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第17話店員のボケタイフーンと出会いの宴(モブキャラがいい味出してます)

最近レポートに追われたり、キャラが勝手に動いて上手く書けませんでした!

あれから僕達5人は、学園から街まで出歩き、駅近くの学生の寄り道ランキング3位(適当調べ)のファミレスまで来ていた。

本当はカラオケの方に行くつもりだったらしいが、真也曰わく、この時間帯だと学割が効かないと言うことで、場所を変更してファミレスに決定したのだ。

店内に入ると、無料のスマイルを貼り付けた店員がこれでもかと振りまきながら出てくる。

ええい、鬱陶しい!


「いらっしゃいませー。ファミリーレストラン『中毒』にようこそー。お客様、何様ですか?」


何という店名センスだろう。

その意味が何を指しているのか気になって仕方がない。

それに何様って、お客様以外の何者でもないだろうが!

普通は何名様と言うはずだろ。

やけに偉そうだな、この店員は。


「5人です」


丁度店員の目の前にいた真也が答えた。

ツッコまなくていいのか?


「喫煙席と禁煙席、どちらになさいますか?」


おいおい、僕達未成年なんだから煙草なんて吸う訳ないだろ。

普通は必然的に禁煙席になるでしょ!

この店員は一体何を考えてるんだ。

ツッコミか?ツッコミを待っているのか?


「禁煙席でお願いします」


しかし真也は気にする風でもなく、淡々と答える。

むぅ、ボケてる訳じゃないのか?


「かしこまりました。それではこちらの方にどうぞ」


それから店員に案内され、席についた。

僕が奥に座り、その隣に雛乃が自然な流れで座ろうとしたとき、香山さんが怒鳴りつけた。


「ちょっと!アンタなんで雛乃ちゃんの隣に座ろうとしてんのよ!油断も隙もあったもんじゃないわね!」


そう言って僕を睨みつけ、びっくりして動きを止めた雛乃の腕を取って引き寄せ、もう片方には苦笑いしている松永さんの腕を取って、向かい側の席に座った。

ええっ!?なんか僕が悪いことをしたようになってんだけど!

誤解にも程がある!!

何か言い返そうと口を開くが、殺意の籠もった目で睨まれて怖じ気づいた。

うぅっ、どうせヘタレだよ、悪いか!

ヘタレ万歳(自棄)!


「まぁまぁ、玲奈ちゃんもその辺にしておけって。雄司も落ち込んでねーで、メニュー取ってくれ。幾つか適当に選ぶから」


僕の隣に、やれやれどっこいしょっと座った真也が宥めながらメニューをパラパラと捲る。

まぁ確かに、いつまでも落ち込んでちゃ駄目だな。僕も何か選ぼっと。

気を取り直してメニューを見ていると、雛乃がキョロキョロと店内を物珍しく見回したり、メニューを見て一喜一憂しているとこに気がついた。

あれ?雛乃って……。


「雛乃、もしかしてこういう所って初めてなのか?」


僕の言葉に少し頬を赤らめてコクリと頷いた。


「は、はい。この様な場所は初めてで、とても興味深いです!」

「あーん可愛いー!雛乃ちゃん初々しくて、お姉さん超堪んないわー!」

「きゃっ!?」


香山さんが雛乃の可愛さに堪らずガバッと抱き締め、雛乃はそれに驚いて小さく悲鳴を上げた。

クッ、おのれ!な、なんて羨ましい事を!

僕だって出来ることならゲフンゲフン!

いやいや!僕は紳士なんだ。疚しい考えはしてないぞ!

ああ少しもだ!

……ほんの少しもだ!

……ちょびっとだけなら……。

そんな風に紳士としてあるまじき考えをしながら羨ましく見ていると、香山さんがその視線に気づいてギロッと睨む。


「何よアンタ、そんな物欲しそうな目をして。雛乃ちゃんはアンタの物じゃないでしょ!」


うぅ、それはそうなんだけど……。


「雛乃ちゃんは私の物なのよ!」

「玲ちゃん、それも違うでしょ?」


香山さんの物言いに、松永さんがすぐさまツッコんだ。


「ほら、そろそろ離してあげたら?雛ちゃん困ってるよ」

「あら千影、もしかしてヤキモチ?心配しなくても一緒に愛してあげガハァッ!!」

「もう、玲ちゃんが冗談言うから、つい地獄突きしちゃったじゃないの♪」


首の痛みに悶えている姿を松永さんはにこやかに見ている。

怖えよ!この人ボケに対して容赦ないよ!

