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転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】配慮版  作者: 星野林
冒険者予備校生

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第58話 宿代割引 服の購入

 宿に戻るとミクさんが俺達を待っていた。


「デレさん達から聞きました〜! 髪を綺麗にする魔法が使えるんですよね! もしかして皆さん結構魔法が使える感じですか〜?」


 まぁ魔法が使えることは隠すつもりはないのではいと答える。


「もし良ければ髪を綺麗にする魔法を教えてはもらえませんか? 勿論代金は宿泊費から引きますので」


 どうやら魔法を教わるというのは金銭でのやり取りが発生する物らしく、別にこれくらい良いですよ……と俺は言うのであるが、嬢を美しく見せるのは、娼館では死活問題なので、代金を支払わないのはそれはそれでまずいらしい。


 結局俺達4人、冒険者予備校が始まるまでの宿代を髪の毛を綺麗にする魔法の代金とすることに落ち着いた。


 髪の毛を綺麗にする魔法は、洗浄の魔法の応用で、汚れを落とし、そこにリンス……油分を髪に足すことで光沢や髪の質感を良くするという至って簡単な魔法である。


「髪の洗浄液の魔法版って感じですね〜、洗浄液高いんですよ。だから嬢達には週に1回分しか用意できなくて……」


 リンスってそんなに高いのか? 


 クエン酸リンスとかってレモンの汁を水と混ぜて数回振ればリンスになる物だけど……。


 アキも気になったのか、髪を洗った後に柑橘系の果物の汁を混ぜた水に髪の毛を2から3分洗うだけでも効果があると言うとミクさんは驚いていた。


「ええ!? 髪の洗浄液ってそんな簡単な物なの!?」


「もしよかったら私成分調べましょうか?」


 アキがミクさんから髪の洗浄液を受け取り、魔法で成分を調べると、重曹と椿油、それにレモン汁を特殊な比率で混ぜることでリンスインシャンプーにしていることが判明した。


「これ比率にこだわらなければ重曹と椿油でシャンプー作って髪の毛を洗った後に、レモン汁を混ぜたリンス液で髪をつければ髪はサラサラになりますし、いい匂いも髪につくわよ」


「……なるほど洗浄液を作っているギルドが自分達の利益で値段を釣り上げていたわけですか……」


 ミクさんの目が座る。


 宿を経営している娘だし、親族に商人が多いので、他所の利権関係にも詳しいのだろうか……。


「良いことを聞きました。私が魔法を使えるってことにして、普段はアキさんが言っていた重曹シャンプーにリンスを作って嬢達に使ってもらうことにします……他には何か使える魔法とかありますか?」


