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転生の間にも三年【異世界で成り上がる予定なので美少女達と事前準備(意味深)しまくります】配慮版  作者: 星野林
ケッセルリンク男爵の夏休み

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第110話 1泊2日の狩り合宿 中の上

 〜ライラック視点〜


 私……戸崎幸子は転生者である。


 今はライラックという名があるが、現代日本で女子高生をやっていた身としては、貴族社会全盛期かつ、金が無いと中世レベルの生活を送らないといけない為、こんな世界に転生させた神を恨みながら冒険者として生活してきた。


 父親が冒険者だったから、狩りの技術を教えてもらって、冒険者としてやっていくための最低条件である身体強化の魔法や、あると便利と言われて火種を出す魔法、服を乾かす魔法なんかを教えてもらい、予備校の試験もなんとか合格することができ、そこで年上のアルフレッド達と出会ってパーティーを組んだ。


 卒業後も安定した成果を上げ続け、シルバーランクを目指すために冒険者ギルドの評価上げの為に受けた商人の護衛依頼で、私は別の転生者達に出会うことができた。


 それがナーリッツ、メアリー、シュネ、アキの4人である。


 私は知り合いが誰も居ない状態で転生したけど、彼らは4人同じ村で転生し、しかもワイバーンを倒せるほど強力な魔法を使える状態で転生していた。


 なんだこの差はと嫉妬する気持ちもあったが、転生者同士ということで良くしてもらい、なんならワイバーンの利益を均等に分けてくれた。


 お陰でこっちの生活はだいぶ余裕が出て、装備品とかを新調したりすることができた。


 で、それから町でナーリッツ達と別れて2ヶ月も経たないうちに、ナーリッツ達は貴族になり、私達銀の翼は縁故でナーリッツ達の家臣になることに……。


 ナーリッツ達と出会ってから運気が爆増している気がする……。


 しかも魔力を上げる方法も教えてもらったし、一緒に屋敷で住むことになった子達やシュネから色々な魔法を教えてもらって、私も魔法使いを名乗れるくらいにはなれたんじゃないかな? 


 そんな感じで成長を続ける私は、現在マンシュタイン、スター、マリーの3人組と仮パーティーを組んで狩場を探索している。


 私とマリーが前衛を張り、マンシュタインとスターが後衛の即席にしては理想的なパーティーである。


 魔力量が上がったことで探知魔法の範囲が広がり、より遠くの動物や魔物の位置も把握できるようになったから、先輩として3人を導いていかないと……。


「それより……アキこんなの作れたんだ……」


 私達の後ろを音も立てずについてくる美少女フィギュアの様なゴーレム。


 パーティーメンバーだった3人もこんなゴーレムをアキが作れたのは知らなかったらしいが、触った感じ人肌の様な柔らかさがありながらゴーレムらしく冷たい。


 ちゃっかり胸がそこそこの大きさがあり、スケベ心がくすぐられて1分近く揉みまくったのは内緒だ。


 マンシュタイン達も触っていたし別に良いだろう。


「獲物を狩ったら運んでくれるようになるって言っていたけど……人型だからあんまり量は運べないのかな?」


 スターが推測するが、アキは運搬ゴーレムと言っていたから何かギミックがあるに違いない。


 そんな事を考えていると私の探知網に飛来する何かが引っかかった。


「上空より敵!」


 高速で飛来する魔物の動きにいち早く気がついた私がそう叫ぶと、皆臨戦態勢に移行し、空から突っ込んできたプテラノドンもどきに対応する。


 プテラノドンもどき……この世界では七色怪鳥と言うらしく名前で呼ばれている魔物だ。


 長いくちばしに七色のトサカ、翼を広げると7メートル近くもある怪鳥で、風の魔法を使って相手を出血死させてからゆっくり啄む性格の悪い鳥である。


 七色怪鳥が見えた瞬間にマンシュタインとスターが魔法障壁を展開してくれたお陰で、こちらには全くダメージは無く、風魔法を発動する時に翼を動かして無理な体勢になってしまうらしく、長くは続かないし、七色怪鳥自身魔力が多い魔物ではないので、直ぐに攻撃は止む。


 私は初撃を魔法障壁で防いでもらった瞬間から動き出し、身体強化で木の枝にジャンプして足場にし、脚部から風魔法を放って、風圧で一気に七色怪鳥の元まで大ジャンプ。


 驚いた七色怪鳥のアホ面を見ながら、私は剣を抜き、怪鳥の右翼を切り落とす。


 木の枝を掴んで落下の衝撃を和らげてから着地すると、少し遅れて片方の翼が無くなった事できりきり舞いしながら七色怪鳥が地面に落下してきた。


 頭から強く打ち付けたのか瀕死になっており、マリーが頭を斧で切り落として絶命させた。


 そのまま私は解体を始める。


「手伝ってもらうけど良い?」


「はい! ライラックさん! 手伝います」


 マンシュタイン達に手伝ってもらいながら怪鳥の解体をしていく。


「翼は関節を外すように折ると繋ぎ目が伸びるからそこをナイフで切断すると綺麗に切り落とせる」


 私も解体に詳しいわけではないが、血抜きと持ち運びしやすいように部位ごとの解体くらいはする。


 スターが血抜きが上手で七色怪鳥の血を抜き取ると血は氷漬けにしていた。


「血って売れるんですか?」


「うーん……売れるのと売れないのがある。一部魔物の血は活力を与えるって薬品の素材になるし、アキなら使い道があるんじゃないかな?」


「じゃあ取っておきますね」


 ある程度の解体を終えて、どうやって運ぶか考えていると、いつの間にか近づいてきた美少女ゴーレムのお尻が伸び始めて車の荷台の様になった。


 ちなみにタイヤではなくムカデの様に人型の足が荷台に何本もくっついて動いているので微妙に気持ち悪い。


 ゴーレムは背中の荷台に解体した七色怪鳥を乗っけて、私達が移動を始めると、一緒に着いてきた。


「アキが言っていた運搬ゴーレムというのはこういう事か」


 マンシュタインが感心したようにゴーレムを改めてまじまじと見る。


「これだとポーター(荷物持ち)の価値が激減しそうだね」


「実際このゴーレムが居れば十分だし、人みたいに疲れないから長時間行軍できるし……これやろうと思えば馬車みたいに動かすこともできるんじゃ……」


 可能性に気がついたマリーがゴーレムの利便性に驚くが、私は気持ちを切り替えて、狩れるだけ狩るよと皆に気持ちを切り替えるように促す。


 そのまま休憩を挟むまでの3時間、私達は狩りに没頭するのであった。

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