フェニックス討伐戦 1
うん、1話じゃ無理!
さて、次々にプレイヤーが死に戻りしてますね。ルイスは、近くの転移小屋を見て考える。
「ルイス、打ち合わせしよう。」
「では、同盟メンバーはグループ設定から、グループ会話をONにしてください。そうすれば、同盟メンバーにしか声が聞こえないので。」
トキヤの声に、ルイスは頷くとメンバーに言う。
「まず、転移小屋に転移場所を登録しましょう。」
すると、全員が頷いて次々に登録していく。
ルイスは、転移小屋の石盤に右手で触れる。すると、石盤は淡白く光る。これで、登録完了。ちなみに、グレンはほんのり赤く光ってました。
やはり、メイン属性が関係しているんでしょうか?
メイン属性とは、プレイヤーが最も使う属性の事。
ちなみに、僕は光だったのですが……聖王の称号を貰ってから、属性が変わり聖属性になりました。グレンが、火属性だったのに剣王の称号を貰って、属性が炎に変わったのと同じ感じですね。
属性進化、そう呼ばれるものですが……。光と聖・火と炎では、火力が段違いなのでメンバーにしか教えてません。ちなみに、七王でも属性進化してるのは3人だけ………僕とグレンそしてマリーヌ♥さん。
ちなみに、マリーヌ♥さんは木属性が樹属性に。
さて、余計な事を考えすぎてしまいました。ルイスが、装備を聖人様装備にするとざわめく周囲。
ルイスは、気にせず真剣な表情で話す。
「まず、第一の部屋です。無敵の敵対策として、御守りを作りました。これで、悪魔としての憑依は防げます。しかし、それだけでは突破できません。」
「そうだな。防音コートは、音の攻撃ダメージを緩和させるだけでダメージは絶対に受ける。」
マッキーは、真剣に頷いて言う。
「それに、敵には俺達が見えてる。それに、音の攻撃の他に魔法が使える。となれば、どうやって魔法を防ぐかも重要だと俺は思うけどな。」
トキヤも、少し厄介という雰囲気で言う。そんな、2人を見ながらもルイスは真面目に答える。
「まず、マッキーさんの方を答えます。吟遊詩人には、防音結界を使って貰います。踊り子には、防御の舞いです。楽士には、吟遊詩人のサポートを。アイドルは、旋律調和の歌をお願いします。」
すると、驚いた表情をするマッキー。
「なるほど、防音結界で音の効果を削ぐ。そして、念のために俺達の防御力を上げとくのか!」
トキヤと、ニヤリと笑ってから言う。
「防音結界で、効果を削がれているなら調和しやすい。アイドルの旋律調和なら、無効果も期待できるしな。これは、なかなか行けるぞ……。」
セロンは、ニコニコとルイスを見ている。
やっぱり、彼とは敵対したくないね。アイドルの情報とか、何処にも無いのに知ってるし。なにせ、アイドルのジョブを取った人達すらまだ、全ては理解してないのだから。そして、やっぱり君は興味深いね。とても、観察してて楽しいよ。
「……さて、次はトキヤさんの方を答えます。ぶっちゃけた話、編成しだいでどうにかなるかと。」
「まぁ、そうだろうが。」
トキヤは、苦笑して言う。
「先頭は、吟遊詩人・踊り子・楽士・アイドル。その後ろに、回復職業と攻撃職業。最後尾に、タンクを置きます。タンクは、魔法を防ぎながら後退すれば良いのでは?まぁ、危ない賭けですが。」
「待て、リスクが高過ぎないか?」
マッキーは、言うがルイスは真剣に言う。
「では、聞きます。悪魔フェニックスは、通過前と通過後……どちらが危険ですか?最初なら、結界などで動揺を誘えると思います。しかし、通過後は動揺から冷静になっている可能性があります。今の編成なら、庇いながら後退する事も可能です。それだけしか、僕には思いつきませんでした。本当に、申し訳ないです。他の人も、考えてくれませんか?」
「うーん、確かにそうなんだが………。」
トキヤも、悩むように呟く。ルイスは、困ったように笑ってから少しだけ弱々しく言う。
