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転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】配慮版  作者: 星野林
ケッセルリンク男爵領開発記録

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第153話 開拓開始!

 五つ子が産まれて数日後、バイパー様より呼び出しがあり、まずは子供がちゃんと産まれたことへのお祝いをしてもらった。


 庶民の子供なので認知はするとはいえ、辺境伯様が大々的にお祝いすると、ミクを正妻扱いしなければならなくなる為、後継者であるバイパー様がこっそりとお祝いをしてくれたのである。


 ただミクの子供が産まれた噂は多分クム商会経由で他に漏れて、他の貴族からもお祝いを頂いていたので、返礼品を贈るのにここ数日忙殺されていた。


「さて、今日はお祝いだけじゃなくて領地の事だ」


 俺達も12歳になったし、家臣達も育ってきた。


 辺境伯側も人員を集める準備が整い、支援として町の郊外に建てられた家や解体待ちだった塩漬け物件のリフォーム及び回収も済んだ。


「数日後に父上が大々的に未開発地域の譲渡を宣言する。今日はその告知というわけだ」


「遂にですか」


 赤ん坊が産まれたばかりで悪いが、こっちとしてもスケジュールがある為、ゆっくり動くわけにもいかないのだと謝られた。


 別にそれは気にしていない。


「となると領地の譲渡が発表され、第一陣の開拓民募集締め切り終了……その数日後に移住開始……みたいな流れですかね」


「そうなる。ただ開拓民の募集締め切りまで数週間のタイムラグがあるから、その間に先行して開拓拠点となる場所の確保をしないといけないが」


「了解しました。ではその間に俺の家臣達を先行させて開発を進めておきます。で、人員が揃い次第、歩きで出発という感じですかね」


「そうなる。ナーリッツが彼らの兵站を担う感じになるのかな?」


「ええ、その時に家畜とかも一緒に運ぼうかと」


「うん、大変な植民作業になると思うけれど期待しているからね!」


「は!」









 バイパー様の言う通り、数日後に辺境伯様の屋敷の広間で、俺、シュネ、アキ、メアリーの4人は未開発地域開発の任務とその土地の権利の譲渡が行われた。


「土地の開発成功の暁にはケッセルリンク男爵に更なる上の爵位を下賜することを約束する!」


「「「おぉ!」」」


 爵位を上げる宣言もされた。


 まぁ開拓成功ラインは数千人の人口及び町1つと村3つ作り、自給自足体制を確立できてようやく開拓成功になるかな? 


 ラインハルトの予定では早ければ3年、遅くても6年で終わらせるつもりらしい。


 その間俺達は馬車馬の如く働かされることになるけどね……。


 辺境伯様の重臣から土地権利書関係の書類を受け取り、膝をついて辺境伯様に最敬礼を行った。


 それと辺境伯様より遠方と通信できる魔導具……巨大な水晶玉みたいなのを下賜され、それも受け取って異空間にしまうのだった。








「さてと、全員乗ったな」


 開拓民が来る前に先行して拠点を作らないといけないので、俺達や家臣達、家族の皆は動力のない飛行機……グライダーに乗ってシュネが引っ張っり、メアリーが下を抑えて浮力を担保する。


 俺はグライダーの上で万が一に備えて補助となる。


 全員グライダーに乗り込んだら、今まで住んでいた屋敷、アキのアトリエ(塔)、製麺所、各種倉庫を異空間に仕舞い、屋敷を更地にする。


「さて、新天地にいざゆかん!」


 グライダーがゆっくりと浮かび上がり、空を飛び始めるのだった。








 フライト開始から約4時間……ハーゲンシュタットの町から約1250キロ離れた地点。


 そこは巨大な森が生茂っていた。


 未開拓地域……その周辺地域はステラリアと表記上はなっている。


 他の魔物の領域よりも魔物達が凶暴で、近くに拠点となる村も無い為、普通の冒険者も寄り付かない地域である。


 そんな場所の東端の森の切れ目にグライダーはゆっくりと着陸し、とりあえず縦横100メートルずつの土地に生えていた木々や岩を空間魔法で除去し、土魔法で真っ平らに整地する。


