表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
笑かせ!紺高第二演劇部!  作者: 椎家 友妻
第二話 結成!紺高第二演劇部⁉
9/30

3 手紙の意図

 その直後の授業時間。

俺は授業の事等そっちのけで、ある事に考えをめぐらせていた。

ある事というのは言わずもがな、さっきの昼休み、俺の靴箱に入れられていたあの紙切れの事や。

 ポケットからそれを取り出し、もう一度内容を確認してみる。

 『放課後、屋上へ来てください。糸山 月』

 紙にはこう書かれている。

さて、何やろう?

何やろうと訊かれた所で、書いてるまんまの意味やないかと言われそうやけど、この手紙の内容は俺にとって、何とも不可解なものやった。

ちなみにこの手紙を要約すると、こうなる。


 俺の片思いの相手である月さんが、放課後俺に、屋上に来て欲しいと言っている。


 う~む。やっぱりそういう内容やよなぁ?

しかしここで、気になる点がいくつか出てくる。

まず気になるのは、『この手紙はホンマに月さんからのモンなんか?』という点。

 俺は現在月さんに、ゾッコン片思い中なんやけど、残念ながら彼女と話した事はないし、間近で見たのですら、視聴覚室の前でチラッと見た程度や(綺麗やったなぁ)。

なので俺は、あの人からこの手の手紙をもらう覚えは全くない。

だとすると、これは誰かの悪戯か?

でも俺が月さんに片思いをしている事を知ってるのは、今の所正樹だけ(ミスターベロベロには、俺の好きな人の名前は言うてない)やし、正樹はこういう悪戯をする奴とちゃう。

となると、この手紙は月さん本人からの物と考えてもええんとちゃうか?

そうなると次に気になるのは、『この手紙は俺に宛てられた物なのか?』という点。

 もしかすると月さんは、ホンマはこのクラスの違う奴の靴箱にこの手紙を入れたかったのに、間違えて俺の靴箱にこれを入れてしもうた。

・・・・・・でも、靴箱の蓋にはその生徒の名前がハッキリと書いてある。

こういう重要な内容の手紙をお目当ての人の靴箱に入れるなら、まさかうっかり違う名前が書かれた靴箱には入れへんやろう。

そう考えると、この手紙は俺に宛てられた手紙と解釈してもよろしいんやろうか。

となると、次に気になるのが、『どうして月さんはこんな手紙を俺の靴箱に入れたのか?』

今の時点で考えられるのは、次の三つ。


一、放課後の屋上で、俺に愛の告白をする為。

二、放課後の屋上で、俺に結婚を申し込む為。

三、放課後の屋上で、俺に妊娠した事(父親は勿論俺)を告げる為。


 合理的且つ論理的且つ哲学的観点から見ても、この三つ意外には理由が見当たらない。

そしてこの三つのうちでもっとも可能性が高いと思われるのは、三!

・・・・・・ではなくて、二!

・・・・・・でもなくて、一。

一ですね、ハイ。

え?一でもまずありえないって?

いやいや、そうは言いますけどね、これしか考えられないでしょうよ?

いや、俺もね、この手紙を見た瞬間にピーンときてたんですよ。

え?それじゃあいつ月さんが俺の事を好きになったのかって?

それはね、昨日の昼休みのあの時。

俺と月さんが、ほんの短い時間やったけど顔を合わせた時っすわ。

あの時月さんは俺を一目見て、いっぺんに好きになってしもうたんですわ。

まあいわゆる、コシヒカリ、やなくて、ササニシキ、でもなくて、ヒトメボレ。

そう、一目惚れってやつですよ!

俺が月さんに対してそうやったように!

その月さんは俺への想いが抑えられなくなり、昨日の今日で、俺に告白する事を決めた。

そして放課後に屋上で告白する為に、この手紙を俺の靴箱に入れた。う~ん、我ながら完璧な推理や!

 いや~そうやったんか!これは放課後が楽しみでんな~わっはっは!

 ・・・・・・はぁ・・・・・・誰かツッコンでぇや。

こんな事一人で考えて、俺アホみたいやないか。

まあええわ。月さんが一体どういうつもりなのかは知らんけど、とりあえず放課後、屋上に行ってみよ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