「まぁ、あくまで提案です。僕も、危険なのは理解していますので、無理に押し通すつもりはありません。今回は、参加メンバーにNPCが居ます。僕だって、危険な賭けはしたく無いですからね。」
そう言って、ランコル達を見るルイス。
「どうせ、最初は全滅前提で行くんだろ?なら、試してみたら良いんじゃねぇの?」
グレンは、真剣な表情で言う。
「…………だな、やってみよう!」
トキヤも、迷いながらも言う。どうせ、他に案は無いのだから無駄でもやろうと。マッキーも、頷く。
こうして、全員が入り口に立つ。
「編成完了!」
「スキル発動しました!」
マッキーは、真剣に言う。
「そんじゃあ、走るぞ!」
入った瞬間に、美しい歌声が聞こえる。しかし、効果が効いてないのに聞いて驚くフェニックス。
マッキー、タンクに指示を出す。
「よし、通過!タンク、ヘイトよろしく!」
さて、予想通り扉があります。
「左に回避!」
ルイスは、声を張り上げて言う。反射的に、回避する同盟メンバー達。すると、扉が開いた瞬間に炎が真ん中を通過する。2部屋目のフェニックスが、炎を吐き出したからだ。その炎に、悪魔フェニックスは当たり苦しそうに消えてしまった。
「カウント!」
「はい!1・2 ……」
これは……、運営の鬼ぃー!
「うん、ユニコーンよりも化け物だな。」
トキヤは、苦々しく言う。
「ルイス、大丈夫か?」
グレンは、心配そうにルイスを見ている。ルイスは、無言で頷くと深いため息を吐き出した。
「ルイス、200からって書いてあったよな?」
「これは、毎度お馴染みの運営のアレか?」
マッキーとグレンが、ルイスに聞いてくる。
「アレですね。」
運営さんの、最初の1体目だから少しだけお強めの設定にしておくね☆ですよ!
確かに、報酬も良いのですが……やめてください!
また、炎がきますね。
「タンク、ヘイトを。カウントは?」
だいたい120秒くらいですかね?
すると、トキヤが言う。
「125秒だな。」
おしい。トキヤさんも、カウントしてたんですね。
「2分弱ですか………。うーん、面倒ですね。」
さて、基本ダメージも知りたいです。
「タンク、引き付けろ!攻撃開始だ!」
やはり、火力が足りない……。コンボを稼ぐ暇なく、このままでは力でごり押しされてしまいます。
ルイスは、悩む表情をする。トキヤは、それに気づくが黙って見守る。マッキーも、指示を出しながら気づく。そして、真剣な表情で言う。
「何を、迷ってるか知らんけど。ここはもう、戦場だぞルイス。いい加減、腹を決めろ。」
ルイスは、旗を取り出す。
「分かってます……。」
すると、その旗を見てグレンは驚いて言う。
「ルイスは、錬金王じゃ………。」
「どういう事だ?」
トキヤが、暢気に呟けばグレンが言う。
「あれは、聖王の七王武器………神託の御旗だ。」
「「…………はぁあ!?」」
トキヤとマッキー、思わず大声で驚く。
「ごめんなさい、話は後にしてくれませんか?」
ルイスは、複雑そうな表情で苦々しく言う。
「なるほど、悩む訳だな………。」
トキヤは、少しだけ困ったように笑って言う。ルイスは、旗で杖トンする。すると、紅葉色ずく落ち葉が効果範囲の空間を舞うエフェクト。その後に、攻撃力アップのエフェクトが起こる。全員が驚く。
「効果は、2分30秒くらいです。今のうちに、バフとデバフのコンボを稼いでください。」
ルイスは、真剣な表情で言う。
「ルイス、相手の火力が強い。攻撃力を、上げても微妙だぞ?それに、イライラして後衛職業を狙い始める可能性もある。どう、対応するんだ。」
マッキーは、ルイスを見ている。
「ジャンヌさんの、名言を知ってますか?」
「え?いや、知らんけど。」
ルイスは、旗で杖トンして言う。旗は、白色。
「『私のスキル、その効果範囲に居る限り。誰1人も、冥府の門をくぐらせる事はさせません。』」
