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転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】配慮版  作者: 星野林
見習い貴族

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第94話 地竜討伐 下

「美味い! 美味いな!」


「それはよかった」


 今日デーニッツさん達が狩ってきた魔物のうち、食べられる物を集め、料理を作っていった。


 アキにスープを頼み、魔物の骨と野菜を一緒に煮込むことで旨味を抽出し、錬金術を応用することで時短を行う。


 その間に俺はパスタを茹でておく。


 町では様々な種類のパスタが普通に売られていた。


 恐らく過去の転生者が広めたんだろうと思うほど地球のパスタと瓜二つだったし、味付けも日本風が多かった。


 ナポリタンって料理があった時には笑ってしまったが……。


 今回作るのは醤油ベースの和風パスタ。


 魔物の肉をひき肉にしてからフライパンで炒め、茹でたパスタとオリーブオイル(町で売ってた)を投入し、フライパンの中で混ぜる。


 そこにキノコを加え、醤油やにんにくで味付けしていく。


 それに前に作りすぎて余っていたキャロットサラダを別の皿に乗せて一通り完成である。


「パスタは何度も食べたことがあるが、さっき入れていた黒いソースに秘密が?」


「アキの錬金術で作った醤油というソースです。大豆を原料に発酵させて作るんですが、魔法を使えば俺やメアリー、シュネでもできるんですが、結構技術がいりまして……」


「大量に作れるのはアキだけってか。いや、これはレシピにして市販でも売れるようにするべき旨さだったぞ」


「検討しておきます……デーニッツさん、お酒は飲みます?」


「お? あるのか?」


「でも任務中だからやめたほうが良いですかね?」


「いや、酔いを飛ばす魔法があるし、支障が出るまで飲まねーよ。どんな酒があるんだ!」


 デーニッツさん、前から思っていたがだいぶ酒好きらしい。


 俺は異空間から蜂蜜酒を取り出す。


「村にいた時に作った蜂蜜酒になります。子供の舌なので、味に保証はできかねますが」


「ほー、どれどれ」


 デーニッツさんは俺から酒の入った壺を受け取ると、木製のコップに注いで飲んでみる。


「おお、想像以上に辛口で作ったな。蜂蜜酒特有の甘みがあるが、甘さは控えめで、すっきり口の中をリセットするのに良い味をしているな。合う料理は肉料理だろうな。ソーセージとかと合いそうだ」


 グビグビと味わいながら飲んでいき、あっという間に飲み干してしまう。


「ナーリッツ、この蜂蜜酒はまだあるのか?」


「ええ、沢山ありますが」


「じゃあ帰ったら壺10個ほど買い取ろう。1壺銀貨1枚で良いか?」


「良いですよ、色々お世話になってますし、これからもお世話になるので、ただでお譲りします」


「マジか! 悪いな!」


 それはもう嬉しそうにデーニッツさんは笑う。


 どんだけ酒好きなんだよ……。


「しっかし、異空間魔法は便利だな……お館様の家臣の中にも使える奴は居るが、大容量って訳じゃなくてな。それでも重宝されていたんだが……どれくらい入るんだ?」


「うーん……俺の今の屋敷あるじゃないですか」


「あるな」


「あれが数千は入りますよ」


「そんな広いのかよ! ワイバーン数百頭でもバカ広いと思ったのに」


「まぁ言っても信じられないでしょうが」


「いやいや、説得力はあるからな」


 食事後は順番にシャワーを浴びてゲルで寛ぐ。


「長い冒険者生活をしてきたが、野営でこんなに立派なベッドで寝れる日が来るとはな」


「俺達も快適に過ごしたいので……少々凝って作ってしまいました」


 ゲル(巨大テント)の中のイメージは普通に生活できる部屋である。


 シングルサイズの箱型のベッドが8台、ゲルの壁沿いに置かれ、ベッドの間に4基タンスの様な収納棚が置かれている。


 天井にはランタンの様な光源になる魔導具を垂らし、中央にはストーブの様な暖かい空気を出す魔導具が置かれている。


 魔導具系はアキが錬金術の過程で作った品で、本人は性能が微妙だと嘆いていたが、普通に十分だと思うが。


「こんだけ快適なら普通に住めるな」


「まぁ俺達も村の外に秘密基地を作って、そこで魔物狩りの拠点にしていましたから」


「お前ら9歳だよな? 本当はもっと年齢高かったりしないのか?」


「失礼な! ピチピチの9歳ですよ!」


「メアリーの嬢ちゃん。普通の9歳はピチピチとか付けねぇし、こんなに生活力高くねぇから」


 それはご尤もである。


 というか家臣に雇った特待生組にも言えるが、この世界の住民精神年齢皆高くないか? 