下手な事をしたら僕も餌食になるかもしれない!

僕は松永さんに戦慄を覚えた。


「ほら玲ちゃん、いつまでも遊んでないで、早くメニュー選ぼ♪」


松永さんはメニューを取ってパラパラと捲り、ヨロヨロと起き上がった香山さん(吐血)と仲良く(?)見ている。

この2人の関係はある意味怖いな。

そういえば、ここの支払いはどうするんだろう。

普通は発案者が払うもんだよな?


「真也、勿論支払いはそっち持ちだよね?」

「何を言ってんだ。雛乃ちゃん以外は全員が出すに決まってるだろう」

「……さいですか」


ちぇっ、タダで食えると思ってたのに。

まあいいか。今日の主役は雛乃だし、雛乃のためにこんなイベントをしてくれるのに、流石にたかろうなんて罰が当たるよな。

僕は自分の意地の悪さを反省してると、真也が注文を決めたのか、呼び出しブザーのボタンを押した。


ピィ~ンポォォ~~……


僕達はあまりの気の抜けた音に、グッタリと体の力が抜けた。

な、なんて脱力感のある音を出してんだ!

なんとか体に力を入れて起きあがっていると、店員がこれまたウザいくらいの微笑仮面を貼り付けてやって来た。


「ご注文はお決まりになりやがりましたか?」


おや?なんか聞いちゃいけない口調を聞いたような気がしたけど、気のせいだよね?


「俺が言うから、皆はメニューに指差して教えてくれ。えっと、俺はこのデラックスハンバーグセット、雄司は……、エビフライ御膳だな。千影ちゃんは、えーとチキンドリアで、玲奈ちゃんは、グラタン……と見せかけてサイコロステーキセットって、何でフェイントかましてんの!?えっと雛乃ちゃんは、カルボナーラスパゲティだな。後は単品でポテトとフライドチキン、デザートはチョコ&バニラアイスを5つかな」

「かしこまりましたー。ご一緒にピラフと焼き飯とチャーハンは如何ですか?」


おいコラ、全部似たようなものじゃないか!危うく騙されるとこだったぞ!

この店員やっぱボケてるのか!?


「いえ、いりません」


よしよし、真也も騙されなくて良かったよ。


「それではドリンクバーは如何ですか?」

「お願いします」

「はい、承りましたー。ではしばらくお待ちやがり下さい」


そう言って店員は頭を下げると、微笑仮面を崩さずに行ってしまった。

さっきの確実に聞き間違えじゃないよね!?店員にあるまじき口調だったぞ!

なんて失礼な店員なんだ!


「さてと、取り敢えず注文は終わったな。それでは……」


真也はコホンと咳払いをして一旦ためを作ると、


「これより、雛乃ちゃんの歓迎会兼親睦会を始める!皆楽しくやろうぜ!」


こうして僕達の宴会が始まった。


「まずはお互いの自己紹介からやるか。雛乃ちゃんとは簡単にしかやってないしな。雄司の方は知ってる仲だろうし、省かせて貰うぜ。俺は秋本真也、こいつの親友で中学からの付き合いだ。年齢は16歳、身長182でこの中じゃ一番高いな。部活はバスケ部に所属している。ま、バスケに限らず運動全般は得意だけどな。趣味はバスケ、特技はPCだ。取り敢えずはこれ位か。次、千影ちゃんいくか?」


真也の紹介が終わり、松永さんにバトンタッチした。


「うん、いいよー。じゃ、改めて、私は松永千影、華の15歳よ♪スリーサイズは86‐52‐78のDカップね。「あら千影、随分育ったわね!私が揉んで育てるのを手伝ってあげゥゴフゥッッ!」全く玲ちゃんたら、変な事言うからリバーブロー喰らっちゃうんだよ。あ、玲ちゃんとは小学生からの友達なんだ♪部活は合気道部で、女子柔道部と掛け持ちしてるの。雛ちゃんも興味があったら、是非観に来てね♪趣味はショッピング、特技は玲ちゃんの暴走を止めることかな。っと、私もこの位かな。次は玲ちゃんの番だよ?いつまでも体をくの字に折ってないで、ハリアップ♪」


脇腹を抑えて痙攣している香山さん(白目)の頭を揺すって急かしている。

松永さん、アンタは鬼か!?