 そのまま異空間に仕舞っていた屋敷を設置し、グライダーから降りてきた家臣達が室内の点検を行う。


「特に問題ありません!」


「よし!」


 マリーの兄貴……現在は守衛の隊長になっていたが、彼が家の中で壊れているものは特に無いと俺に報告してくる。


「よし、戦闘要員は1000人が居住できる村をとりあえず作る! 木々を伐採し襲ってくる魔物を討伐、そして整地をしていくぞ!」


「「「おー!」」」


「錬金術師見習い達は運び込まれた木々や岩を木材、石材に加工。他の者はラインハルトを中心に動くように」


「「「は!」」」


「では作業開始!」


 錬金術師見習い達は約9ヶ月の魔力量を上げるトレーニングや魔法の鍛錬で基礎的な魔法は使えるようになっていた。


 身体強化で重い物を運んだり、木材、石材への加工はお手の物である。


 土魔法で整地する方法も学んでいたので、魔物にさえ気をつければ十分に戦力となる。


「よし、魔物はアキのゴーレムにとりあえず任せる。アキ、ゴーレム達を起動してくれ」


「はーい!」


 俺が異空間から出した約1000体の戦闘用ゴーレムがアキの声に反応して起動する。


 10体1組となり森の中に突っ込んでいった。


 ゴーレム達は基本個体をナイトゴーレムまで性能を向上させていたので、ワイバーンには敵わないがホーンタイガーの変異種や過去戦った事のある魔物だとアラクネ程度であれば数の優位で完勝できるくらいの戦闘能力を保有している。


 いや、訓練用ゴーレムより強いポーンゴーレムが見習い魔法使いやブロンスランク冒険者の上位と同じ性能だったのに対して、ナイトゴーレムはゴールドランク下位の冒険者と同じくらいの戦闘能力がある。


 お抱え魔法使いの人達とも良い勝負をしていたので量産型としては高い戦闘能力を保有する。


 未開発地域ステラリアの強力な魔物達でも十分に打ち勝つことができるだろう。


「よし、魔物の数を減らすのはゴーレムに任せて整地していくぞ!」


 ちなみにフレンが作った荷物運び専用の人型ゴーレムも200体ほど作ってあり、俺達がどんどん風魔法や水魔法で木を切断すると、複数体で持ち上げて、指定された場所に運んでいく。


「俺が東側を指揮するからメアリーが北側、シュネが西側を指揮してくれ。アキは見習い錬金術師達の指揮頼むわ」


「「「了解」」」


 各自散りながら作業をガンガン進めていく。


 もうここからは魔力のゴリ押しで皆作業を進めていく。


 30メートル以上ある針葉樹をどんどん倒していき、ゴーレム達に運ばせ、生い茂る雑草を風魔法で除草していき、雑草を集めたら火魔法で延焼しないように注意しながら燃やして灰にしていく。


 水を含んでいて煙が滅茶苦茶出るが、気にすることなく燃やし尽くす。


 拓けてきたら、土魔法で地上や地中の岩を掘り起こして除去し、ゴーレムが運べないような大きな岩は魔法の力で粉砕する。


 これを延々と繰り返す。


 魔力が切れれば魔力回復薬を飲んで魔力を回復し、終わるところまで進める。


 普通ならお抱え魔法使いでも上位の魔力を持つ魔法使いがうちの家臣には多くいることで、開発はどんどん進み、全体で1時間約10ヘクタールの広さを整地することに成功した。


 ちなみに10ヘクタールとは東京ドーム約2.1個分である。


 田んぼで例えると、1枚の田んぼの面積が約10アール……60キロのお米を1俵とすると10俵収穫できる面積であり、それの10倍……100アール(約1町)が1ヘクタールとなりそれの更に10倍である。


 田んぼ100枚分を1時間で整地したことになる。


 勿論作業は1時間で終わる筈がなく、この日は6時間続き、約60ヘクタール……東京ドーム12.6個分の整地に成功するのだった。



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