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転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】配慮版  作者: 星野林
卒業までの準備期間

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第125話 ゴーレムを使った鍛錬

 校庭にて、アキが作ったゴーレムがうちのクラスメイトと戦闘をしていた。


「畜生! 魔法が全然効かねぇ!」


「今のうちらじゃ倒せへんのちゃうか?」


 フレン達が弱音を言うが、アキ曰くミスリル銀を使って表面をコーティングし、訓練用に壊れづらくしたけれど、武器は丸みを帯びて、殺傷能力を落としているらしい。


 まぁ身体強化の魔法が切れると、普通に怪我する威力であるが。


「随分と贅沢な使い方をしてるな」


「デーニッツさん的にはどう思いますか?」


「いや、この訓練方法はありだ。うちのお抱え魔法使い連中の訓練でも取り入れたいくらいだ」


 現状アキのゴーレムは魔物の狩りをする時に、補助的な使い方をするのみであるため、デーニッツさんに30体くらいなら貸し出す事はできる。


 ただ今回デーニッツさんが来ているのは俺達やクラスメイト達の魔法使いとしての練度を上げるための講師である。


「でいりゃぁぁあ!」


「くらえ!」


 鈍い音と爆発が響き渡る。


「おお、随分と気合いの入った奴らも居るな……ん、あぁスターとマリーの奴か」


 デーニッツさんも代々お抱え魔法使いを輩出している家のスターと辺境伯軍の上層部であるマリーの家は知っているらしく、その娘の2人もある程度認識しているらしい。


 スターの放った爆発により、ゴーレムの頭部が破壊され、ゴーレムは修復するために活動を一時停止し、マリーは斧による攻撃で、ゴーレムの片腕を斬り落としていた。


「あの2人は周りに比べてやたらと魔力量が多いな。あれか、ナーリッツが言っていたポーションを使った魔力量を上げるトレーニングの成果か」


「はい」


 俺は素直に答えた。


 スターとマリーは毎日胃もたれに侵されながらも魔力のポーションをがぶ飲みしながら人の倍の魔力量上昇トレーニングに挑んでおり、お抱え魔法使いの人達を上回る魔力量を手に入れていた。


 あと数ヶ月成長限界が来ないでトレーニングを続ければデーニッツさんを越せる位置まで来ている。


 ちなみにこのトレーニングを行ったメンバーで魔力の上昇鈍化まで到達したのはミクだけであり、他の人達は全員今のところ伸び続けていた。


 身体強化の魔法しか魔力量的に活用できなかったアルフレッドさんとジャズさんの2人も初期のマーシーさんくらいの魔力量まで魔力が増えて、自己回復魔法だったり、少しだけ飛行魔法を使うことができるくらい成長していた。


 まぁ2人はどちらかと言うと身体強化の強化倍率が上がったのと、持続時間が増えたことの方が喜んでいたが。


 成長率で3番目と4番目に伸びているのはライラックとクリスであり、彼女達も俺達の10分の1くらいの魔力量まで増えていた。


 もっとも、俺達もトレーニングを続けているし、上限が来ていないので、まだ魔力量は伸び続けているけどね。


「おお、マンシュタインも倒したか」


 マンシュタインは胃もたれの感覚が嫌なのか、他の人達よりもトレーニングの回数は少なかったが、元から他の人達より魔力があったので、結果皆と同じくらいに落ち着いていたが、なんでもこなせる器用さは魔法の習得でも遺憾無く発揮され、前までは1つの魔法を極めたほうが良いという方針だったが、俺に風魔法以外を複合的に使うことにより魔法の威力が上がることを指摘されてから、複数の魔法を同時に扱う練習を続けていた。


 結果、約3ヶ月で火の魔法と風の魔法を組み合わせた爆炎や電撃と水魔法、風魔法の組み合わせの暴風雨といった強力な魔法を使えるようになっていた。


 どちらも魔物に使う時は圧縮して野球ボール程度に魔法を小さくし、高速でぶつける事で、当たった瞬間に魔法が発動し、対象をズタズタにするのである。


 頑張ればそのうちワイバーンくらいは倒せるようになるんじゃないかと期待している。


「しっかし、本来ならそこまで育つのに10年、20年かかるのを短縮しているのはすげぇな。お抱え魔法使い達よりも充実した訓練環境と言わざる得ないぞ」


「お抱え魔法使い達の魔法の練習ってちなみにどんな感じなんですか?」


「そうだな」


 デーニッツさん曰く、見習い連中はとにかく魔法理論と基礎の魔法を徹底的に仕込まれるらしい。


 なので魔法の発動速度に関しては見習いを卒業したお抱え魔法使い達は俺達より早いと思われるが、結局魔力量のゴリ押しで弾速だったり、電撃の魔法を魔法障壁を張る前や身体強化の許容範囲を超えてしまえば楽に倒されてしまうが……。


「1つの魔法を極めるって論調も魔力量が少ないなりの工夫だからな。極めて必殺技まで昇華させてしまえば十分戦力となる魔法使いだしな」


 お抱え魔法使いに昇進できるほど魔力量があれば、今度は延々と効率化の作業が待っている。


 叩き込まれた魔法理論や魔法同士の相性、自分の身体と魔法の適性……それらを踏まえての戦闘スタイルの探求だ。


 魔力量が多ければ敵兵や魔物を多く巻き込む戦術や戦略に影響する大魔法を、そうでなければ確実に1体の敵を倒すための魔法を極めたり、空間魔法みたいな特殊な魔法が使える場合はそれを最大限活用できるように魔法の構築を考える。


「魔力量が足りなかったらここを鍛えるしかないからな」


 デーニッツさんは頭を指さす。


 身体強化メインの人は軍属になった方が出世できるが、魔法使い達は頭をメインに使う職業。


 頭でっかちまで行き過ぎることは少ないが、身体を適度に鍛えながら、魔法の効率化に生涯を費やす。


 それが魔法の探求と呼ばれる道らしい。


「ナーリッツの坊主みたいに魔力量が馬鹿みたいに多ければ採れる選択肢が多くなり、手数が多くなれば一芸特化の魔法使いにも自身より少ない魔力量の魔法使いに圧倒できるからな。結局魔法使いは魔力量ありきだ」


 格言だろう。


 まぁ俺やメアリー達は転生者だし、事前に準備してきた特殊個体だけど。


「坊主は家臣達をどうしたいんだ?」


「できれば集団でワイバーンを倒せるくらい強くなって欲しいですね。未開拓地域の開発をすることになるので、強ければ強いほうが断然良いですし」


「それもそうか……」


「あとは予備校を卒業したら開拓に向けて資金調達しないといけないので、給料とポーションの投資分以上に働いてもらわないと」


「うわ、悪い顔してるぞ坊主」


「おっと、失礼」


 ゴーレムを使ったトレーニングは想像以上に皆のトレーニングになり、魔法の火力アップや対象に当てる力、適切な防御、近接系の人達は武芸を磨くのにちょうど良かった。


 ジェイシェット教官からも教材としてゴーレムをレンタルしたいと言われたので10体ほど予備校に寄贈することになるのだった。

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