「そうですねぇ……何かあるかな?」


「治癒魔法とかどうですか? 性病も治せますよ」


「ほ、本当ですか!」


 メアリーの言葉にミクさんが食い気味になる。


 アキは自己回復しかできないが、俺、メアリー、シュネの3人は治癒魔法を使うことができる。


 神の間では自分の体を傷つけることはできなかったが、野菜や果物を使って練習し、この世界に来てから自分の体や動物実験をして使えるようになっていた。


 治癒魔法は肉体を健康な状態に戻す魔法なので、病気にも効くのであるが、体全体を蝕んでいたり、症状が進んでいると必要魔力量が多くなる傾向がある。


 俺達の場合瀕死の病人だろうが魔力量のゴリ押しで数千人単位で回復させることができるので、この宿に居る嬢全員の治癒をかけるくらいどうってことない。


 ミクさん曰く1週間に1度性病の治癒に教会に通っているらしいが、お布施という名の治療費が結構高いとのことで、1回で嬢の1日の売り上げ分持っていかれるらしい。


 20人嬢を抱えているので、毎週銀貨100枚から200枚飛んでいくと考えると確かにデカい出費だろう。


「週1でも治癒をかけてくれるのなら宿泊費半額にします!」


 流石にタダには他の客の事を考えると出来ないらしいが、半額にしてくれるだけでもこちらとしてはありがたい。


 まぁミクさん達宿側からしたら1回の治癒費用が俺達4人を半額にする銀貨4枚の1週間……銀貨28枚だけで済むので大助かりだろう。


 俺達的にも治癒魔法の練習ができるのでありがたいっちゃありがたい。


 とりあえず最初は5人ほどお試しでやってみて大丈夫そうなら全員お願いします……ということになるのであった。







 翌日、俺達は服を買うために町に出かけていた。


 現状俺の服が実家から持ち出してきたツギハギのボロっちい服か布の村で購入したTシャツ類、それにアキが錬金術で作ってくれた冒険用の服しか無い。


 私服があまり無いのである。


 女性陣達も町のお洒落な服とは無縁の生活を今までしていた為、普段着を買いたいと言っていたので服を買うことに。


 服屋に入って驚いたのはあまり品数が無いことであろうか……。


 いや、展示の服はいっぱいあるのであるが、購入できる服が陳列されてないのである。


 店員さんに理由を聞いてみると


「展示してある服の番号を言ってもらって、その後に身長や体型を計測し、それから服を仕立てるんだ。作り置きしているのは帝都とかもっと人口の多い都市の服屋くらいだよ」


 とのこと。


 全部オーダーメイドってことか……。


 ぱっと見た感じ女性用の服が6割、男性4割って感じだな。ここの服屋は。


 流石に本職なだけあってアキの作る服よりもしっかりデザインされている。


 女性陣達は店員から今流行っている服装を聞いているが、ロングスカートにブレザー、中に白いシャツを着るというのが流行っているらしい。


 ロングスカートの柄やブレザーの色、ボタンの色なんかの組み合わせで他と差を付けるみたいらしい。


 あと冒険者予備校に入学を考えていることを伝えると、動きやすいズボンに長袖のジャケットもしくはポロシャツを組み合わせるのはどうかと提案されていた。


 あの調子だと下着も合わせて相当な着数買いそうだな。


 俺はとりあえず動きやすい茶色の短パンと長ズボンをそれぞれ2着とまだ肌寒い事があるので黒のセーターを1着、白のワイシャツも数着、あとカジュアルなコートを2着選んだ。


 あとは靴を買えば村から出てきたお上りさんという雰囲気は消えるだろう。


「メアリー、選べたか?」


「うーん、これとこれ、どっちが良いと思う?」


 女性がこういう反応をする時って既にどっちか候補が決まっている時のやつじゃねぇか。


 片方は白ベースの明るい感じの服、もう片方はチェック柄の落ち着いた雰囲気を醸し出す茶色の服……さてメアリーはどっちが良いのだろうか……。


 こういう時に思い出すのは前世のメアリーこと桜花桃奈の私服だ。


 バイトの時に着てくる事が多かった服は……茶色。


 そのまま応えようとするがちょっと待てよ。


 今メアリーの髪色はピンク。


 茶色と組み合わせは別に悪くは無いが明るい白っぽい服のほうが似合うのではないだろうか? 


「うん、俺はこの白っぽい服の方が似合うと思う」


「だよねー! ナツも同じ意見だったか!」


 セーフ! 


 危ねえ……間違えるところだったぜ……。


「でもお金も余裕があるし、組み合わせ次第だったらこのチェック柄の奴も秋頃だったら似合いそうだけど」


「うん、それも考えて悩んでいたんだよね……」


「両方買っちゃえば? 着ない服は俺が異空間に仕舞っておけるし」


「うん! そうするよ!」


 メアリーの問題は解決して、アキとシュネか。


 アキは尻尾を変身で消す事が出来るけど、シュネの尻尾は消せないし、太くて大きいから第三の足みたいになってるからな。


 あぁ、なるほど……服屋がオーダーメイド前提なのは日本みたいにサイズだけ調整すれば良いってわけじゃなくて、身体的特徴……尻尾や翼なんかを気にする必要があるからか。


 ロングスカート系が流行りなのは大きな尻尾以外はスカートで隠せてしまうからかな? 


 シュネは尻尾が大きいから服に穴を最初から空けておいてそこから出す必要がありそうだけど……。


 服1つにしても色々あるんだな。

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