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転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】配慮版  作者: 星野林
ケッセルリンク男爵の夏休み

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第114話 狩り合宿の後始末

 町に帰った俺達一行は冒険者ギルドで皆の換金作業をしていた。


「今回も大量だな。ん? ああ、ジェイシェットが居るってことは予備校の授業の一環か?」


「パウル、その通りだ。狩り合宿をこの時期に前倒しにしたんだ」


「なるほどなぁ……空間魔法持ちが居るとはいえ、予備校生でこの量か……今年の生徒は優秀だな」


「ナーリッツ達に引っ張られて、どんどん実力が上がっていっている。今年は当たり年だよ」


「だな」


 買取部門長のパウルさんと教官が仲良さそうに話している中、俺達は買取金額の方に注目する。


「マンシュタインのパーティーの買取金額が金貨12枚、フレンのパーティーは金貨8枚と銀貨5枚だな」


 やはりと言うか一番稼いだのはマンシュタインとスター、マリーにライラックが一緒になった組で、次点がフレンのパーティーだった。


 ただ他のパーティーも1人当たり金貨1枚は稼げていたので、新人としては破格の買取金額になっていた。


 まぁ俺達はブラッディベアーで1頭で白金貨1枚いっちゃうから計算しないこととするが……。


「ナーリッツの男爵様達はブラッディベアーだけか? 案外控えめな成果だな」


 パウルさんにそんな事を言われてしまったが、実際は地底神倒しているんだよなぁ……と思いながらも、証拠の魔石をこの場で出すわけにもいかないので、愛想笑いをしておく。


 ジェイシェット教官も乾いた笑いをしていた。


 査定が終わり、金額が高い俺やメアリー達の4人はケッセルリンク男爵家への振込となり、その他の人達は後日冒険者予備校で金額の支払いが行われるから楽しみにしておけと教官から言われて、皆頬が緩みまくっている。


 稼いだ金で何をしようか色々考えているのだろう。


「マンシュタイン」


「ん」


 俺はマンシュタインに白金貨を1枚渡す。


「それで今日の打ち上げをしてこいよ。俺達4人はこれから辺境伯様に報告しなきゃいけねぇから」


「良いのか?」


「打ち上げはその日のうちにだ。それに一応俺は皆の雇い主だし、士気を上げるのも上司の務めってやつだ。楽しんできな」


「悪いな。お言葉に甘えるぞ」


「おう」


「皆! ナツが打ち上げしてこいって金貰ったから豪遊するぞ!」


「「「おぉ!!」」」


 皆も盛り上がっているし、ジェイシェット教官にも


「あいつらがハメ外し過ぎないように見ていてもらえませんか?」


「良いけど俺が居たら盛り下がらないか?」


「そんな事は無いと思いますよ。それに今回の狩り合宿は教官が居たからできたことですし」


 ジェイシェット教官にも楽しんでもらうように促し、皆は足取り軽く、食堂へと消えていくのであった。









 残った俺、メアリー、シュネ、アキの4人は辺境伯様の屋敷に向かい、衛兵の皆さんに急な来訪を詫びながら、辺境伯様に至急報告しなければならないことができた事、ミスリル銀のインゴットを渡し、鉱床を発見したと伝えると、直ぐに辺境伯様と面会する時間を設けますと繋いでくれた。


 待つ事20分、衛兵達に案内されて辺境伯様の屋敷に入ると、応接の間に通された。


「ケッセルリンク男爵達か、また凄い発見をしたそうだな!」


 部屋には辺境伯様にフレデリック様、そして少し顔色の良さそうなバイパー様が椅子に座っていた。


「お久しぶりです辺境伯様、バイパー様、フレデリック様」


 俺達は挨拶をすると座るように促された。


「バイパー様も回復しているようで何よりです」


「ああ、ケッセルリンク家の皆とデーニッツが手に入れてくれた地竜の血で作った薬のお陰でだいぶ持ち直したよ。食欲も湧いてきたし、椅子に座れるようにもなった。お陰で少しずつ再び政務に携われるようにもなったし、感謝しているよ」


「私からも礼を言うぞ。バイパーが元気になったのは皆のお陰だ。感謝する」


 辺境伯様からも礼を言われ、俺達は恐縮ですと返答する。


 そのまま本題に入り、先ほどの衛兵がテーブルにミスリル銀のインゴットを置く。


「これは……ミスリル銀か?」


「はい、偶然発見したのですが、その際地底神シュピンネと戦闘になりまして……」


「地底神!?」


 フレデリック様が狼狽えるが、辺境伯様は


「卿らの事だ。勝利したのであろう?」


「ええ、だいぶ手こずりましたが、なんとか……これが地底神の魔石です」


 俺は部屋に地底神の魔石を置くと、辺境伯様やフレデリック様が触ったりしながら確認をする。


「あのアンデッドドラゴンの魔石より巨大だな」


「これ……幾らの価値になるのでしょう……」


 2人は確認を終えるとこれが幾らの価値になるのかについて考え込んでしまう。


「これを見せたってことは、僕達辺境伯家にこの魔石を売るということで良いかい?」


 バイパー様が聞いてくる。


 無論そのつもりである。


 俺達が持っていても現状使い道が無いし……。


「アンデッドドラゴンの魔石と共に大型の飛行機の動力として使わせてもらうよ。買取金額の査定はまた今度になるけど良いかい?」


「ええ、私達が領地を持つ時の支援をする時に支払っていただければ」


「済まないね……本来なら一括で支払いたいところなんだけど、市場が混乱してしまうからね」


「いえいえ」


「父上もそれで良いでしょうか?」


「ああ! バイパーに言いたい事は言われてしまったな。あとは……ミスリル銀鉱床の情報か。どれくらいの規模なんだ?」


「推定でも数十から数百トンは埋まっている大規模鉱床です。ミスリル銀は希少と聞きますので、それだけあれば辺境伯家の財政は一息つくのではないでしょうか?」


「……本当卿らは辺境伯家にとって幸福を呼び込む存在だな」


 辺境伯様はこの情報の代金についても必ず報いると約束してくれた。


「他に辺境伯様方が困っていることはありますか? 解決できることならやりますが」


「いや、卿らへの褒美が用意できなくなっている。少しの間大人しくしてはくれないか?」


「了解しました……あ、少しお願いがあるのですが……」


「なんだ?」


「夏の間に実家の方に貴族になった事などを報告したいと思います。家族をゲンシュタイン騎士領から町に移住させようと思うのですが、役職を持っている領民を引き抜くことになるのでどうしようかと思いまして」


「うむ……であるならゲンシュタイン騎士に私から一筆書こう。否とは言わせん」


「ありがとうございます」


 これで心置きなく両親を引っ張ってくることができるようになるのだった。



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