第146話 アキのゴーレムとフレンのゴーレムホース
ほぼ毎日嫁3人を変わる変わる抱いたり、纏めて抱いたり、時々ミクを抱いたり、ミクも交えて抱いたりしていたら、あっという間に辺境伯様から頂いた休みの1ヶ月が過ぎ去り、再びワイバーン狩りに勤しむ。
ワイバーンを単独討伐できるようになったスターとライラックの2人及び何かと便利なホムラの7人でワイバーンの討伐は固定メンバーとなっていたが、女子率が高くて、偶に話題についていけない時もある。
こういう時の為にマンシュタインがいるのであるが、彼は魔力量の上昇が止まってしまったし、何よりホワイトと過ごす時間を大切にしているのと、ラインハルトから重臣になるための教育をシュネの兄貴であるアドミンと一緒に受けていた為、なるべく屋敷で教育に集中させて欲しいと言われていたのでワイバーン狩りには連れてきていない。
その為見張り役としてデーニッツさんが結構な頻度で駆り出されていたが、今回はお抱え魔法使いであるザテラスとセレフィの2人が来ていた。
「男爵も大変だな……見事に女所帯……ハーレムと言ったほうが良いか?」
「勘弁してくださいよザテラスさん。俺だって男同士で会話したい時もありますから」
「他の家臣達には男性も多いだろう。そっちはまだワイバーン狩りに連れていける技量は無いのか?」
「ええ、魔力量が増えてホーンタイガーとかオークよりも強力なオーガも倒せるようになってきましたが、まだワイバーン狩りに連れてくるには技量不足で……」
「魔力量が少なくても判断力に優れていたり、高出力低燃費の魔法が使えるようになればいいんだがな」
「ワイバーンに魔法通すの本来難しいですからね。彼らの鱗は魔法に強い耐性がありますし」
「お陰で一応引率者である俺やセレフィの魔法は通用しねぇからな……まぁワイバーンの火球やブレスから守ることはできるけどよ」
デーニッツさんでもワイバーンの単独討伐は難しいからな。
それに劣るザテラスさんとセレフィさんでは討伐はできないと断言できる。
まぁ2人もこのまま研鑽を積んで魔法の効率的な運用を習得できれば戦う事が可能になるかもしれないが……俺達みたいにワイバーンを虐殺することはできないだろう。
「しっかし……アキーニャ女騎士の作るゴーレムは特別製だな……辺境伯から1体借りて研究をしているけど、土塊のゴーレムしか出来ないからな……」
「まぁそのアキでもホムラ以外に自律思考可能なゴーレムは製造できてないですし」
「ホムラなぁ……あのゴーレムどんどん成長するじゃん。最初は魔法障壁も扱えてなかったのに」
アキ特製ゴーレムの肉体を得たホムラは膨大な魔力量と悪くない地頭を武器にどんどん魔法を習得していき、攻撃魔法は地底神のパーツ由来のビームが基本であるが、身体強化の倍率と持続時間べらぼうに高いし長くなったし、魔法障壁は俺達よりは劣るが、自身のビーム……地底神の一撃をも防ぐ防御力を有していた。
あとは生活が便利になる魔法だったり、念話の魔法、飛行魔法等々色々覚えて、スター、ライラックと共にワイバーンを狩りまくっていた。
それにホムラはゴーレム特有の手足を自由に変えられる特性があるので体を弾丸にして、ワイバーンの頭を貫通粉砕するなんて恐ろしい技を開発したり、手を斧にしてワイバーンの首を叩き斬っていたりもしていた。
もうやりたい放題である。
一番恐ろしいのは……ゴーレムの肉体なので精神が崩壊するか魔力が切れない限り寿命が無い点である。
エルフのスターも長生きするだろうが、それ以上の長い期間ケッセルリンク家を守ってくれることだろう。
まぁ俺達もいよいよってなったら、ホムラの精神移植技術を応用して肉体をゴーレム化する可能性もあるとだけ言っておく。
「さてと、ここら一帯のワイバーンの個体数も減ってきたな」
「そりゃ毎日100体以上のワイバーンを狩っていれば個体数は減るでしょうに……」
ちなみに辺境伯領……いや、南部の地域は魔物の領域が本当に多い。
お陰で1年でワイバーン数千体倒してきたが、絶滅する気配が全くない。
一部領域は集中的に狩り尽くして、魔物の領域ごと解放したりもしているが、まだワイバーンくらいの魔物はうようよ存在している。
あと序盤ボス扱いになってしまった地竜……あれもなんだかんだ数十体は倒している。
それ以上の強さを持つドラゴンは辺境伯様からちょっかいかけて討伐が失敗した場合周りの被害が洒落にならないから未開拓地の大領を与えるまで討伐は待ってくれと懇願された。
アキ的には更に高性能なゴーレムを作るための素材として早く討伐したいと言っていたが……デーニッツさんによると地底神以上の強さのドラゴンも存在するので、俺達でも油断すれば危ないと忠告されていた。
「ワイバーンでも十分素材になるし、今は辺境伯様に売る分とすっかりアキの美少女ゴーレムに魅了されてしまったフレデリック様の新領地開発の為売却分のゴーレム、俺達の領地開発用のゴーレムを量産しないといけないから……アキ、高性能化より今は量産性だ」
高性能化したところでホムラみたいなのは作れないからな……。
なんか思考が兵器開発みたいになっている気がする。
高性能な兵器1個より実用的な安価な兵器数個の方が戦場では喜ばれる……みたいな。
いや、ワイバーンの魔石や複数の魔物の素材(エセ賢者の石の材料)を使っている時点で十分安価とは言えないのであるが……。
どちらかと言うと安価方面に研究しているのはフレンだろうか。
彼女もアキの無茶振りを約1年半以上付き合った結果、アキ製のゴーレムには及ばないものの、既存のゴーレムとは一線を画すゴーレムの製造ができるようになっていた。
そのゴーレムを運用するために必要な魔石も比較的入手が容易なオークの魔石を複数個連結することである程度補い、素材も鉄や倒しやすい魔物の素材を使うことで荷物運びに特化したゴーレムホースを作っていたのである。
これはクム商会のゼファーさんや冒険者ギルドを通じて冒険者の方々、あと金持ちの商人達が購入し、フレンは発注依頼で忙しくなり、毎日10時間労働をするハメになっていたが……。
ただこのゴーレムホース……馬を取り扱っている商人とガッツリ競合してしまったので、俺や辺境伯様が仲裁しなければいけないほど問題になってもしまったのだが、ゴーレムホース……普通の馬よりも頑丈だけど、パワー重視のため速度が出ないことや作れるのフレンしか居ないので、結局高くなってしまったため、生産量を調整すること、価格の調整で和解することに成功した。
これが自由競争の資本主義社会なら何も問題はないのだが、馬の生産は辺境伯家の軍事力に直結するため、大きな問題になったのである。
あとこれに伴ってアキのゴーレムがポーターの仕事を奪わないかという問題にも冒険者ギルドが先手を打って対応……というか俺と支部長のブッセさんが協議したのだが……アキのゴーレム購入したとしてもポーターの仕事は無くならないし、辺境伯から兵器として扱えるため、アキ製のゴーレムをケッセルリンク家及び辺境伯家の管轄する冒険者以外には売らないことで結論が出てしまった。
「お陰でアキのゴーレムはどんどん備蓄ができているけど、フレンのゴーレムホースはどんどんなくなっていくんだよ……在庫」
「不思議な話だな」
そんなこんなでワイバーン狩りが続いていくのだった。




