第126話 アキーニャ・フォン・ケッセルリンク女騎士
私はアキーニャ……皆からはアキって呼ばれている前世は阿部実里って言われていた人物である。
そんな私には錬金術の才能があり、今日も白衣を着てマッドサイエンティストみたいな高笑いをしながら錬金術を繰り返していた。
「いやー……ワイバーンの素材の在庫が少なくなってきたなぁ……そろそろ補充しないと」
「ワイバーンって凄く貴重な素材よな? なんでそんなホイホイ使えるんや?」
「そりゃ私にとってワイバーンはちょっと倒すのに手間くらいの魔物だし」
私にツッコミを入れるのはフレン・フォン・マングローブ……まぁフレンって呼ばれているエセ関西弁を喋る魔族の少女である。
肌の色が紫色なのでわかりやすい。
彼女も珍しく錬金術師の才能があったので、私の助手として育てていた。
「おさらいだけど、ワイバーンの血からできるポーションと地竜の血からできるポーションの違いを答えよ」
「はぁ! いきなり問題かいな……うーん、ワイバーンの血からは魔力回復ポーションと外傷を治す治癒のポーション、あと増血剤もできたハズよね……地竜は使ってないけどバイパー様の病気を癒せる薬が作れたハズ……」
「概ね正解! だけど私らがやっているのは錬成……調薬ではないから!」
錬金術は等価交換の原則というのが存在し、質の良い素材を使えば、出来る物も質が良くなり、質が悪い物を素材に質が良い完成品を作ろうとしたらその分量が要求される。
良い例がナツに賢者の石もどきって言われている物質だろう。
あれは万能物質に近い賢者の石という素材を数キロ作るために、魔物の残骸を十数倍近く入れる必要がある。
ワイバーンの素材でもできなくはないし、ワイバーンの素材を使えば投入量を少なくても賢者の石もどきはできる。
まぁワイバーンの素材が勿体ないからやらないけど。
「錬成だからワイバーンの血を媒体に各種ポーションに適した素材に置き換えているのが錬金術。だからやろうと思えば地竜の血液でも魔力回復ポーションは作れるし、ワイバーンの血からバイパー様の治療薬も理論上は作れる」
「ただし、バイパー様の病気は治癒魔法がほぼ効かなかったり、外傷とは違って病気だから自然治癒力や再生能力を上げて傷を癒すのとは違うから、私も手出しできなかったわけで……」
「万が一にもバイパー様のご病気が悪化されてぽっくり逝ってしもうたら、それこそ打首ものやもんな。アキーニャにとって地竜は大した存在じゃなかったんやろ?」
フレンが聞いてきたので、私は頷き、大したものではなかったから、余計なことせずに地竜を倒して、薬屋にバイパー様の薬の調薬は丸投げしたのであるが……。
「となると変換物や完成品の知識とかが必要になるんやないの? アキーニャ……どこで覚えたんやそんなの? 村では無理やろ?」
「まぁ私は天才だから素材と想像力である程度はなんとかなるんだけどね」
実際には準備期間の3年間で書庫にあった本を読み漁ったんだけどね。
ゴーレムとか、魔力回復ポーション、治癒の薬もそこに書いてあったし……。
バイパー様の薬は書いてなかったから、理論では薬を作ることはできるけど確証がなかったし……。
バイパー様で人体実験するわけにもいかないからね。
「アキーニャってほんまもんの天才なんやな……」
「まぁ私的には味噌や醤油を材料ぶち込めば一定の品質のが出来上がる錬成が一番成果だと思っているけど」
「はえー……うちはゴーレムやと思うけどなぁ」
「ゴーレムはまだまだ未完成。更に質を良くできると思うのよね」
「まだ質上げるんか?」
「見たこと無いけど、古代王朝のゴーレムとか凄いんでしょ? それに匹敵するの作ってみたいんだけどね」
骨格部分に貴重なミスリル鋼を使用し、ミスリル銀と賢者の石もどき、それにワイバーンの肉や鱗、地底神の目玉の宝石を使った、使える素材をフルに活用した現時点で最強のゴーレムを製作してみたが、ちゃんと強いのだが、汎用性は私が作っている普通の美少女ゴーレム達と大差無く、戦闘能力が高いのと、頑丈になっているくらいで私やナツ達の戦闘訓練の相手をしてもらうくらいしか活用方法がなかった。
まぁ肌の色とか調整したから、関節や首の接合部分を隠せば人間に見えなくもないくらい容姿は綺麗になっているけど……。
コスト度外視の1品だね。
「うう……普段の授業でも覚えること沢山あるやん。なのに錬金術でも覚えることが山のようにあって頭が爆発しそうや」
「でも錬金術を覚えたら私みたいに高性能ゴーレムを作れるようになるよ。そしたら将来の領地の開拓作業では引っ張りだこになるし、私は体質の問題で錬金術に必要な火力調整を魔導具や協力者に頼るしか無いけど、フレンは1人で完結できるんだから。私を超えてよ」
「……頑張る」
錬金術についてはこれくらいで、あとは弟と妹の教育についてだね。
弟のマートが7歳、妹のクラーラが6歳で、自我はハッキリしているから魔法を覚え始めるには丁度良い年齢である。
「私が魔力を流すから、それを体に循環させるようにして……」
「「はい!」」
私も予備校に通ったり、錬金術をしているから1時間くらいしか2人に教える時間を設けられないけど、私が教えられない時間はフレデリックさんやマーシーさんの2人に協力してもらって魔法を教えてもらっている。
まだ魔力の感覚を掴み、身体強化が少しだけできるようになったくらいであるが、徐々に魔法を覚えていって、冒険者になるにせよ、鍛冶屋になるにせよ、きっと魔法の基礎を覚えておけば活用できるからね。
クラーラは私みたいに冒険者になるんだって言っているけど、どこまで伸びるかな?
「ふう……」
今日も1日が終わり、魔力量を上げるトレーニングし終わって、錬成しておいた胃薬を飲んで胃もたれを緩和させる。
「やっぱりエッチで魔力が上がっていた時の方が楽だし楽しかったな〜」
肉体があるので、神の間でやったようなプレイの数々はできないと思うが……でも精液でお腹がパンパンに膨らむのは凄く幸福感があった。
「ナツ……いや、夏兄ともう数年待てば子供が作れるんだよねぇ」
前世は義理とはいえ兄妹だったので付き合う云々には発展しなかったが、神様が与えてくれた準備期間で精神的に繋がる……いや繋がりまくる事が出来た。
お陰で、ナツも私のことを妹ではなく女として見てくれる様になっていたが……。
「ふふん、私ももっと女磨きをしないとね! ……あとは」
私は服を脱いで裸になり、棚に置いていた2本の試験管を混ぜ合わせると、ローションの様に粘り気の付いた液体になった。
それを脇や陰部に塗って、カミソリで慎重に剃っていく。
「獣人とドワーフの混血だから毛が生えてくるのが本当に早いのよね。1週間もするとモジャモジャのジャングルになっちゃうし、陰毛なんかへそ当たりまで繋がっちゃってるし……」
陰毛は全部は剃らないが、適度に剃っておかないとパンツに毛が巻き込まれて痛かったりする。
鏡を見ながら毎晩寝る前に剃るのが日常で、剃った毛はトイレに流してしまう。
魔導具式のトイレだと多少異物が流れても処理してくれるので助かるのである。
「ナツって毛が濃くても大丈夫かな? それだけは心配なのよね……最悪脱毛も考えた方が良いかしら?」
なおナツは毛が濃くてもバッチコイの性癖をしていたので何も問題は無かったのであった。