「……っは!なんか綺麗な河原にいた気がしたけど、気のせいね。私は香山玲奈、同じく15歳。千影とは只ならぬ仲で、私のヨメよ!って痛、痛い、ちょ、千影、その肋骨の隙間を抉るように突くのは止めて!凄い激痛が体を走るから!ふぅ、それでスリーサイズは秘密。言ってて悲しくなるから。部活は女子柔道部をしているわ。雛乃ちゃんが来てくれるなら大歓迎よ。私、寝技が得意だから。趣味は可愛い女の子を愛でること、特技は可愛い娘スカウター(アイ)!私はこれで終わり。最後は雛乃ちゃんお願いね」

「はい!」


香山さんのウインクに、雛乃はコクリと頷き返事をした。


「私は桜花雛乃です。年は、えっと、16ですね。スリーサイズは92‐58‐87のFです。「わー!雛乃、スリーサイズは言わなくていいから!そんな事は簡単に言っちゃ駄目だよ!」あ、すみません。これからは気をつけます。それで、趣味は家事全般、特技は料理です。えっと、これでよろしいでしょうか?」

「オッケー、てことで、ようこそ俺達の神帝学園へ!これからよろしくな、雛乃ちゃん」

「改めてよろしくね雛ちゃん。分からないことがあったら、気軽に聞いてね♪」

「私もいろいろと教えてあげるわ。あんなコトからこんなコトまでね、フフフ」

「はい、皆さんありがとうございます!」


それからタイミング良く料理が運ばれて来ると、大いに盛り上がった。

時々香山さんが雛乃にセクハラ紛いをするが、そのたびに松永さんの急所突きによるツッコミで阻止される。

見ていて冷や汗が出る。直に死人が出るんじゃ無かろうか?

そんなことを考えながらフライドチキンにかぶりついていると、真也がポテトを摘みながら雛乃に話しかけた。


「そーいやさ、雛乃ちゃんて、どこに住んでるんだ?」


ブハァッ!!


僕はたまらずに噴き出した。

うおおっ、真也よ、何気なく言ったつもりだろうが、それは聞いて欲しくなかった!

ここで素直に話したら……、うん、確実に目の敵にされるな。特に香山さんに!

秘密にするか、適当に誤魔化すしかない!

僕は雛乃にジェスチャーでその事を伝える。


上 手 く 誤 魔 化 し て !


すると伝わったのか、雛乃がコクンと頷いた。

よーし、これでバレずに……。


「私は雄司様のご自宅に居候させて頂いています」

「「「ええーーー!?」」」


ゴインッ!


僕は3人の絶叫と同時に壁に頭をぶつけた。

雛乃ぉぉっ!僕の思いは君に伝わらなかったのか!?


「雛乃!何で話しちゃうの!?」

「え?『きちんと正直に話せ』ではなかったのですか?」


ああ、何故よりによってそんな真逆の解釈しちゃったんだよ!

頭を抱えてうなだれていると、ジッと圧力を感じる視線に気づく。顔を上げるとそれぞれの思惑を浮かべた3人の目が合う。


「えっ、えっと、何かな……?(後退りする僕)」

「もちろん(楽しそうな真也)」

「説明して(メッチャ瞳をキラキラさせてる松永さん)」

「くれるわよねぇ?(殺意の波動に目覚めた香山さん)」

「うっ……、はい……」


3人のプレッシャーに堪えられずに観念すると、渋々白状する事にした。


だけど、流石に本当の事を話すのは拙いので、雛乃の正体と同居した本来の目的を上手く伏せ、こっちの学園に転校したときに両親が外国に行ってしまう為、一人暮らしすることに決めたが、娘一人では不安だと両親が言うので、従兄妹である僕と暮らす事になった、と説明した。

