表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不死者に平和を  作者: 姫神夜神
1 念願の異世界生活
3/117

2 異世界行っても雑魚だった②

 ――と言うのもリザードマンは壁から生えてた巨大な槍の様な物に貫かれて自滅したのだ。

 どうもこの30cmしか無い身体には関係ないし、第一見えなかったので視界から完全に消えていたが、1m半くらいの 所に先程の槍が突き出てたらしい。

 それに馬鹿なリザードマンが飛び上がったまま自分から突っ込んだというのが事の真相らしい。

 何とも馬鹿げた話だ。僕ほぼ何もしてない。

 まぁ命の危機は去ったから別に良いんだけどね。

 僕にデメリット無いし。


『経験値が一定に達しました。個体ゾンビ(スライム)LV1→LV2にレベルアップしました』

『各種基礎能力値が上昇しました』

『レベルアップボーナスを獲得しました。スキル〈粘手LV1〉〈麻痺毒LV1〉を獲得しました』


 レベルアップした。如何やらこれでも僕が倒した判定になるらしい。ラッキー。

 しかもスキルまで手に入った。

 それも二つ同時に。

 〈粘手〉ってのはスライムボディから手が出るスキルだろうか? 試してみよう。

 ニューン。

 そうらしいな。今は一本しか出ないけど鍛えたら使えそうだ。

 〈麻痺毒〉は相手を麻痺させる毒かな? これは粘手と一緒に使えばいいかな? 自分に使って解除出来なかったら最悪だし。これを試すのはやめよう。

 取り敢えず戦闘が終わった事を素直に喜ぼう。

 いやっほー! 僕はやればできる奴だったんだな。

 僕はほぼ何もしてないなんて声は聞こえない。

 聞こえないったら聞こえないんだからね――

 まぁそんな冗談はさて置き、レベルアップする事も分かったし、これからはレベル上げを進める事にしよう。僕もゾンビで、さっきのリザードマンもゾンビだったし、この辺はゾンビが多いのかな?

 もしそうなら対ゾンビの為にスキルを伸ばさなくては……

 と思ってたんだけどね、問題が発生したんだよね。

 僕本当ついてないよまったく。まさかあんな化け物と出会うなんて――


 事の起こりは先程リザードマンを倒した場所から暫く行った所。

 少し他より高くなっている所を見つけたので、そこを寝ぐらにする事にしたのだ。だって此処なら下を通った奴を鑑定し放題だしね。

 相手も見繕えるし、鑑定のレベルも上がる。一石二鳥とはこの事だと僕は思ったね。

 それで下を通った僕より弱そうなゾンビ共を狩ってたんだけど、そしたらそいつが通ったんだよ。

 そいつを一言で表すなら「黒い でかい ヤバい」

だね。マジで黒いし、でかいし、ヤバい。

 3mくらいの巨体が下を通り抜けていくのを呆然と見ていた僕は、はっと我に返って急いで鑑定をした。


【デスナイト LV45】


『スキルレベルアップ条件を達成しました。スキル〈鑑定〉LV1→LV2にレベルアップしました』

絶好のタイミングで鑑定のレベルが上がったので、もう一度そのデスナイトを鑑定する。


【デスナイト LV45

HP:5689/5689 MP:5177/5177】


 ……何だあのバケモンは。でかいし、HPもMPもめっちゃありますやん。

 ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバ――


『スキル獲得条件を達成しました。スキル〈恐怖耐性LV1〉を獲得しました』


 何あいつマジでヤバい。HPもMPもあんだけあるってマジでヤバいって。さっきから語彙力死んで同じ事連呼するくらいにヤバい。

 ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤ――


『スキルレベルアップ条件を達成しました。スキル〈恐怖耐性〉LV1→LV2にレベルアップしました』


 〈恐怖耐性〉が上がったお陰か、落ち着いてきた。

 危なかった。あんな奴に正面からかち割ったら瞬殺だわ。思わずちびるところだった。

 取り敢えず、僕の存在はバレてないっぽいし、此処でじっとしておこう。

 それにしても、あんな規格外の化け物がその辺を彷徨いてるなんて事はないと思うけど怖かった。

 いやそんな事ないよね。実はアレが此処での普通で、僕や今まで僕が相手にしてきた奴らが例外的に雑魚い何て事ないよね。

 いや逆に実はHPもMPも5000代が当たり前とか?

 いやそりゃないか。アイツからはヤバいオーラを感じたし。

 取り敢えずLV2の鑑定で僕を鑑定して確かめよう。


【ゾンビ(スライム)LV3

HP:3/10 MP:1/11】


 うん弱いね。HPはデスナイトの約1/569、MPは約1/471だわ。雑魚。しかも両方削れてるし。

 うんなんとなく気付いてたけどさ、僕って転生しても雑魚じゃん。


◆◆◆


「そんな事はない!君は弱くなんてない!さあ立て!僕と一緒に帰るんだ、僕らの愛する人たちの元へ!」

「はいっ!皆の者!殿下に続け!」

「「「おう!」」」

(必ず帰るから待っていてくれ、シスベル)





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