タグ付けの話とか、溢れ出し対策とか
こころのところで、ハーレムとか元鞘とかでの、主にタグ付けの問題とかがエッセイに出てきました。
コメントを感想に書いたりはしたのですが、ひとつ独立してまとめておきます。
この話で、個人的に思い出すのは以下のリンク。
https://anond.hatelabo.jp/20221211130053
https://anond.hatelabo.jp/20221115122340
ちなみにですが、日記やコメントに出てくる増田というのは、アノニマスダイアリーから、投稿者の意味。特に、元記事となる日記を書いた人が元増田と呼ばれるようです。
内容を搔い摘むと、女性向けと男性向け同人誌のタグ付けの話。女性は地雷が沢山あって、それはちょっと目にしただけでものすごくメンタルに負担がかかるので、ともかくも「見たくないものを見ない」ために細かくタグ付けをして除外検索をする。
それに対して、男性は同じ人間とは思えないほどメンタルが強靭で、見たくないものも見てからそっ閉じすればいいや、と思っている。あるいは、物凄く許容範囲が広い。だから、そもそもタグ付け文化が発展しない。というような感じ。
まあ、女性・男性と分けてしまうと、色々、なのですが。でもジャンルとして見て、そういった傾向は否定できないものがあるでしょう。
もともとタグ付けにも、複数の意味があると思います。例えば、ボーイズラブ・ガールズラブの必須タグ。これは、基本的に除外検索に使用したりするためのもの(あるいは、画面に表示されたことですぐにブラバできるようにするため)で、その目的から例えば脇キャラのBL/GLしかない場合でも、指定すべきものです。これを個人的には忌避タグと呼びます。
そうすると、BL読みたいのにボーイズラブで検索したら主人公の恋愛じゃない…… って苦情のエッセイが書かれたりします。これには、例えば任意タグに(必須タグに追加で)BL/GLなどのタグを指定し、読みたくない人はボーイズラブで除外検索、読みたい人はBLで検索、とするしかないでしょう。このように、読みたい人向けのタグを誘因タグと個人的に呼びます。
してみると、一般に忌避タグは範囲が広く指定すべきであり、誘因タグはより狭い指定となります。これらが別タグであれば問題は無いのですが、同じタグしか使用しないとカバレッジの相違により、目的の齟齬が発生します。
また、忌避タグとしてタグをつけることを想定していない作者さんの場合は、誘因タグとして機能しなさそうなタグはそもそもつけることを考えつきもしない、という事も有り得ます。例えば、ハーレムは誘因タグになり得るかもしれませんが、元鞘をわざわざ指定して読んでくれる人がいるか、となると、誘因タグとしては機能しがたい気がします。だから、元鞘タグなんて付けない、という人も少なからずいるでしょう。
かように、タグ付け文化は異なるものが存在するので、平和に過ごすためにはゾーニングで住み分けをする、というのが一番かなと考えます。
さて、それに関しての溢れ出し問題ですが、これ異世界恋愛じゃないの、というような作品がハイファンやその他によく見られます。ひどいのがヒューマンドラマで、体感ランキングのほとんど全部がそれじゃないか、と思われるほどです。
それらには、カタカナ名前の貴族令嬢が婚約破棄されて…… で始まるものがとてもたくさん。ただ、「これは恋愛要素が薄い。異世界恋愛じゃない」と追い出されてしまったものが、これらのジャンルに(しかたなく)吹きだまっているのではないか思われます。
その問題に対処するために、かつての「異世界転生・転移」みたいに「婚約破棄」を必須タグにして、独自ランキングを作成し、ジャンルランキングから除外する、という案も考えられないではありません。ただ、既存の作品があまりに多いので、それはちょっと現実的ではないでしょう。ましてや、新しく婚約破棄ジャンルを作る、なんていうのもあり得ない話でしょう。
しかし、既存のジャンルの定義を少しいじるぐらいなら、影響は大きくはないと考えます。で、提案するのは「恋愛」ジャンルを「恋愛・結婚」にしてしまうこと。異世界恋愛・結婚ジャンルなら、婚約破棄も入って当たり前。という事で、今まで異世界恋愛に入れてもらえなかった作品をまとめ上げる事が出来るようになります。
そのようになれば、ジャンル別ランキングとか、ジャンル指定検索で当該ジャンルを一括して検索できます。そうすれば、今までよそに散っていた作品を見つけるために総合ランキングを見ていた方も、ジャンル別ランキングでおおむね満足できるようになるのではと思います。
そして、異世界恋愛・結婚ジャンルでは、思いっきりタグ付けの詳細化をドメインのマナーとして進めていけば、最初のタグ付けの問題もかなり改善できるのではと思うのです。
こうすれば、幸せになれる人がずいぶん増えるんじゃないかな、ということで。一つの意見として。