金と銀の羽が、スキル効果範囲をふわふわ浮いて地面に落ち消えるエフェクト。からの、カチンと金属が当たるような音がする。ルイスは、短く言う。
「無敵効果180秒。恐れず、斬り込んで!」
すると、マッキーは笑う。トキヤも、ニヤリと笑いって、グレンも楽しそうに敵に斬り込む。
「そう言えば、ドラコフの名言は『背中を預けたなら、仲間を信じて敵に斬り込め。そこで、裏切る奴が居ても誰かが何とかしてくれる。』だったな。」
すると、グレンは攻撃を当てながら言う。
「確かに、ルイスならどうにかしてくれるか。」
ルイスは、周りを見て次に何をすべきか考える。そして、マッキーに変わり指示を出している。
「よし、ゲージ2本消えました。そろそろ、狂暴になりますよ。範囲攻撃、来るので攻撃職はヘイトを稼がないで。タンク、タゲ取りお願いします。」
さて、その翼ではもう飛べませんね。
「ルイス、無敵のクールタイムは?」
「後、10秒です。」
マッキーは、ルイスに聞くのでルイスは言う。
フェニックスまたはフェニクス
死んでも蘇ることで、永遠の時を生きるといわれる伝説上の鳥です。寿命を迎えると、自ら薪から燃え上がる炎に飛び込んで死ぬ。たが、再び蘇るとされている不死鳥。または、火の鳥です。
フェニックスとは、ラテン語での呼び方であり、ギリシア語ではポイニクスと呼ばれています。この名前は、ギリシア語の赤を意味する単語に由来するとも、同じく紫を意味する単語に由来するともいわれているそうです。ちなみに、フェニックスの羽の色が赤色とか紫色と言われているからですね。
今回は、赤い羽ですけど。
フェニックスは、古代エジプトの神話に登場する、聖なる鳥ベンヌがその原型だと考えられています。当時のエジプト人は、太陽神ラーに従うベンヌはヘリオポリスのラーの神殿で燃やされている炎へ、毎夜飛び込んで死ぬ。そして、毎朝その炎から生まれると信じていました。えっ、待てください。
つまり、炎があれば不死身って事ですか?
ちなみに、錬金術においてフェニックスは「賢者の石」を象徴するものです。
さて、ラストゲージになったのですが……。フェニックスの背後に、キャンプファイアみたいな炎が。
これは、とてもまずい………。
HPは、のこり一桁……。
フェニックスは、炎に飛び込む。そして、1ゲージをフル回復。更に、火力アップして現れる。
やっぱり……。皆は、気力は大丈夫ですかね?
「あの炎、消せないんだが!」
「あー、キャンプファイアの事ですか?無理です。あれは、太陽神ラーの神殿の炎ですから消えませんね。と言うか、そういう設定らしいです。」
マッキーの言葉に、冷静に言葉を返すルイス。
「マジか!これ、どうやって倒すんだよ?」
グレンは、混乱したように言う。
「何か、何か対応策があるはず………。」
トキヤは、真剣に呟き考えている。
「取り敢えず、防御に集中だ!」
レンジが、指示を出す。ルイスも、何かヒントがないか周囲を見渡す。完全に、その場のメンバーは混乱状態になっていた。ルイスは、深呼吸して言う。
「少し、静かにしてくれる?大丈夫、これは全滅覚悟の下見なんでしょ。落ち着いて、探して。きっとある、この状況を打破するヒントが何処かに。」
すると、自然に黙るメンバー達。そして、頷く。
「だな……。」
マッキーも、頷く。
「マッキーさん、コンボを切らさないよう時間稼ぎ出来ますか?危険になれば、引いても良いです。」
「引いても良いなら、暫くは大丈夫だ。」
ルイスの言葉に、マッキーは冷静に頷く。
「トキヤさん、マッキーさんのサポートを。」
「任せろ。」
さて、急いで見つけなければ……。
そろそろ、訂正とかしたいのでストップします。
暇を見つけて、なるべく早く投稿しますが。訂正とか、追加を優先するので期待しないでください。
中途半端で、申し訳ないです。( ´;゜;∀;゜;)