真也は腕を組んでなるほどと頷き、松永さんはニヤニヤと僕と雛乃を面白そうに見て、香山さんは若干は波動を薄めたがまだ不満そうだ。


「確かに女の子一人だけで暮らすのは何かと物騒だ。いないよりはマシだし、一緒に暮らすってのは良いと思うぜ」


物騒というか、雛乃は強いから強盗が入っても返り討ちにすると思うけどね。でも一言多いぞ。


「年頃の男女が一つ屋根の下というのもそれはそれで心配だけど、天坂君なら大丈夫なんじゃない?」


それは頼りにされてるのか、男として見られてないのか、後者だとは思いたくない。


「だからって、何でこんな(ケダモノ)みたいな男と雛乃ちゃんが一緒に暮らさなきゃなんないのよ!きっと脅迫や弱みを握られたに違いないわ!なんて鬼畜なのかしら!私が何とかして悪の魔の手から雛乃ちゃんを救わなきゃ!」


おいぃっ!なんでそこまでボロクソに言われなきゃいけないの!?僕ってそんなに酷いことしてるように見えるのか?君の普段の行動が一番危ないわ!

おっと、つい心の中で罵倒してしまった。でもしょうがないよね、ムカついたんだもの。


それから皆で色々と話したり、追加注文したり、香山さんのセクハラにツッコんだりして、気がつけば時計が8時を回っていた。


「さて、そろそろお開きにすっか」


真也の合図に皆で同意すると、帰り支度をして、レジにてお金を支払う。

うーん、割り勘とはいえ、出費は痛いな。

外に出ると、宴会で火照った体に、夜風がヒンヤリと気持ちいい。


「よし、この辺で解散するか。雄司、雛乃ちゃん、また明日な」

「ああ、明日な」

「明日またお会いしましょう」

「私もぼちぼち帰るね。天坂君、雛ちゃんおやすみー♪」

「うん、おやすみ」

「千影さん、おやすみなさい」

「雛乃ちゃん、何かあったら必ず呼んでね!すぐに飛んでいってコイツをボコるから!じゃあね」

「ちょっと待って!なんで僕が何かする事を前提に話すの!?凄く心外だよ!」

「大丈夫です。さようなら玲奈さん」


ふぅ、全く。

さて、皆帰っちゃったし、僕達も帰るかな。


「行こうか、雛乃」

「はい、雄司様」


街灯に照らされた道を歩き、僕達はゆっくりと帰って行った。


AU「第3回キャラお悩み相談コーナー!本日は主人公の友達である、幻覚の親友こと、秋本真也君が来てくれましたー」

真也「おい作者、幻覚ってなんだよ!失礼な奴だな!雄司の言ってた通りだ」

A「あれ?何か聞いてるの?」

真「ああ、どうせここに来てもおちょくられるだけだから、二、三言話してさっさと帰った方が良いってな」

A「んなっ!それは困るよ!今回は真面目にやると言ってるんだから!」

真「だったら初めからそうすりゃいいのに」

A「ほ~い、じゃ、君のお悩みはなにかある?」

真「まあな。俺の知り合いで、ある場所に捕らわれた友人を助けたいんだが、どうにかできねーか?」

A「ほぅほぅ、ある場所というのは?」

真「……アキバ」

A「…………」

真「…………」

A「……えーと要するに、二次元にイッちゃった友人を現実に戻したいと?」

真「はっきり言ってしまえばそうなるな……」

A「こりゃまた難題な……。二次元は一度入ったら、なかなか抜け出せない魔の巣窟だからね。でも大丈夫!現実の女の子と(ピー)して(ピー)の(ピー)が(ピー)で(ピーー)したら君の友人はきっと戻ってグハァッ!!」

真「それ以上は止めろ!放送禁止用語ばっかじゃねーか!」

A「キチンと具体的に答えたのに、殴るなんて酷いや!」

真「その内容が酷いんだよ!小さい子も見てるかもしれねーのに、トラウマになったらどうすんだ!」

A「……あー言えばこー言う(小声)」

真「なんか言ったか?」

A「いやいや別に。そしたら後は、人付き合いを良くすることかな。一緒に遊びに行ったり、スポーツしたりね。そうすれば徐々に戻ってくると思うよ」

真「それが一番妥当かな。てか、まともな返答出来るじゃねーか!なんでそれをしない!?」

A「え~、そしたらこのコーナーを作った意味無いじゃん。本来は君達をおちょくる為に、遊び本意で作った訳だし?」

真「こ、このアホが……!もう俺帰るわ、じゃあな」

A「あらら、怒ってる怒ってる。まぁいいか、いつかまた出せばいいし。そういうわけで、また次回!」


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