっ」
っと舌を出して走り去って行った。
「桜庭先せぇ~!あの子はぁ?」
「逃げられた・・・・」
「へぇ?珍しいねぇ?」
「あぁ・・・・・・・
ますます欲しくなった・・・・・・・」
俺は二ヤリと笑った。