 いや、高くないと生き残れないとかだとかあると思うが……。


 あ、魔力は精神に依存するんだよな。


 魔力が豊富な人は精神も成長しやすいってことかもしれねぇーな。


 普通にありそー……。


「お前ら、日の出と共に行動開始だから早めに寝ろよ」


 デーニッツさんはそう言うとベッドに潜って眠ってしまった。


 恐らく睡眠を促すスリープの魔法を使ったな。


「俺達も寝るとしますか」


 逆に俺達は日頃から行っている魔力を空にするトレーニングを30分ほどして、魔力が無くなると、自然に眠くなるのでそのまま眠るのだった。







 早朝。


 気持ち良い目覚めと共に、朝食として用意していたミートパイ(ワイバーンの肉)を食べてから行動を開始した。


 デーニッツさんは流石にミートパイの肉をワイバーンの肉だと気がついたっぽいが、特に何も言わなかった。


 複雑そうな顔はしていたけど。


 さてさて、今日は昨日途中まで道を整備した場所から地竜探しを再開する。


 生息しているのは定期巡回している冒険者達や辺境伯軍により地竜の痕跡が残っているので、確実に居るはず……。


 そう思いながら、探知魔法を最大まで広げていると、ワイバーン並みの魔力反応が! 


「見つけました。北北東19キロ地点に地竜と思われる魔力反応」


「流石の魔力量だな……探知距離も化け物かよ」


「じゃあアキに乗って移動しますか。アキ頼むわ」


「はいはーい」


 アキが大熊に変身し、威圧することで、弱い魔物は寄ってこなくなる。


 そして俺達は背中に乗って移動する。


「おお、悪路でもこの方が速いな」


「数分で目的地に到着しますんで」


 デーニッツさんと地竜のいる場所についての地形についても共有し、作戦を立てていると、あっという間に地竜の近くまで到着する。


「……こっちに気がついているな」


「アキの威圧感が強すぎたか?」


「ごめん、調整が難しくて……」


 すると巨大トカゲの様な地竜が高速で突っ込んできた。


 アキ以外は回避し、アキは身体強化を最大まで引き上げ、がっぷり四つで地竜の顔面……顎部分を持って、突進を受け止める。


「せーの!」


 アキは10メートル以上ある地竜を馬鹿力で持ち上げると、空中に投げつけた。


「メアリー!」


「はいはい」


 アキの叫びと共にメアリーが反応し、周囲の植物を急成長させて、枝や蔓で地竜を空中で雁字搦めにして動けなくする。


 地竜は苦しそうに咆哮を挙げるが、全く怖くない。


「シュネトドメやるか?」


「うん!」


 俺はシュネにトドメを譲ると、シュネは巨大な氷柱を空中で生み出し、地竜の首に突き刺してから、地竜の体内でも薔薇の花が開くように氷柱が氷の花を開き、体内をズタズタにしていく。


 あっという間に地竜の瞳孔が開き、舌をだらりと垂らして死んでしまった。


「呆気ねぇ……坊主や嬢ちゃん達強すぎるだろ。俺いらなかったな」


「いやいや、本番はここからですよ」


 俺は死んだ地竜の首を切断して、大量に流れる血を水魔法で回収して、壺に入れて異空間に次々と収納していく。


「というかゴーレム使わなかったな」


「確かに」


 アキと雑談しながらも血抜きを終えてから、地竜の亡骸を異空間に収納した後に地竜討伐後に頼まれていた仕事の方に取り掛かるのであった。

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